13 / 30
【アリサ・ナトリム】編
1日目 2人の犬
しおりを挟む
私の家族は、お姉ちゃんだけだった。
親戚は沢山いるけど、私たちだけは嫌われ者だったの。
私たちの家系は、父母が居ない家庭の子は鬼の子として村八分に会っていた。
ある日、私とお姉ちゃんはお花が綺麗な場所で花冠を作ってた。
まだ緑色の大きな紅葉の木と、小さなお墓があるだけの広い草原の真ん中に、淡い赤色の白い花が沢山生えていた。
お姉ちゃんは花冠を作るのが好きで、私も頑張って真似したけど難しかった。
お姉ちゃんの花冠はとても綺麗なのに、私のはボロボロだった。
それで落ち込んでいると、
『アリサ。私の冠をあげる!だからアリサの冠貰うね!』
私はこのボロボロの冠をちゃんと冠と言ってくれたお姉ちゃんが大好きだった。
いつもいつも、優しかった。
だからかな。お姉ちゃんが旅に出たの。
私が16歳になったある日、お姉ちゃんから報告があったの。
『アリサ!私、旅に出るわ。
旅に出て、お宝を見つけて、私たち姉妹で幸せに暮らすの!』
と行ったきり、スミレお姉ちゃんは戻ってこなかった。
飢えて飢えて仕方がなかったから、近くのお家に居候させてもらったの。
その家の猫さんと仲良くなったの。友達にもなったんだ!
その子の名前は、レオンなの。
居候する前に、お姉ちゃんから手紙が来たの。
『有砂へ。
私、澄恋は今、魔族の街にいます。あと少しで貧困の村に行って、お宝を見つけてきます。
その間、どこかのおうちで養ってもらって。費用は全部私が負うわ。
だから心配しないで、有砂。
あとひとつ、聞いて欲しいことがあるの。
もし、紫色の狐の女の子に会ったら、友達になってあげて。
その子は、きっとあなたの未来を変えるわ。
愛してるわ。 名取 澄恋より』
どうやら私たちの家系は、先祖が異世界人で、名取という苗字が訛り、ナトリムになったと言われている。
そんなことより、紫色の狐の女の子って誰だろう?
とりあえず、その子と友達になりたいな。
友達を作って、その子と冒険に出る。
そんな楽しいこと、嫌なわけないじゃない!!
親戚は沢山いるけど、私たちだけは嫌われ者だったの。
私たちの家系は、父母が居ない家庭の子は鬼の子として村八分に会っていた。
ある日、私とお姉ちゃんはお花が綺麗な場所で花冠を作ってた。
まだ緑色の大きな紅葉の木と、小さなお墓があるだけの広い草原の真ん中に、淡い赤色の白い花が沢山生えていた。
お姉ちゃんは花冠を作るのが好きで、私も頑張って真似したけど難しかった。
お姉ちゃんの花冠はとても綺麗なのに、私のはボロボロだった。
それで落ち込んでいると、
『アリサ。私の冠をあげる!だからアリサの冠貰うね!』
私はこのボロボロの冠をちゃんと冠と言ってくれたお姉ちゃんが大好きだった。
いつもいつも、優しかった。
だからかな。お姉ちゃんが旅に出たの。
私が16歳になったある日、お姉ちゃんから報告があったの。
『アリサ!私、旅に出るわ。
旅に出て、お宝を見つけて、私たち姉妹で幸せに暮らすの!』
と行ったきり、スミレお姉ちゃんは戻ってこなかった。
飢えて飢えて仕方がなかったから、近くのお家に居候させてもらったの。
その家の猫さんと仲良くなったの。友達にもなったんだ!
その子の名前は、レオンなの。
居候する前に、お姉ちゃんから手紙が来たの。
『有砂へ。
私、澄恋は今、魔族の街にいます。あと少しで貧困の村に行って、お宝を見つけてきます。
その間、どこかのおうちで養ってもらって。費用は全部私が負うわ。
だから心配しないで、有砂。
あとひとつ、聞いて欲しいことがあるの。
もし、紫色の狐の女の子に会ったら、友達になってあげて。
その子は、きっとあなたの未来を変えるわ。
愛してるわ。 名取 澄恋より』
どうやら私たちの家系は、先祖が異世界人で、名取という苗字が訛り、ナトリムになったと言われている。
そんなことより、紫色の狐の女の子って誰だろう?
とりあえず、その子と友達になりたいな。
友達を作って、その子と冒険に出る。
そんな楽しいこと、嫌なわけないじゃない!!
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる