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「確かにウェース聖教国を滅ぼし占領し、その後ソパニチア王国と戦争はしたけど、だからと言ってオダ帝国が他国を侵略するのは正当化されないよ? そもそも、ウェース聖教国は上層部の腐敗で国民が疲弊し餓死者が出る状況だったうえ、ロクに戦闘も起きてないし、ソパニチア王国との戦争も防衛戦でそもそも一方的に侵略を受けただけだから」
そう伝えると山下さんは、ニヤリと笑いソファーにもたれ掛かります。
「武内さんの言うとおりだと、国の上層部が腐敗し国民が疲弊しているのならその国民を救うために進攻し占領しても問題ないって事ですね」
「だけどウェース聖教国のような国は無いんじゃないか?」
「ありますよ、オダ帝国の隣に…。 ノンザイル王国、魔物による被害と不作で多くの国民は飢えに苦しんでます。 それを救済する為なら進攻して占領しても問題ないでしょ?」
「いや、問題あるだろ! 国が復興を目指しているならただの侵略! 違うか?」
「ええ、そうですね、ただノンザイル王国は領民に手を差し伸べるどころか税は通常通り徴収し一部の人間だけが何不自由ない生活を送っている、そんな国はウェース聖教国と変わらないでしょ」
「そうかもしれないけど統治者が替わっても国民の待遇を救済しなければ侵略には変わらない、国民の救済をして復興するのをオダ帝国が出来ると?」
「だからプレモーネに来たんですよ、武内さんは、食料を大量に仕入れられますよね? その食料を援助して貰いたいんですよ、それとも、ウェース聖教国の国民救済と復興の為に食料を無償で提供したのに、ノンザイル王国の国民の救済と復興の為には食料提供はできませんか?」
そう言うと明らかに勝ったと言わんばかりの顔をして山下さんはテーブルに置かれたカップを手に取りお茶を飲みます。
まさかわざわざプレモーネまで来たのは、自分から大量の食料をせしめてオダ帝国の懐を極力傷めず侵略を成功させる為とは…。
まあ痛いところを突かれた感はあるけど、まだまだ詰めが甘いな…。
食料は仕入れているんじゃなくて無限に湧き出るんだよ…。
まあ本格的な戦闘は起きなさそうだし、死者を出さないようにすることを確約させるならぶっちゃけオダ帝国が隣国に侵攻しようとどうでもいい事なんだけど、タダではやらんよ。
そう思いながらも、米や小麦の量と価格を確認しますが、市場価格の1/5程の価格を提示してきます。
「随分と低価格での購入を希望しますけど、これを転売して利益出そうとか考えてません?」
「いえ、転売などは神に誓って致しません、この食料は飢えに苦しむ人たちに分け与え、生活の立て直しの為に使わせてもらうつもりです」
そう山下さんは言いますが、神に誓ってってネレースに誓うの?
そんなツッコミを心の中で入れつつもその後雑談をした後、山下さん達は帰っていきました。
彼らが退出した後の応接室では、渋い顔をした月山部長と、もっと値段を吊り上げて売れよと言わんばかりの顔のグランバルさんが残ります。
「武内君、彼らは本当にノンザイル王国に攻込むつもりなのか? その国の情勢に関して私はよく分からんが、武内君が調査をしてから攻め込んだウェース聖教国と同じ状況とは限らないのではないか?」
「そうですね、自分もノンザイル王国に関してはあまり調べて無いんで分かりませんが、地球との融合まで時間も無いので短期決戦で占領出来る勝算があるんでしょう。 まあ死者は出ないに越した方がいいのでウェース聖教国と同じ状況と信じたいですが…」
「そうか、武内君が現地の情勢を確認をしに行く…。 それは無理か、そうでなくても帰還希望者を日本に戻す作業や日本政府との連絡など忙しいからな…」
「確かに、調べに行く時間もあまり無いですし、調べて聞いていた現状と違ったとしてもどうしようも無いですからね」
そう言う自分に月山部長はじゃあ何で話を鵜呑みにして食料を大量に販売したのかと指摘をしてきますが、自分的には死者が出ない様ならオダ帝国がどこぞの国を占領し自領にしょうと、今更どうでもいい事と伝えると呆れた感じで自分の顔を見ています。
「まあ本当は、ここで断る事も、調査をしたうえでと伝え時間を稼ぐことも出来たんですが、融合までに時間がない事と、滅びかけた国が地球と融合すると、融合後にその隣国が支援名目で群がって利権争いを始めかねないんで、だったら情勢が安定していて統治能力もあるオダ帝国が領有したほうが良さそうって思ったんです」
そう説明をすると月山部長も少し納得した様子です。
一応、偵察に特化したゴブリン達に通信魔道具を持たせてオダ帝国の動きを探らせる旨を伝え、オダ帝国がノンザイル王国内でどのような行動をとるか監視する旨も伝え領主館を後にします。
それにしても今頃になってオダ帝国から接触をして来るとはね。
しかも目的は食料の買い付け、まあ相当数の穀物を買って行ったからそれなりに食料支援は出来るだろうけど、ぶっちゃけあの量じゃ足りないね。
収穫までの間支援を続けないといけないのはウェース聖教国の時に学んだけど、彼らはそれを理解してるのかな?
それとも都度買いに来るつもりかな?
まあ、まずは二ホン砦に行って偵察のゴブリンを出発させるように指示を出そう。
戦況は気になるしね。
そう伝えると山下さんは、ニヤリと笑いソファーにもたれ掛かります。
「武内さんの言うとおりだと、国の上層部が腐敗し国民が疲弊しているのならその国民を救うために進攻し占領しても問題ないって事ですね」
「だけどウェース聖教国のような国は無いんじゃないか?」
「ありますよ、オダ帝国の隣に…。 ノンザイル王国、魔物による被害と不作で多くの国民は飢えに苦しんでます。 それを救済する為なら進攻して占領しても問題ないでしょ?」
「いや、問題あるだろ! 国が復興を目指しているならただの侵略! 違うか?」
「ええ、そうですね、ただノンザイル王国は領民に手を差し伸べるどころか税は通常通り徴収し一部の人間だけが何不自由ない生活を送っている、そんな国はウェース聖教国と変わらないでしょ」
「そうかもしれないけど統治者が替わっても国民の待遇を救済しなければ侵略には変わらない、国民の救済をして復興するのをオダ帝国が出来ると?」
「だからプレモーネに来たんですよ、武内さんは、食料を大量に仕入れられますよね? その食料を援助して貰いたいんですよ、それとも、ウェース聖教国の国民救済と復興の為に食料を無償で提供したのに、ノンザイル王国の国民の救済と復興の為には食料提供はできませんか?」
そう言うと明らかに勝ったと言わんばかりの顔をして山下さんはテーブルに置かれたカップを手に取りお茶を飲みます。
まさかわざわざプレモーネまで来たのは、自分から大量の食料をせしめてオダ帝国の懐を極力傷めず侵略を成功させる為とは…。
まあ痛いところを突かれた感はあるけど、まだまだ詰めが甘いな…。
食料は仕入れているんじゃなくて無限に湧き出るんだよ…。
まあ本格的な戦闘は起きなさそうだし、死者を出さないようにすることを確約させるならぶっちゃけオダ帝国が隣国に侵攻しようとどうでもいい事なんだけど、タダではやらんよ。
そう思いながらも、米や小麦の量と価格を確認しますが、市場価格の1/5程の価格を提示してきます。
「随分と低価格での購入を希望しますけど、これを転売して利益出そうとか考えてません?」
「いえ、転売などは神に誓って致しません、この食料は飢えに苦しむ人たちに分け与え、生活の立て直しの為に使わせてもらうつもりです」
そう山下さんは言いますが、神に誓ってってネレースに誓うの?
そんなツッコミを心の中で入れつつもその後雑談をした後、山下さん達は帰っていきました。
彼らが退出した後の応接室では、渋い顔をした月山部長と、もっと値段を吊り上げて売れよと言わんばかりの顔のグランバルさんが残ります。
「武内君、彼らは本当にノンザイル王国に攻込むつもりなのか? その国の情勢に関して私はよく分からんが、武内君が調査をしてから攻め込んだウェース聖教国と同じ状況とは限らないのではないか?」
「そうですね、自分もノンザイル王国に関してはあまり調べて無いんで分かりませんが、地球との融合まで時間も無いので短期決戦で占領出来る勝算があるんでしょう。 まあ死者は出ないに越した方がいいのでウェース聖教国と同じ状況と信じたいですが…」
「そうか、武内君が現地の情勢を確認をしに行く…。 それは無理か、そうでなくても帰還希望者を日本に戻す作業や日本政府との連絡など忙しいからな…」
「確かに、調べに行く時間もあまり無いですし、調べて聞いていた現状と違ったとしてもどうしようも無いですからね」
そう言う自分に月山部長はじゃあ何で話を鵜呑みにして食料を大量に販売したのかと指摘をしてきますが、自分的には死者が出ない様ならオダ帝国がどこぞの国を占領し自領にしょうと、今更どうでもいい事と伝えると呆れた感じで自分の顔を見ています。
「まあ本当は、ここで断る事も、調査をしたうえでと伝え時間を稼ぐことも出来たんですが、融合までに時間がない事と、滅びかけた国が地球と融合すると、融合後にその隣国が支援名目で群がって利権争いを始めかねないんで、だったら情勢が安定していて統治能力もあるオダ帝国が領有したほうが良さそうって思ったんです」
そう説明をすると月山部長も少し納得した様子です。
一応、偵察に特化したゴブリン達に通信魔道具を持たせてオダ帝国の動きを探らせる旨を伝え、オダ帝国がノンザイル王国内でどのような行動をとるか監視する旨も伝え領主館を後にします。
それにしても今頃になってオダ帝国から接触をして来るとはね。
しかも目的は食料の買い付け、まあ相当数の穀物を買って行ったからそれなりに食料支援は出来るだろうけど、ぶっちゃけあの量じゃ足りないね。
収穫までの間支援を続けないといけないのはウェース聖教国の時に学んだけど、彼らはそれを理解してるのかな?
それとも都度買いに来るつもりかな?
まあ、まずは二ホン砦に行って偵察のゴブリンを出発させるように指示を出そう。
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