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現状報告の準備

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182日目

日本の政府の人と思われる方との接触が終わり、明日にはまともな人と話せそうなのですが、一応自分1人で話をするのも後々面倒な気もしますし、都合よく言いくるめられていい様に使われるのも癪なのでこちらも増援ならぬ援軍扱いで明日の接触には日本人を同席させようと思います。

「月山部長、と言う訳で、明日の朝、日本政府との話をするので来ていただけますか?」
「ああ、それはいいんだが、実際のところ向こうの反応はどうなんだ?今日アイテムBOXに入っていたの新聞を見る限りは武内君が表沙汰にはなっていないようだが」

「そうですね、自分は感じた限りでは様子見と言ったところでしょうか。ただ明らかに日本ではありえない現象で接触をしたので異世界に転移させられたと少しは信じているでしょうが、昨日会った鈴木さんと言う女性も役職とか言ってませんでしたので、どの程度信じているかは不明ですね・・・」
「そうか、役職を名乗らなかったのか・・。と言うより武内君、役職を伝える前に話を進めたりとかしてないよな?」

そう言われれば、誰あなた?的な感じで話を進めたような・・・。
そう思い、思い当たる節があるような無いようなと伝えると月山部長はやっぱり・・・と言う顔をしています。
うん、とりあえずゲートを開いておくだけで結構集中力必要だから、そこまで頭回らないんですよ、ていうかだから援軍として月山部長に声かけてるんですからね。

とは言え月山部長だけではつまらないと言うか、真面目過ぎる気がするのでもう一人、おまけを呼ぼうと思います。

月山部長には明日の朝に自分の家に来てもらうよう依頼をした後、相談所を後にして転移魔法で移動をします。

「それで日本の要人と接触出来たのか?俺たちが日本に戻れた際の待遇や保証はどうなるんだ?」
そう言って身を乗り出して質問をしてくる土田ですが、とりあえず何にも話していないし要人とも会っていないと言うとガックリと肩を落とします。
うん、君は元聖女のステレーネさんとこの世界に残って結婚するんじゃないの?

「いや、とりあえず、まずは繋ぎを付けた感じで明日、初めてまともに話をするんだよ。流石にK〇TTE博多前でそんな話は出来んだろう」
「まあ確かに、それでそれを伝えに来たのか?」

「いや、土田も同席してもらう為に拉致りに来たんだが、ステレーネさんとの夜の営みもあるだろうから、明日の朝一で迎えに来るから準備をしといてね」
「いやいや、夜の営みとか無いから・・・。まだ手しか繋いでないから!!」

うん、語るに落ちた・・・。
ていうかあれだけ時間があって手を繋ぐだけってどんだけ草食なんだよ・・・。
今度ステレーネさんに夜這いの仕方と絶対男を逃げられなくする殺し文句教えとこ・・。

そう思いながら、土田には普通の格好を、再度念を押して日本で生活するうえでの普通の格好をしておくように伝えます。
いや、信じていない訳ではないし、流石に分別があるとは思うけど、なんせファーストで出て来るシ〇アの格好で堂々と自分は軍使だとか名乗る人間だし・・・・。

土田に要件を伝えた後、プレモーネに戻りグランバルさんにも話をしておきます。
「それでマサトは人が通れるほどのゲートが開くようになったら元の世界に帰るのか?」
「う~ん、その辺は微妙なんですよね・・・。なんせゲートを開けるのは自分だけですから、その人間が日本に帰ったら他の人は戻れないって事ですからそうなれば自分に対して非難が集中するでしょうし」

「そんなものか?我々が居る世界より文明が発達しているとは言え、なぜマサトに非難が集中するんだ?強制的に転移させられた被害者だろう?」
「まあ、日本では通信網が発達していますから直ぐに情報は伝わりますし、転移させられた人を元の世界に戻す力があるのにそれをせずに戻ったら無責任だの自分だけの事しか考えていないとか言われる世の中なんですよ」

「そうか、我々からしたら考えられないな、元の世界に帰す方法があろうと自分や家族などを優先して、それ以外は出来る範囲で依頼として対応するのが普通だがな・・・」

そう言ってグランバルさんは理解が出来ないといった顔をしています。
「マサト、俺は一切口も出さないし、相手から見えない位置にいるからその話し合いに同席させて貰ってもいいか?」

グランバルさんの突然の要望に少し驚きましたが、今後の事を考えると日本の人がどんな事を言い、どんな考え方をするのか知ってもらうのにいい機会だと思い了承をしましたが、グランバルさんって日本語わかるの?

そう思って一応聞いてみましたが、回答は分からないとの事、通訳が必要になるんですが、さてどうしたものか・・・。

一応通訳を探してみるとは伝えましたが、日本人に無駄に期待を与えるだけになる可能性を伝え、最悪雰囲気だけを感じてもらうという事で納得はして貰い、明日の朝自分の家に来てもらうよう依頼をしました。

その後、領主館を後にして月山部長に通訳の人選を相談しますが、やはり自分と同じ意見で人選が難航します。

「とりあえず、日本に戻れるとなっても日本に帰りたくないと言い出しそうな人が居そうですよね」
「そうだな、とは言え私としては全員日本に帰らせたいんだが、本人が残ると言い出したら強制は出来んし、かといってそんな人が居るかどうか・・・」

その後、2人で考えた結果、アウトドア好きの同僚、滝山さんに通訳をして貰う事にします。
最初月山部長は心配していましたが、ゴブリンの砦に住み着こうとしていたのが決め手となりました。

「まあ、本音はどうか分からんが、彼的には大自然に囲まれたこの世界は魔物さえ居なければ楽園みたいな物だろうしな・・」
「ええ、それに一人でゴブリンに囲まれての生活に順応するぐらいですから」

そういう事でグランバルさんの通訳は滝山さんに依頼をする事にします。

明日、月山部長と一緒に自分の家に来てもらうよう依頼をして相談所を後にして自宅に戻ります。

自宅に戻り魔石の融合と魔力石化を出来る限り進めていきますが、流石に在庫不足で魔石が底をついてしまいました。

うん、とりあえず、日本との話が終わったらレベル上げがてら魔物狩りに採石場に行ってこよう。
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