上 下
115 / 252

通信魔道具

しおりを挟む
プレモーネに戻った頃には夕方になっていたのでとりあえず月山部長の所に行きギルドで募集をした結果を聞きに行きます。

「武内君、かなりの数の人が来て大変だったよ、まさかこんなに人が来るとは・・・」
「月山部長、募集人数とか依頼の際にいいました?言わなければ大勢雇ってもらえると思って人が殺到しますよ?」

「そうか、だからか・・・。確かに募集人数は特に記載しなかったからか」
「それでどうするんですか?過剰人員になりません?」

「それなんだが、暫くは公衆浴場に13人と交易品販売所に10人受け入れてもらうようにするつもりだ。」
「ならいいんですが、ギルドの募集取り下げてこないと明日も人が殺到しますよ?」

「あれは1日だけじゃないのか?じゃあ急いで取り下げてこないと」

そう言って月山部長は急いでギルドに向かいました。
うん、月山部長にしては珍しい凡ミスだな・・・・。

そう思いながら自宅に帰り、のんびりしながら魔石の融合と魔力石化をしていきます。
うん、日本だと携帯があったから必要な時にいつでも連絡出来たけどこの世界の伝達手段ってアナログだから結構不便だよな・・・。
魔道具で遠くと話せるようなもん作れんかな?

その後しばらく考えながら作業を続けましたが電波とか基地局が無いと遠くまで届かない気がするんで何か携帯を使用可能にするのは難しいきがします。

魔力石を使用して遠くに居る人と話せる魔道具、とりあえず電波とか気にせず付与魔法と創造魔道具作成スキルで作るだけ作ってみようか。
そう思い、一旦魔石の融合と魔力石化を中断して魔道具作りをします。

通話が出来る魔道具を作成し・・・・ていうかこれ量産したら混線するんじゃね?と言って番号を割り振るのも面倒だし・・。

うん、親機を作って子機と通話が出来るようにして子機と親機の間でのみ通話が可能にしてみよう。
そんな感じで試作は出来たけどどの位の距離が離れていても使用できるか実験しないとな・・。

そうだ、バイルエ王国に行こう!土田に実験手伝わせよう!

164日目

とりあえず今日もゾルスの所に行きバイジングをした後にバイルエ王国の土田の所に行きます。
「それでその魔道具の性能実験をする為に来たのか?」
「そう、実験の為だけに来た、ていうかこれが使えれば伝達がリアルタイムに出来るから有事の際に即応できるぞ?」

「まあ確かにな、それが量産されたらこっちにも回して貰えるのか?」
「まあ有料だが、ただ持ち運びは難しいぞ?なんせ形とサイズがな・・・」

そう言って子機を土田の前に出すと土田の顔が引きつります。
「いや、なんで墓石の形なんだよ、鏡台とかの形とかなかったのか?」
「鏡台って、化粧台とかメイク台とか言わんか?なんか古臭いぞ?」

「いやその辺はどうでもいいだろう、ていうか墓石型よりはましだろう、ていうかでかいな!これ携帯みたいに気軽に持ち運べないじゃんか」
「まあ携帯する事は念頭に置いてないし魔力石の関係でサイズがでかくなったんだ、文句を言うな!とりあえず一旦プレモーネに戻って親機から通話を試すから」

そう言ってプレモーネに戻り親機の通話ボタンを押します。
「土田!聞こえるか?」
「ああ、聞こえる、これが小型化すれば便利だな」

「そうだろ、ただ親機に子機の番号を割り振らんと子機全部に話しかける形になるからな、改良が必要なんだよ、子機が多いほど親機のサイズがでかくなるから使い勝手がな・・・」
「うぉい!いきなり転移して話しかけてくるなよ!」

そう言って後ろから声をかけられた土田が一瞬ビックリしたような感じです。
「いや、通話が出来たからもういいかな?っておもったから戻って来てんだが・・」
「まあこれ完成したら売ってくれよな?とりあえず国王には話しとくから」

そういう土田に親機300万レン、子機1台50万レンと価格を伝えておきます。
うん、我ながらボッタクリだ。
いや魔力石使ってるからかなり良心的な価格か・・・。。

その後プレモーネに戻りドグレニム領用の通信魔道具を作成します。
親機一台と子機が50個、ドグレニム領にはプレモーネの他に町が2つと町が46ですので予備を含め、子機を町と村に配り親機をプレモーネに置けば村や町からの連絡がリアルタイムで届くはずです。

さてグランバルさんにはいくらで売ろう。
そう思いながら領主館に向かいグランバルさんに売り込みをします。

「それでいくら出せば良いんだ?」
「取り合えずバイルエ王国には親機300万レン、子機1台50万レンと言ってますけど?かなり良心的な価格ですよ?」

「それは無理だ、既に町が急激に拡張されたせいでインフラ整備に金がかかって財政難なんだ」
「じゃあとりあえず無償で貸し出ししますんでインフラ整備と自分の屋敷の建設を優先してください。まあ自分の屋敷に関してはグランバルさん払いですから、金に糸目をつけず依頼をしますが・・」

そう言って領主館に通信魔道具を置いて一通り使い方を教えます。
「マサト、助かる、これで村からの連絡がすぐに来るから魔物に襲われた際などに討伐隊が早くだせるが、このサイズはどうにかならんのか?これじゃあ持ち運びがな」
「まあ現状サイズは無理ですね、とは言え日本の技術からしたら原始的なんで不便でしょうけど我慢してください。」

「まあタダで貰っておいて文句は言えんが、マサトはこれの子機を持っているんだろう?」
「いえ、持ってませんよ?持っててもどうせアイテムBOXに入れっぱなしですから繋がらないでしょうし」

「そうか、出来れば持っててもらえたらいざという時に連絡が付くから助かるんだが」
「ああ~、そうですね、じゃあ繋がるかは分かりませんがとりあえず作って持っておきます」

そう言ってその場で子機を作り親機に設定をしてから領主館を後にします。
とりあえずアイテムBOXだと繋がらないから影の中に入れておこう。

その後二ホン砦とゾルスの所に行き子機を渡し親機を影の中に入れておきます。
うん、これで何かあればすぐに連絡来るだろうし・・。

165日目

昨晩作った通信魔道具をバイルエ王国に納品します。
ていうか子機の必要数を聞いていなかったので親機1に対して子機を80程作りました。
うん実は71個作ったんだけど1個は自分で持っておいて盗聴用にしよ・・・。

土田いわく子機が70じゃ足りないとの事ですが、親機が既にかなり大きな墓石サイズになっているので、現物を見たらもう子機80個でいいや的な空気が流れています。
一応使い方をレクチャーして金を受け取ったらゾルスの所に行き道路工事を手伝います。

ていうかとっとと道路工事を終わらして新規に増えたゴブリン達の訓練と教育を実施してもらいたいんですよね。
そう思いながら錬成術で道路予定地の地面を柔らかくしていきます。
地面が柔らかくなり木を引き抜きやすくなったところでゾルスとカウア達ミノタウロス達が木を引き抜き、それをゴブリン達が運んで後方で丸太にしていく流れ作業でどんどん工事が進んでいきます。

そう言えば道の入り口に作った砦の外壁、完成しているからグランバルさんに伝えて守備兵を派遣してもらわないと・・・。

うん、完全に忘れてたね。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~

たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!! 猫刄 紅羽 年齢:18 性別:男 身長:146cm 容姿:幼女 声変わり:まだ 利き手:左 死因:神のミス 神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。 しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。 更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!? そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか... 的な感じです。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~

厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない! ☆第4回次世代ファンタジーカップ  142位でした。ありがとう御座いました。 ★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。

死霊王は異世界を蹂躙する~転移したあと処刑された俺、アンデッドとなり全てに復讐する~

未来人A
ファンタジー
主人公、田宮シンジは妹のアカネ、弟のアオバと共に異世界に転移した。 待っていたのは皇帝の命令で即刻処刑されるという、理不尽な仕打ち。 シンジはアンデッドを自分の配下にし、従わせることの出来る『死霊王』というスキルを死後開花させる。 アンデッドとなったシンジは自分とアカネ、アオバを殺した帝国へ復讐を誓う。 死霊王のスキルを駆使して徐々に配下を増やし、アンデッドの軍団を作り上げていく。

【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。 困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。 はい、ご注文は? 調味料、それとも武器ですか? カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。 村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。 いずれは世界へ通じる道を繋げるために。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

せっかく異世界に転生できたんだから、急いで生きる必要なんてないよね?ー明日も俺はスローなライフを謳歌したいー

ジミー凌我
ファンタジー
 日夜仕事に追われ続ける日常を毎日毎日繰り返していた。  仕事仕事の毎日、明日も明後日も仕事を積みたくないと生き急いでいた。  そんな俺はいつしか過労で倒れてしまった。  そのまま死んだ俺は、異世界に転生していた。  忙しすぎてうわさでしか聞いたことがないが、これが異世界転生というものなのだろう。  生き急いで死んでしまったんだ。俺はこの世界ではゆっくりと生きていきたいと思った。  ただ、この世界にはモンスターも魔王もいるみたい。 この世界で最初に出会ったクレハという女の子は、細かいことは気にしない自由奔放な可愛らしい子で、俺を助けてくれた。 冒険者としてゆったり生計を立てていこうと思ったら、以外と儲かる仕事だったからこれは楽な人生が始まると思った矢先。 なぜか2日目にして魔王軍の侵略に遭遇し…。

異世界転生した私は今日も大空を羽ばたきます!〜チートスキルで自由気ままな異世界ライフ〜

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
高橋かなはある日、過労死で突然命を落とす。 忙しすぎて自由のない日々。 死ぬ間際に見えたのは大空を自由に飛ぶ鳥の姿。 あぁ、鳥になりたい……… 普段は鳥、時には人間、猫や犬までなんでも変身できる最強スキルで異世界生活楽しみます! ※章の始まりごとに追加していきます テーマ 第一章   フェンリル 第二章   騎士団 第三章   転生令嬢 第四章   獣人 第五章   異世界、成長 忙しい時でも1週間に1回は投稿します。 ほのぼのな日常を書きたいな…… その日に思いついた話を書いているので、たまに意見を求めることがあります。 どうか優しい目で見守ってくださると嬉しいです! ※現在休載中

いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!

町島航太
ファンタジー
 ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。  ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。

処理中です...