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俺のためのお前のこれまで
第6話 付き人の事情(2)
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「おーい!」
レティ嬢が木の上から手を振っている。
「呼んでいますよ」
「ふん」
無視して通り過ぎようとした勇者ハンスの頭上で、彼女の身体が傾いだ。
「あ……」
「ッチ」
舌打ちしつつも、落ちてくる少女をわざわざ避けることはしなかった。
「助かった! ありがとうハンス……さん!」
レティ嬢が勇者ハンスの腕の中で歓声を上げる。
「……」
勇者ハンスは冷めた目で彼女から手を離した。
慌てて彼の首にしがみいた彼女だが、身長差がかなりあるのでぶら下がる格好になり、さらにはそのままで抗議を始める。
「離すなら先に言って!」
「うるさい。離せ」
レティ嬢は私が思っていた以上に強い娘だった。勇者ハンスのきつい態度にもへこたれず、屈託なく笑い返す。
愛嬌があって活発に動き回る小柄な少女は、まるで好奇心旺盛な仔猫のようで、他の村人からも可愛がられているようだった。
最初はどうしたものか思いつつ事態を窺っていた私も、気が付けば安心して二人のじゃれあいを見守るようになっていた。
しかし私の秘かな楽しみは、他ならぬ勇者ハンスによって終わりを告げた。
「あいつをどうにかしろ」
彼は酷く苛立った様子だった。
「……レティ嬢ですか?」
「他に誰がいるんだ」
「しかし……子供ですよ?」
歳を訊ねたことはないが、せいぜい十三、四歳といったところだろう。
「……うっとうしいんだよ」
吐き捨てる彼を見て、わずかならぬ落胆を覚えた。
レティ嬢と接する彼に見た許容は、私の思い違いか、あるいは――そうであって欲しいと願うばかりに、見誤っていたのだろうか。
「わかりました、勇者ハンス」
ならば私は、今一度自らの役目を果たすべきだ。
「うわあぁ」
雷光を纏った剣を前に、レティ嬢が目を輝かせる。
聖騎士の証として賜った剣を、よりによって女性を口説くため使うなどはなはだ遺憾だが、レティ嬢には駆け引きが通じないどころか、年頃の娘が好むような話題にも反応は芳しくない。
試行錯誤を経て導き出した結論が、聖騎士として力を示すことだった。
「ハンスさんは何が出せるんですか?」
そして一時気を惹けても、彼女の関心はすぐ勇者ハンスへ向かってしまう。
「いえ、彼は何も出せません」
「勇者なのに? 何も?」
「勇者には、勇者にしかない力があります」
「どんな?」
「魔獣の血は、この地に生きるあらゆるものを侵す毒ですが、勇者にだけは効きません」
他にも、傷が常人のそれとは比較にならぬ速度で治る、ただの剣で馬車ほどもある落石を切り裂く、城壁を駆け上るなど彼の常人離れした逸話は枚挙にいとまがない。
聞かせてやれれば喜ぶだろうとわかってはいるが、勇者ハンスから彼女の目を逸らすことが目的である以上は叶わず残念に思う。
勇者ハンスから彼女を引き離すべく行動を始めたものの、私が彼女を好ましく思う気持ちはなくなるどころか増すばかりだ。彼女は善なるものであり、その大らかさと無邪気さは得がたき美徳。日々強まる認識に憂鬱が募る。それに加え――、
「レティー?」
「あ、姉さん! 何か用?」
「私ではなくて、リタちゃんがね?」
「あ……」
「早く行ってあげなさい」
「ごめん、イオニスさん! 行ってきます!」
慌ただしく駆け去る背中を見送った後には、私と彼女――レティ嬢の姉君であるレジーナ・フォーン殿が残された。
「話の途中ですみません」
もう幾度聞いた台詞か知れない。そして次に告げられる言葉もわかっている。
「もし何かあれば、私から伝えておきますが?」
彼女は一分の隙もない麗しい笑顔を浮かべている。
レティ嬢とレジーナ殿は姉妹だけあって、豊かな栗色の髪と澄み渡る夏空のごとき美しい瞳に加え、顔の造作も共通点を見い出せるが、纏う空気がまったく違うこともあってあまり似ている印象は受けない。
「いえ……何もありません」
「そうですか。では私も失礼いたしますわ。ごきげんよう、騎士様」
淑やかに一礼すると、美しい人は去った。彼女の姿が完全に見えなくなったところで、私はようやく肩の力を抜いた。
「……はあ」
幼い妹に近づかんとする三十も過ぎた男を彼女がどう思っているのか、想像するだに居たたまれない心地となる。
「明日の収穫祭、ごちそう作るから食べに来てよ!」
「……」
朝一番に訪ねてきたレティ嬢を一瞥するも、勇者ハンスは構わず身支度を進めた。
「鳥の丸焼き作るから! あと豆のスープも! 濃くてとろっとしたの!」
「うるさい」
「おかわりも――」
「いいかげんにしろ」
伸ばされた彼女の手を払いのけ、忌々しげに睨みつける。
「うっとうしいんだよ……お前なんて、助けなきゃよかった」
「勇者ハンス!」
それは、それだけはいけない。
「……どっちの味方だ、お前」
「あなたの味方だからこそ、非道な行いを見過ごすわけには参りません」
彼の視線を遮るべく、間に割り入った私へかけられた問いは明らかな苛立ちを孕んでいたが、臆するわけにはいかない。
「ものは言いようだな」
冷たく言い放ち、彼はそのまま出て行った。
振り返れば服の裾を握り締めて俯く少女がおり、私は静かに膝をついた。
「もう大丈夫ですよ」
「……ごめんなさい」
泣いているのかと危惧した少女は、悲しげに顔を歪めながらも涙を見せることはなかった。
「さすがにあれは言葉が過ぎる。彼に代わって謝ります」
「しつこくした私が悪いから……」
伏し目がちに私を見下ろす彼女は、やはり精彩を欠いており、普段とは打って変わった静かな声音が痛々しい。
この少女の悲しみを和らげるためにできることはないか、思考を巡らせる私に、彼女の方から申し出があった。
「あの、よかったらイオニスさんだけでもどうですか? 姉さんの料理は本当に美味しくて、村で一番だってみんな言ってます」
私まで彼女の誘いを断るわけにはいかないだろう。
しかし――彼女の作る料理、か。
「……それは楽しみです」
少なからず胸を沸かせる私に、少女も小さく笑って応えてくれた。
評判は正しく、彼女の手料理はそのどれもが絶品で、どこか懐かしく温かな味はここしばらく沈みがちだった私の気分を引き上げてくれた。彼女の夫君となれる男性は果報者だ。
「一杯だけは大丈夫なのですよね?」
「よくご存じで」
聖騎士の飲酒は祭日に限り許され、更に一杯のみと定められている。
「どうぞ。食後にこれを一杯飲むだけで、次の日に胃がもたれることはありませんの」
「ありがとうございます。いただきます」
杯を満たす淡い萌黄色の液体からは甘い香りがした。口に含むと果実を思わせる爽やかな味わいが広がり、最後はわずかな苦味を残す。
「お気に召しましたか?」
「ええ、とても」
少しづつ杯を傾け、貴重な一杯をじっくりと味わう。
「そういえば、レティ嬢は?」
「あの子でしたら、勇者様に食事を持っていくと出かけましたよ?」
しまった! 慌てて立ち上がった私に、レジーナ殿がのんびりと声をかけてくる。
「心配なさらなくても、こっそり食事を置いてすぐ戻ると言っておりましたわ」
レジーナ殿はどこまで事情をご存じなのか、その微笑みからは伺い知れない。
「しか、し……?」
不意に眩暈を覚え、食卓に手をついた。
「あら、大丈夫ですか?」
ぼやける彼女の顔に困惑していれば、今度は足の力が抜けた。
「思っていたより弱いんですね?」
抱き留めてくれた柔らかな感触を巻き込み、私は床に腰を下ろした。彼女の顔はぼやけていて表情はわからないが、降ってきた声にはからかうような響きがあった。
「そんな、ことは――」
どちらかと言えば強い方だったはずだが言葉にならず、柔らかな感触と心地良いぬくもりに溺れるかのごとく、私の意識は闇に沈んだ。
レティ嬢が木の上から手を振っている。
「呼んでいますよ」
「ふん」
無視して通り過ぎようとした勇者ハンスの頭上で、彼女の身体が傾いだ。
「あ……」
「ッチ」
舌打ちしつつも、落ちてくる少女をわざわざ避けることはしなかった。
「助かった! ありがとうハンス……さん!」
レティ嬢が勇者ハンスの腕の中で歓声を上げる。
「……」
勇者ハンスは冷めた目で彼女から手を離した。
慌てて彼の首にしがみいた彼女だが、身長差がかなりあるのでぶら下がる格好になり、さらにはそのままで抗議を始める。
「離すなら先に言って!」
「うるさい。離せ」
レティ嬢は私が思っていた以上に強い娘だった。勇者ハンスのきつい態度にもへこたれず、屈託なく笑い返す。
愛嬌があって活発に動き回る小柄な少女は、まるで好奇心旺盛な仔猫のようで、他の村人からも可愛がられているようだった。
最初はどうしたものか思いつつ事態を窺っていた私も、気が付けば安心して二人のじゃれあいを見守るようになっていた。
しかし私の秘かな楽しみは、他ならぬ勇者ハンスによって終わりを告げた。
「あいつをどうにかしろ」
彼は酷く苛立った様子だった。
「……レティ嬢ですか?」
「他に誰がいるんだ」
「しかし……子供ですよ?」
歳を訊ねたことはないが、せいぜい十三、四歳といったところだろう。
「……うっとうしいんだよ」
吐き捨てる彼を見て、わずかならぬ落胆を覚えた。
レティ嬢と接する彼に見た許容は、私の思い違いか、あるいは――そうであって欲しいと願うばかりに、見誤っていたのだろうか。
「わかりました、勇者ハンス」
ならば私は、今一度自らの役目を果たすべきだ。
「うわあぁ」
雷光を纏った剣を前に、レティ嬢が目を輝かせる。
聖騎士の証として賜った剣を、よりによって女性を口説くため使うなどはなはだ遺憾だが、レティ嬢には駆け引きが通じないどころか、年頃の娘が好むような話題にも反応は芳しくない。
試行錯誤を経て導き出した結論が、聖騎士として力を示すことだった。
「ハンスさんは何が出せるんですか?」
そして一時気を惹けても、彼女の関心はすぐ勇者ハンスへ向かってしまう。
「いえ、彼は何も出せません」
「勇者なのに? 何も?」
「勇者には、勇者にしかない力があります」
「どんな?」
「魔獣の血は、この地に生きるあらゆるものを侵す毒ですが、勇者にだけは効きません」
他にも、傷が常人のそれとは比較にならぬ速度で治る、ただの剣で馬車ほどもある落石を切り裂く、城壁を駆け上るなど彼の常人離れした逸話は枚挙にいとまがない。
聞かせてやれれば喜ぶだろうとわかってはいるが、勇者ハンスから彼女の目を逸らすことが目的である以上は叶わず残念に思う。
勇者ハンスから彼女を引き離すべく行動を始めたものの、私が彼女を好ましく思う気持ちはなくなるどころか増すばかりだ。彼女は善なるものであり、その大らかさと無邪気さは得がたき美徳。日々強まる認識に憂鬱が募る。それに加え――、
「レティー?」
「あ、姉さん! 何か用?」
「私ではなくて、リタちゃんがね?」
「あ……」
「早く行ってあげなさい」
「ごめん、イオニスさん! 行ってきます!」
慌ただしく駆け去る背中を見送った後には、私と彼女――レティ嬢の姉君であるレジーナ・フォーン殿が残された。
「話の途中ですみません」
もう幾度聞いた台詞か知れない。そして次に告げられる言葉もわかっている。
「もし何かあれば、私から伝えておきますが?」
彼女は一分の隙もない麗しい笑顔を浮かべている。
レティ嬢とレジーナ殿は姉妹だけあって、豊かな栗色の髪と澄み渡る夏空のごとき美しい瞳に加え、顔の造作も共通点を見い出せるが、纏う空気がまったく違うこともあってあまり似ている印象は受けない。
「いえ……何もありません」
「そうですか。では私も失礼いたしますわ。ごきげんよう、騎士様」
淑やかに一礼すると、美しい人は去った。彼女の姿が完全に見えなくなったところで、私はようやく肩の力を抜いた。
「……はあ」
幼い妹に近づかんとする三十も過ぎた男を彼女がどう思っているのか、想像するだに居たたまれない心地となる。
「明日の収穫祭、ごちそう作るから食べに来てよ!」
「……」
朝一番に訪ねてきたレティ嬢を一瞥するも、勇者ハンスは構わず身支度を進めた。
「鳥の丸焼き作るから! あと豆のスープも! 濃くてとろっとしたの!」
「うるさい」
「おかわりも――」
「いいかげんにしろ」
伸ばされた彼女の手を払いのけ、忌々しげに睨みつける。
「うっとうしいんだよ……お前なんて、助けなきゃよかった」
「勇者ハンス!」
それは、それだけはいけない。
「……どっちの味方だ、お前」
「あなたの味方だからこそ、非道な行いを見過ごすわけには参りません」
彼の視線を遮るべく、間に割り入った私へかけられた問いは明らかな苛立ちを孕んでいたが、臆するわけにはいかない。
「ものは言いようだな」
冷たく言い放ち、彼はそのまま出て行った。
振り返れば服の裾を握り締めて俯く少女がおり、私は静かに膝をついた。
「もう大丈夫ですよ」
「……ごめんなさい」
泣いているのかと危惧した少女は、悲しげに顔を歪めながらも涙を見せることはなかった。
「さすがにあれは言葉が過ぎる。彼に代わって謝ります」
「しつこくした私が悪いから……」
伏し目がちに私を見下ろす彼女は、やはり精彩を欠いており、普段とは打って変わった静かな声音が痛々しい。
この少女の悲しみを和らげるためにできることはないか、思考を巡らせる私に、彼女の方から申し出があった。
「あの、よかったらイオニスさんだけでもどうですか? 姉さんの料理は本当に美味しくて、村で一番だってみんな言ってます」
私まで彼女の誘いを断るわけにはいかないだろう。
しかし――彼女の作る料理、か。
「……それは楽しみです」
少なからず胸を沸かせる私に、少女も小さく笑って応えてくれた。
評判は正しく、彼女の手料理はそのどれもが絶品で、どこか懐かしく温かな味はここしばらく沈みがちだった私の気分を引き上げてくれた。彼女の夫君となれる男性は果報者だ。
「一杯だけは大丈夫なのですよね?」
「よくご存じで」
聖騎士の飲酒は祭日に限り許され、更に一杯のみと定められている。
「どうぞ。食後にこれを一杯飲むだけで、次の日に胃がもたれることはありませんの」
「ありがとうございます。いただきます」
杯を満たす淡い萌黄色の液体からは甘い香りがした。口に含むと果実を思わせる爽やかな味わいが広がり、最後はわずかな苦味を残す。
「お気に召しましたか?」
「ええ、とても」
少しづつ杯を傾け、貴重な一杯をじっくりと味わう。
「そういえば、レティ嬢は?」
「あの子でしたら、勇者様に食事を持っていくと出かけましたよ?」
しまった! 慌てて立ち上がった私に、レジーナ殿がのんびりと声をかけてくる。
「心配なさらなくても、こっそり食事を置いてすぐ戻ると言っておりましたわ」
レジーナ殿はどこまで事情をご存じなのか、その微笑みからは伺い知れない。
「しか、し……?」
不意に眩暈を覚え、食卓に手をついた。
「あら、大丈夫ですか?」
ぼやける彼女の顔に困惑していれば、今度は足の力が抜けた。
「思っていたより弱いんですね?」
抱き留めてくれた柔らかな感触を巻き込み、私は床に腰を下ろした。彼女の顔はぼやけていて表情はわからないが、降ってきた声にはからかうような響きがあった。
「そんな、ことは――」
どちらかと言えば強い方だったはずだが言葉にならず、柔らかな感触と心地良いぬくもりに溺れるかのごとく、私の意識は闇に沈んだ。
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