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火曜日は、ガマンの限界!しりました

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 ガタンゴトン
 ガタンゴトン

 電車に揺られながら家路に着く。
 俺、笛地ふえち伊津夢いずむの、息は徐々に荒くなっていた。

 別に体調が悪いとか、持病とか、仕事疲れとかでもない。

(ああ……)

 ズボンのポケットに手を突っ込み、そこからを触る。

(くそ……ムラムラする)

 そう、俺は、セックスがしたいのである。


 昨晩のこと。
 月曜からいきなり、提出期限を守れなかった書類が一件。
 解決するために今朝早起きしてなんとかなったが、早起きができたのは、最愛の妻、芽留さんのおかげなのだ。

 彼女お得意の尻コキで、昨晩快楽に包まれながらイクことができた。
 この体力消耗によって、ものすごく、ぐっすり眠れたわけである。

 彼女のお陰で全てうまく行ったが、心残りが一つ。
 それは、最後までプレイができなかったこと。あんな魅力的な大きな尻を生でまじまじと見せられれば、男たるもの情欲が疼く。

(ああ……ちくしょう、セックスがしたい!)

 だからこんなに困っているのだ。
 昨晩シてもらって以降、彼女の膣内ナカに分け入ってズンズン暴れる妄想が頭をよぎる。

 今目の前に彼女の尻がもしあったら?周りの目など気にせずすぐにムスコを解き放って、快楽の中に押し進めるだろう。

 それほどまでに、飢えている……


 最寄駅に着いて、電車を降りる。
 家まではここから徒歩10分。

 やばい。

 股間の膨らみが、かなりいかつくなっている。
 いよいよかも。

(うう、ダメだ、落ち着け!芽留さんだって、こんな状態でいきなり帰ってきたら嫌がるに決まってる!)

 いくら飢えているからと言って、芽留さんを帰って早々押し倒すのは、品のないことこの上ない。
 自分の飢えをぐうっと抑え込み、なんとか耐えながら、ようやく少し落ち着いて、自宅のアパートまでやってきた。

 我が家の部屋の前まで来ると、スウっと深呼吸をする。

(よし!落ち着け伊津夢。ムラムラなんて蹴っ飛ばせ!いつも通りにするんだ)

 そう自分に言い聞かせて、ドアノブを引いた。

 玄関をくぐって家に入る。
 いつものように。
 いつものように「ただいま」と言いたい。

 だが、言葉が出てこなかった。

 俺の目の前にいたのは、芽留さん。
 なぜか廊下にマットレスを敷き、その上に正座して、俺の帰りを待っててくれたのだ。
 しかも……その服装は、裸エプロン。

 こんなの……我慢できるわけがないだろ。

「……芽留さん」

「伊津夢さん♪」

「「セックスしましょう!!」」

 それは、相手も同じだったようだ。


 ーー「んっ、んっ、んっ♪ んん~」

 芽留さんが嬉しそうな声を上げながら、俺と深ーくディープキスを交わす。
 玄関先のマットレス上。
 ほぼ全裸の芽留さんと、ソックスとランニングシャツ以外の服を脱ぎ捨てた半裸の俺。
 激しく違いの身体を触り合いながら、溺れるようにキスをする。

 無垢な、幸せの光を瞳に宿す芽留さん。
 まるで遊んでもらって喜ぶ子犬のよう。

 そんな彼女も愛おしくて、大好きで、力一杯抱きしめる。

「ん~っ、ぷはっ……」

 キスを解いて、苦しそうに息を吸う芽留さん。

「はあ、はぁ……キス、気持ちいぃ~」

 頰に手を当て、うっとりした表情を浮かべている。
 そんな可愛らしい彼女の頭を撫でながら、聞いてみる。

「芽留さんも、したかったんだ?」

 聞かれた彼女は、少し恥ずかしそうに顔を赤く染め、しかしにっこりと笑って答えた。

「うん!昨日はお尻だけで終わっちゃったでしょ?すごくよかったけど、あれじゃ物足りないなぁって……だし、今朝は伊津夢さん、早く出ちゃって、いってらっしゃいのキスもできなかったし……昼間中ずぅーっと、ムラムラムラムラしてたのよ?」

 俺の胸の突起をクニクニいじりながら、少し口を尖らせて言う。
 可愛らしいし、気持ちいい。

「あっははは、俺も、だよ。今日の仕事は、課長の机に書類提出したところまでで、8割は終わった気分になったわ。それから先は、芽留さんのこと考えてた以外、正直記憶にないや」

 冗談まじりに告げると、芽留さんもくすくすと笑ってくれた。

「はいはい、ちゃーんとお仕事も集中してね?……んと、それじゃあ……」

 芽留さんの表情が変わり、色気を増した。
 そろそろか。俺もだな。

「うん、お待たせ。じゃあ、しよっか!」

 芽留さんがパァッと目を輝かせ、こくりと頷く。


「さあ、どうぞ♪」

 M字開脚で股を開き、自分の秘部を惜しげもなく見せつけてくれる芽留さん。
 俺は無言で、彼女が用意したゴムを、金棒のようになった分身に装着する。

「いくよ……」

 そしてゆっくりと、彼女の中に進んで行った。

「あっ、んぁん……あぁ……あ~!!」

 最初は軽度な刺激。そこから中を押し広げ、モノは奥まで達したようだ。
 俺と芽留さん、二人の内腿が重なり、普通の生活ではまず味わうことのない、特別な温かさを感じさせてくれる。

「これぇ、これ……!待ちに待った甲斐があったのぉ」

 プルルっと身体を震わせ、嬉しそうに俺に抱きつく芽留さん。

(か、可愛すぎる……!)

 その姿な俺の心臓の鼓動は加速する。
 耐えきれなくなって俺は即座に腰を動かしはじめた。

「あ、あぁ!あっ、あっ、あっ、あ……いい!いいのぉ」

 リズミカルな動作に合わせ、桃色の嬌声が響く。

「芽留さん……!好きだ!好きだ!愛してる!」

 腰を打ちつけるたびに揺れる乳、波打つ尻肉、俺を包み込む腿。
 耳から頭に響いて、体中に行き渡る愛しい声。
 そして快楽で蕩けてしまったメスの顔。

 何もかもが、ただただ愛しくて、心の底から言葉を伝えられた。
 芽留さんの膣内なかが、きゅうっと締まる。

「愛してる」の言葉が、彼女の一番大好きなワードなのだ。
 もちろん俺も、それを知ってて伝えてるんだけど。

「ふぁ……好きぃ、その言葉、しゅきぃ……もっと言って欲しいな……!」

 だらしなく身体中からおつゆを溢れさせる芽留さん。
 再びキスをして、彼女の耳元にそっと、呟くように連呼する。

「愛してるよ、芽留さん。愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる……!」

 芽留さんの身体がビククッと震え、全身が喜びに溢れていることが伝わる。
 そこで思いっきり、腰をぐっと奥まで押し込むようにして彼女を貫く。

「ん!んほぉ!」

 あられもなく、可愛らしい声色で下品な叫びを上げる芽留さん。

「あぁぁ、らめぇ、変な声でちゃう、いや、恥ずかしぃ~」

 身体をビクビクと震わせながら、必死で取り繕おうとする。
 しかし俺は、こういう時ほど意地悪くヤりたくなってしまうのだ。

「もっと恥ずかしくなってよ、芽留さん!」

 さらにそこから、腰の動きを早める。

 タパン タパン タパン タパン

 卑猥な肉の打ちつけ合う音が、玄関に響き渡る。
 その音を聞くだけで、俺はもちろん、芽留さんも鼻息を荒くし、興奮が抑えられなくなる。

「あ、はっあぁ……伊津夢さんっ……私、もぅ……!!」

 そろそろ芽留さんは限界らしい。
 だがそれは、俺も同じことだった。

「芽留さん、俺もそろそろ……!」

「うん……っ!イこ?一緒にイこぉ……!」

 蕩け切った顔で、ふわぁっと口を開いて笑顔を作る。
 そんな彼女が愛おしくて、俺の心の充足感は、最高潮に達した。

「……芽留さんっ!」

「いひぃっ……伊津夢さん!私も」

「「イくぅ!!」」


 ーー「んん~んっ♪」

 絶頂に達し合った後。
 甘いキスを交わしながら、相変わらずマットレスの上でいちゃついていた。
 そして芽留さんは、俺の欲液を包んだゴムを指でつまみ、うっとりした表情で眺める。

 気付けば夜21時を回り。
 未だに夕飯も食べてすらいない。
 セックスに夢中で、空腹のことなど気にもしていなかった。

「んっ、はぁ、ふぅ……お腹、空いちゃったなぁ」

「そうね♪どうしよ、でも何にも作ってない……!」

「ハーバーイーツで、良いんじゃない?」

 俺はアプリを開いて芽留さんに見せる。
 彼女もニコッと笑って頷いた。

「うん、今日は流石に、そうしよっかな!だって……」

「?」

 続きの言葉が思いつかない俺を見て、微笑みながら、彼女は耳元でそっと囁く。

、するでしょ?」

この人には、完敗だ。
俺の抑え切れない性欲が、まだおさまってないことをよくわかってくれている。

「もちろん!」

キリッとした笑顔で、俺はサムズアップして伝えた。

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