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第四章 翼衣專店

第二十四話 高級なお洒落はお姫様に聞け!【後編】

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 それから日が暮れるまで愛憐と立珂は遊び続け、立珂が寝落ちしたところでようやくその日は帰宅となった。
 そしてその翌日、饗宴が始まると薄珂と立珂は大きな広間に案内された。
 今まで入ったことのない場所で、煌びやかながらも上品な内装だった。大きな机がいくつも並び、食べ物がたくさん置いてある。

「立珂。におい大丈夫か?」
「……ちょっといや」
「じゃあ窓の近いとこにいよう。お昼寝の時間には出て良いって言ってたから少しだけ頑張ろうな」
「うんっ」

 今日の主賓は麗亜と愛憐だ。
 二人と一緒にやって来た使節団の面々が宮廷職員と歓談するらしい。だから食べ物は香りの強い食材も使うし、女性はお香を使っている。
 事前に聞いていた限りでも長居はできそうになかったが、せっかく愛憐が喜んでくれているのだから絶対に行くんだと立珂は朝から気合を入れていた。
 窓の近い席に座ると、宮廷侍女として参加している美星が果物と加密列茶を出してくれた。

「ご挨拶は長いのでお座りになってらして下さい」
「そうなの?」
「はい。羽の重みでお辛いはず。どうぞ」

 饗宴がどんなものが全く知らない薄珂と立珂は、てっきり普通に集まって食事をするのかと思っていた。
 挨拶なんて数分だろうに大袈裟だと思ったが、美星の判断はとても正しかった。
 どおんと銅鑼の音が響くと正面の大扉がゆっくりと開かれる。

「立珂。愛憐と麗亜様でてくるぞ」
「うんっ!」

 広間がしんと静まった。
 笛に鈴などで音楽が奏でられ、しずしずと麗亜と愛憐が登場した。
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