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第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い
幕間 道中の出来事②
しおりを挟む時は遡り王都ドライグに向かう途中
ガチャガチャ、ガチャガチャ
ガチャガチャ、ガチャガチャ
「お~い、レイチェルそろそろ寝たら
どうだ?」
俺は煩くって寝られず声を掛ける。
「まだまだ!こんなもんじゃないぞ~
うおーー」
ワザとか!……より煩くなる。
「気持ちは分かるけどいくらなんでも
無理じゃないか?チーちゃんが一緒に
戦えるようになにか作るってのは」
「ダメだよ!蒼字(そうじ)、それだと
きっとチーちゃんが、気に病むと
思うんだけど、私はなんとかして
あげたいんだよ!」
「うん……」
レイチェルは何気にそう言ったことに
敏感に反応する。チーちゃんはリルを
助けたいと言う強い思いで着いてきた。
でも現実はそう甘くはない。
今のチーちゃんでは今回の様な大規模な
戦いに出れば足手まといにしかならない。
いくら戦い意外で協力出来る、役に立つと
言っても周りの人間以上に本人である
チーちゃんが気にするとレイチェルは
思っている。俺もそう思う。だから
何とかしようとレイチェルはもがいて
いるのだ。
「レイチェルは偉いよ!
頑張れレイチェル……」
俺はボソッと小さな声が漏れる
「はうっ……」レイチェルの動きが止まる。
「蒼字(そうじ)私はね!褒められると
嬉しくて仕方がないんだよ~
……褒べてくれで……ありがどう」
腕で涙を拭きながら感動、レイチェルは
感極まったようだ。そんな大した事
言ってないんだけど?
「よっしゃ~絶対に作ってやる。
……まだ未完成だけど
私流感覚調整で一気に完成だ!」
「シルバー装甲発動」
両手のリング、両足首のリング、
首のチョーカーが光りそれぞれが手甲、
足甲、鎧に変化、鈍く光るシルバーの軽装を
付けたレイチェルに変身!
「お!!すげぇーーかっけ~」
昔見たアニメのヒーローみたいだ!
「フッ、フッ、フ~ン」
シャドウボクシングのように身体を
動かし性能を確認、「う~んここは
もうちょっと調整がいる」
だのとブツブツ言いながらやっている。
「いいじゃん、かなり速いし、すごく
重そうなパンチを打ててるよ!これで
完成でもいいんじゃないか!」
「う~んまだまだだと思う。本当は
これだけの素材があればもっと良いものが
作れるはずなんだ!こんなの
で満足は出来ないよ!」
「そうか、分かった!」
レイチェルは一見おちゃらけている
ように見えるが実は意外と真面目なのかも
知れない。
「良しだいたい分かった!
これで再調整しよっと!」
レイチェルはポチッとボタンのような
ものを押し解除と命令するとピカーンと
はげしい銀色の光を放ちシルバー装甲を
解く。
「う~眩しいな~………え!?はぁー
……マジかよ!」
俺は驚き!落胆しため息をつく。
「ふ~脱いでスッキリした!
………う~んもう少し着て
いる時の快適感が欲しいよね!
もう少し機能を追加するかな!」
俺は手を顔に当て愕然としつつ、
「そうだな!まずは服が飛び散る
問題をどうにかしようか!」
レイチェルは真っ裸だった。
変身を解くたびにチーちゃんに
真っ裸にされては困る。
それともう少し恥じらいを持て!
なんで普通に裸で会話してるんだよ!
少しは隠せ!こっちが恥ずかしいわ!
………あの時もう少し強く言っておけば、
あんな事にはならなかったかもしれない。
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