書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

文字の大きさ
上 下
121 / 300
第六章 ミネルヴァ姫の呪いと邪神召喚

第114話 ペトロス撃破

しおりを挟む

「お母さん!守って」

「はぁー『念動力』」

 血で出来た触手の先端に刃がついて
おり、ムチのように振り回しさくら達を
襲う。一花(いちか)は念動力で障壁を
張り受け止めた。

「くっ」連続で叩きつけられ一花
(いちか)の眉間にシワが寄る。
想像以上に力が強い、このままだと
長くは保たない。

「お母さん!私が出るよ!」

 さくらは武器庫から持ってきた
槍を手に障壁から飛び出す。

「さくら!待ちなさい!……くっ」
 飛び出したさくらに手を伸ばす。
追いかけたい一花(いちか)だったが、
後にミネルヴァ姫がいる事を思い出し
踏み止まる。

「フン、来たか勇者、よし、お前ら
相手をしてやれ」
 
「!?」さくらの前に立ちはだかったのは
国王軍の兵士達、

「ガッハハ、そいつ等は死んではおらんぞ、
お手柔らかに相手を頼む」

 兵士達がさくらに向かい突進、
さくらは防戦一方となる。

「皆さん目を覚まして下さい」
 さくらは兵士達に声をかける。
その顔は見知った顔ばかり、
意識が無いようで全く反応がない。

「皆さんすいません」
 さくらは魔力を高め身体能力を強化、
槍の柄を使い次々と兵士達を倒していく。

「ん~流石は勇者だ!強い、
そして愚かだ!」

「さくら、後ろー」
 一花(いちか)の声にさくらは反応し、
後ろからの斬撃を飛び退き躱した。

「うそ!?まだ動けるの」
 兵士達は次々と立ち上がり剣を構える。

「うぉほほ、そんな攻撃など聞かんわ、
なんせ私が操っておるのだ、気を失わせて
終わりなどないぞ!やるなら殺せ勇者よ」

「そんな!」
 兵士達がさくらに向かい突撃、
さくらは気を持ち直すのが遅れ一瞬隙が
出来る。兵士の鋭い一撃を何とか槍で
受け止めるが体勢が大きく崩れ、
そこに別の兵士からの
剣が振り下ろされた。

『ショックショット』
 
 兵士達がビリビリと痺れ倒れる。

「さくら!助けに来たよ!」
 陽菜乃(ひなの)とアルヴィア姫が居た。

「陽菜乃(ひなの)、あいつが皆を……」
「あいつが黒幕ね!さっさと倒しちゃうよ」
「でも、血で身体が出来てるみたいで
バラバラにしても倒れないの!」
「そうかやっぱりこいつも、分かった!
多分大丈夫試しておいたから」

 
 陽菜乃(ひなの)は試験管を取り出し、
ペトロスに向かって投げた。

「バン」銃で試験管を撃ち抜くと
ペトロスにキラキラと液体がかかる。

「あぁァーー」ペトロスは叫び身体が
所々煙を出し溶けるように朽ちている。

「貴様!何をしたー!」
 片膝をつき怒りをあらわにするペトロス

「ん?聞きたいペトロスさん、
教えてはあげよっかな~どうしようかな~」
 陽菜乃(ひなの)はからかうように
焦らす。その姿を見てさらに激怒した
ペトロスは巨大化した
手を伸ばし握り潰そうとするが、

「はい、残念でした」
 陽菜乃(ひなの)2丁拳銃を
クロスさせ魔力を高める。

『ホーリーアンジュレーション』
 白い波動が放たれる。

「ウガァーーー」
 ペトロスの腕は朽ち崩れ落ちる。

「さくら、一花(いちか)さん
『念動力』であいつの動きを止めてー!」
 さくらと一花(いちか)同時に頷き
念動力を放つ、ペトロスの動きが
止まりさらに徐々に圧縮されていく。

「お母さん全力でやるよ!」
「アイアイサー」

 魔力を最大限まで高めペトロスは
1メートルほどの球体に圧縮された。

「流石さくらと一花(いちか)さんだ!
ここまでやってくれるとは思わなかった」

「出せ~この私を誰だと思っておる」

「まだなんか言っとるな~
このオッサン、これだけの事
やって許して貰えるとは思っているの?
残念でした!』

『ホーリーアンジュレーション』
 
「あーーやめろー」
 球体の中でうねり叫ぶペトロスだが、
やがて動きが無くなりただの血の塊となる。

「終わったかな?何とも判断つかんわ。
どうしようかな!」
 陽菜乃(ひなの)は再生力の高い事から
安易に倒せたのか判断出来ず腕を組み
考え込む。

「陽菜乃(ひなの)やったね!」
「あ、うんさくらもお疲れ!
これどうしようか?なんかまた
動きそうでどうしようかと思って」
「そっか、う~ん、その前に聞きたい
んだけどどうやって倒したの?」
「あ~それね、さっきの試験管の
中身は聖水、普通の化け物じゃないとは
思ってだけど、呪いの類がかけられ
てたの、だから聖魔法なら効くわけ」
「良くわかっね?そんなの」

「試してましたから色々と」

「アルヴィア姫、試すというのは?」
 アルヴィア姫は少し複雑な顔をして
答えてくれた。

「陽菜乃(ひなの)はここに来るまでに
赤い人を捉えて色々と試したんです。
切ったり焼いたり凍らせたり
その中で効果があったのが聖魔法です。
それでペトロス大臣にも効果がある
可能性が高いと判断をしました」
 
 ただアルヴィア姫としては実験
している陽菜乃(ひなの)の姿が
ちょっと不気味だったようで
少し引いていた。

「アルヴィアは大丈夫でしたか?」
「お姉様!私は大丈夫です。お姉様こそ」
「私も大丈夫です。さくらさんと一花
(いちか)さんに守って頂きましたから」
「そうですか、さくらさん、一花
(いちか)さんお姉様を守って頂き
ありがとうございます」
 アルヴィア姫は頭を下げた。


「皆、何か変な感じがする」
 一花(いちか)は異様な気配を
感じて皆に呼びかけた。

「お母さん、どうしたの?」

「待って、どこどこどこ………は!?
下だ!皆下がって!」
 一花(いちか)の呼びかけに全員が
下がると地面から血が吹き出てきた。
びちゃびちゃと雨のように血が
落ちてくる。一花(いちか)は念動力で
障壁を作り皆を血から守った。


「おっほほ、やはり保険はかけて
おくものだな!」

「その声はペトロス大臣!?」

「いかにも、アルヴィア姫、私だよ!」

「なんで!?あなたは倒したはず」
 陽菜乃(ひなの)は驚愕する。

「ふん!小娘が良くもやってくれたわ。
まさかそんな方法で殺されるとは、
だが私は用心深いのでな、分身を送って
おったのだ!油断はもうせん!殺して
くれるわ」

 再び巨大化したペトロスが触手を
武器化し剣、斧、槍等がさくら達を襲う。
一花(いちか)は皆を守る為、
念動力で障壁を展開する。

「死ね死ね死ね!」
 バキンバキンと音をたて障壁を
削っていく。

 さくらと一花(いちか)は障壁を
何とか支えるが破壊されるのは
時間の問題、反撃の方法を陽菜乃
(ひなの)が考えていた時、異変が起きた。

「うが、が、何だこれは、声が聞こえる。
誰だ貴様はー」

 突如ペトロスが苦しみだした。
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

夫と息子は私が守ります!〜呪いを受けた夫とワケあり義息子を守る転生令嬢の奮闘記〜

梵天丸
恋愛
グリーン侯爵家のシャーレットは、妾の子ということで本妻の子たちとは差別化され、不遇な扱いを受けていた。 そんなシャーレットにある日、いわくつきの公爵との結婚の話が舞い込む。 実はシャーレットはバツイチで元保育士の転生令嬢だった。そしてこの物語の舞台は、彼女が愛読していた小説の世界のものだ。原作の小説には4行ほどしか登場しないシャーレットは、公爵との結婚後すぐに離婚し、出戻っていた。しかしその後、シャーレットは30歳年上のやもめ子爵に嫁がされた挙げ句、愛人に殺されるという不遇な脇役だった。 悲惨な末路を避けるためには、何としても公爵との結婚を長続きさせるしかない。 しかし、嫁いだ先の公爵家は、極寒の北国にある上、夫である公爵は魔女の呪いを受けて目が見えない。さらに公爵を始め、公爵家の人たちはシャーレットに対してよそよそしく、いかにも早く出て行って欲しいという雰囲気だった。原作のシャーレットが耐えきれずに離婚した理由が分かる。しかし、実家に戻れば、悲惨な末路が待っている。シャーレットは図々しく居座る計画を立てる。 そんなある日、シャーレットは城の中で公爵にそっくりな子どもと出会う。その子どもは、公爵のことを「お父さん」と呼んだ。

異世界複利! 【1000万PV突破感謝致します】 ~日利1%で始める追放生活~

蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
クラス転移で異世界に飛ばされた遠市厘(といち りん)が入手したスキルは【複利(日利1%)】だった。 中世レベルの文明度しかない異世界ナーロッパ人からはこのスキルの価値が理解されず、また県内屈指の低偏差値校からの転移であることも幸いして級友にもスキルの正体がバレずに済んでしまう。 役立たずとして追放された厘は、この最強スキルを駆使して異世界無双を開始する。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...