書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

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第五章 黒尽くめの正体、そしてアルヴィア姫の判断

第77話 キャンベルさん奮闘

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「パカッパカッ」馬の蹄の音が聞こえる。
 考えてみると初めてだな~馬車での遠出

「蒼字(そうじ)様、すいません
うちのアホギルマスが
無理なお願いをしてしまい」
 キャンベルさん色々漏れてますよ。

「良いですよ!それはもう、
それよりキャンベルさん
俺の言ったこと覚えてます?」

「あ!すいません……蒼字(そうじ)さん」

「そうそう、それで良いです!
何ならさん付けもいりませんから」

「はい、了承しました」

「固いかたいよキャンベルさん、
俺達はパーティですよ
一時的でもそれは変わりはない。
これはもっときつくいかないと
駄目ですね。敬語禁止だ!」

「えーー!?」

…………………▽

 時を遡り、ギルマスの部屋での話に戻り

「何故、私が蒼字(そうじ)様と
サマリンに向かわない
行けないのですか?」

「君も知ているだろ、
サマリンが今どうなっているか!」

「それは知っていますが、
何故私が行くのでしょうか!」
 確かに俺も受付嬢である
キャンベルさんが行くのは
意味も分からないし危険なんじゃないか。

「キャンベルくんには、
あちらの現状を把握し
場合によっては指揮も取ってほしい」

「ですから、私は受付嬢であって
もう冒険者ではないです」
 ん?キャンベルは元冒険者なのか?

 ギルマスはま~ま~と抑えるような
仕草をして話を続ける。

「僕が思うに今回の任務は君が適任者さ!
元Sランクの冒険者であり
王国軍の副団長を務めた君の
実力と指揮能力がね」

「…………え!?うそ~スッゲ~」
 俺は大声で驚いた。

「蒼字(そうじ)様、
そんなに驚かないで下さい。
副団長を務めたのもほんの一年で
大した事は~」
 キャンベルさんは恥ずかしそうに
している。しかし……

「何言ってるんですか!
副団長ですよ!どのくらい
すごいか分からないですけど、
すごい事は分かります」

「いえいえそんな……」
 キャンベルさんは意外と
恥ずかしがり屋さん?

「もう、良いかな話を進めて……」
 ギルマスは気を使って
待っていてくれたようだ。

「キャンベルくんが戦場に
行きたくないのは分かるけど
そろそろ良い頃だと思って
声をかけさせて貰った。
君の思う所はあると思うけど、
今回の事は放置出来ないと僕は思って
いる。すごく嫌な予感がするんだ」

「は~あなたがそのように感じるので
あればきっと今回の案件はどうしても
解決しないといけませんね。分かりました。
お役に立てるか分かりませんが
その任務務めさせて頂きます」

「うん、宜しくね!
それでは今から君たちはパーティを
組んでサマリンに向かってくれ」

「了解致しました」
 キャンベルさんはコ・チ・ラに向き直し、

「それでは蒼字(そうじ)様、
短い間ですが宜しくお願い致します」

「……………ダメですね!」
「え!?」
「パーティですよ。つまり仲間、
そしてこれから一緒に戦う者として
固すぎる。まずは様付け禁止です!」

「え!?」


…………………▽

 などのやり取りがあり今に至る。

「キャンベルさん、諦めて頑張って下さい」

「分かりました……そうじ」
 そんなにガックリしなくても……

「キャンベルさんちなみに
どのくらいで着くんです?」

「そうですね……軽く見積もっても
1週間以上はかかると思います」

「そっか…ガルムさんなら大丈夫だと
思うけど、心配だな」
 サマリンに先行して行っている
冒険者の中にはガルムさん達も居た。
Sランクパーティの実力者ではあるけど
非常事態だし何が起こるか分からない。

「ガルムは日頃は飲んだくれですが、
戦局の判断は的確ですから大丈夫ですよ」
 キャンベルさんが俺のぼやきを聞いて
声をかけてくれた。

「さすがは名受付嬢、冒険者のことなら
何でもご存知ですね」

「いえ……そんな…ガルムとはパーティを
組んでいた時期がありましたので、
いつも酔っぱらっているのをたしなめて
いました」
 うん………ガルムがしばかれていた
……ということかな。

「ご主人様、そろそろ喉が乾いたかと
ハーブティーです」
 ジャンヌが突現れキャンベルは
ビクッと反応する。

「ありがとう、キャンベルさんの分も
お願い、それとそこまで気を使わなくて
いいよ。飲みたくなったら飲むからさ」

「え!?これもダメですか……」
「いや…ダメなわけじゃないよ」
「それは良かったです!キャンベルさんの
準備もしますね」
 嬉しそうにハーブティーを淹れるジャンヌ
色々と気を使ってくれるがそこまで
してもらうとこっちとしても申し訳
なくって断っていたら、
ここ最近悲しそうな顔と声を出すから、
ノーと言えずしかもその仕草が可愛いい
からより断われん、むしろみたい!

「あの~蒼字(そうじ)彼女は一体……?」
 それは……気になるよね。
突然出て来たし……

「彼女はジャンヌって言います。
えっと俺の式神ですけど
なんて言ったらいいのかな
……召喚獣の人版みたいな
ものですかね」

「そうですか……すごいですね。
蒼字(そうじ)は召喚士でもあるのですか、
ギルドでも二人しかいないのですが」

「へーでもいるんですね。
今度話してみたいです紹介して下さい」

「え~あちらの了承を得られれば
紹介します」

 それから次の町に着くまでに
幾度かの魔物の襲撃を受けたが、
キャンベルさんの実力は本物だ!
正直こえ~

 キャンベルさんの武器はレイピアの
ような細い剣高速の突きと雷属性の魔法を
身に纏い高速移動して相手に一切攻撃
させない超攻撃スタイル

 宿が決まり、食堂で食事をしながら
コミュニケーションタイムとしたが、

「ジャンヌさん、あなたの剣術は
素晴らしいです。あれ程完成された型は
初めてです。かなり訓練されたのですね!」

「そんな大した事はありませんよ。
キャンベルさんもあの体術には
驚かされました。速さの中には鋭さがあり
まさに天雷の如くです」

 気が合ったようで、キャンベルさんと
ジャンヌは剣術について語り合っている。
二人共楽しそうなので
俺は風太と骨付き肉について語った。

……………▽

 それから4日目大体全体の半分を
進んだところで問題が起きた。

「放置は出来ません」
「もちろんです!キャンベルやりましょう」

「………………」
 たった4日で二人は親友になった。
生真面目で正義感が人一倍強い二人は
何を言っても止まることはないだろう。
ま~放って置くつもりはないけど。
 
 訪れた村に盗賊が襲撃し、女、子供を
攫ったらしい。それが起きたのが
俺達が来た1時間前らしい、恐らく
今から追えば十分助けられる。

「それじゃ~風太宜しく」
「風太先輩お願いします!」
「ワンちゃん頑張るのよ!」

「………おい、蒼字(そうじ)、
この二人の圧が強いぞ!」

「早くした方が良いぞ!興奮して
そのうち首を締められるかもしれん」

「分かった分かった!興奮するな
今すぐやるから」
 キャンベルさんとジャンヌから
熱い視線を受け焦る。

 風太は二人の強い眼力に押され速攻で
盗賊のアジトを発見

「さてと、どう攻めるかまずは
情報収集だな風太!」

「おい、蒼字(そうじ)二人共居ないぞ?」

「はぁーー」
 俺はアジトと思われる洞窟の
入口を見ると二人が堂々と歩いていた。

「ううぉーい、何してんだ!
あの二人は!?」
 ヤバい!少し感じていたことだが、
あの二人同調してどんどん感情が増幅、
暴走モードに入っとる!


「なんだ~テメェーら」
「おいおい、待てよ!すげー美人だぜ!
捕まえてヤッちまおうぜ!」
 二人の監視役の盗賊は仲間を呼ばず、
二人に向かっていく。

「あなた達、先程、近くの村を襲撃した
盗賊で間違いありませんね」
 ジャンヌさんそんなストレートな
質問します。

「なんだ~村人の生き残りか~
あいつら~こんな上玉を
見逃したのか~バカだね~」
 一言言わせて貰おう。
お前はも◯死ん◯いる。

 二人は一瞬にして丸焦げになり倒れた。

「行きましょう。ジャンヌ」
「えーキャンベル」
 二人はアジトに入って行った。

「風太……頼むわ」
「投げやりはやめろ!行くけど、
お前もちゃんと来いよ」
 風太は風にまかれ消えた。

「あの~アホども、後で説教だ!」

 俺も二人を追ってアジトに侵入する。

「あ~やっぱりこうなるよな~」

「だーーバケモンだ~」
「助けて~ゆるじて~」
「ギャーー死んじゃう~」

 盗賊達の悲痛な叫びがこだまする。

 キャンベルさんとジャンヌが盗賊を圧倒、
100人近く居たんだけどバッタバッタと
倒れて減っていった。

「………ここは……任せるか」
 俺はトボトボと村人が捕まっている
であろう牢屋に向って歩く。
………「こっちかな?」

 それから5分もしないうちに盗賊は
殲滅した。村人達は全員無傷で救出され
事なきを得た……が!

「ドアホ!暴走しすぎだ!」

 キャンベルさんとジャンヌは正座で反省中

「すいません、ご主人様
……くっ……切腹して…」
「お前はサムライか~やらんでいいわー」

「すいません、昔の……冒険者時代の
血が騒いだというか
まさか私がこうなるなんて……不覚!」
「不覚!……じゃないわ、
あんたは案外暴走しとるわ」

「ま~そのくらいで良いだろ!
村人は全員無事だし飯にしようぜ!」
 
「は~そうだな!腹減ったし飯にするか」
「ご主人様、失態をおかした
私をお許しになるのですか!?
いえ、ダメです!私に体バ……」
 またアホなことを言い出しそうなので、
口を抑えてジャンヌを引っ張り
食堂に向かった。


「蒼字(そうじ)、あなたは私が思って
いた以上に面白い人ですね」
 キャンベルは彼等の後ろ姿を見て笑った。
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