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第一章 異世界暮らし
第2話 異世界と言えば女神だろう!しかし(駄)はいらん(駄)は
しおりを挟む今俺は確実に牢屋の中にいる。なぜ?
記憶を遡ろう……うん!つまみ食い以上の罪は
ない、つまり俺がここに居る理由はない!
出せコンチキショーと叫びたいがここは
グッと我慢した。何故ならそれ以上に気に
なるものを見つけたからだ。
「よ!」
「あ、どうも」
そこには絶世の美女がいた。返事がやけに
軽いのが気になるがそれ以上に気になる
ことがある。「ちっさ!」全長10cm程の女神
みたいな恰好をした人が椅子の上に立って
いた。
「ちっさとは女神に対して失礼よ!」
あ、女神様だったみたい。
「あの~すいませんちっさとか言って」
「素直に謝ってくれるならそれで良いわ!
許してあげる」
今の現状がさっぱりなのだが、わざわざ
女神様が降りて来られたと言うことはきっと
導いてくれると思ってもいいだろう。
取り敢えず聞いてみよ~
「女神様質問しても宜しいですか?」
「良いわよ!なんでも聞いて頂戴!」
「ここはどこでしょうか?」
「どっかの城よ!」
「………それじゃ~わかんないんですけど、
もう少し詳しく」
「分からないわ!城と言う事以外」
ぐっ…使えん…この女神…いや諦めるな、
まだ聞きたいことはある。
「あの~なんで俺こんなところに居るか
知ってます?」
「……お~それよ私はそれを説明する為に
来たのよ!」
忘れてたな…なんかこの女神ポンコツなん
じゃないか?
「それじゃ順を追って説明するわ。
あ~でも先に言っておくけど私のせい
じゃないから」
「ん?」こいつ…「いいから言え!聞いて
から考える」
「分かったわ。この世界では魔王と言われる
存在が一定の周期で現れるの。それは必ず
しも魔族からではなく獣人族、鬼人族、
竜人族そしてヒト族だったこともあったわ。
本来は現地民だけで対処してほしんだけど、
魔王は特別なスキルを有しているから対処
出来ないことが多くって、それに対処する
ために私達神族は異世界から召喚者を
呼んでいるわ!」
今の話で状況は見えてきたな!つまり
ここは異世界、マンガのようなノリで呼ぼれ
たけど魔王を倒さんと元の世界には戻れない
のだろう。やるしかないか。
あと聞くべきことは、
「女神様、それで俺になにか特別な力、
スキルなんか頂けるんですよね?」
「無いわよ」
「無いんですか~………なんで!!!」
「仕方無いじゃない準備してなかったん
だから」
「納得できる訳無いじゃないですか!魔王は
特別な力を持っているから倒すのが難しい
つまり特別な力を持たせた異世界人で
対処させる。でしょ‼」
「そうよ!でもあなたの分の用意して
なかったのよね!」
「なんでですか? まさか忘れたんですか!」
「ちょっと私を忘れん坊みたいに言わないで
よね!そもそもあなたは来る予定じゃ
なかったのよ!」
「なに~」今の一言は想定外でたじろぐ
「ちょっと待て、今言った意味がわからない
んですけど、俺は異世界に召喚される予定じゃ
なかったで良いのか?」
「そうよ、あなたは偶然巻き込まれて召喚
されただけだから特にスキルはないの!」
ビシッと指を向けられる。
「な、なんで巻き込まれたんですか?」
「あなたの近くに召喚者として選ばれた人が
複数居たの、それでね!ちょっと力を入れ
過ぎたら範囲が広がり過ぎて巻き込ん
じゃった。テヘ(◠‿・)—☆」
わー可愛い~じゃねー!つまり結局この
ポンコツが失敗したせいで本来来なくて
良かった俺も異世界に来たって事じゃないか!
舐めとんか!
しかし俺は怒りをグッと我慢した。
何故ならこのままだとヤバいと思った
からだ。何の力もなく放り出されたら
魔物に襲われて即死なんてことになりかね
ない。ここは慎重に行こう。
「女神様、誤って異世界に召喚されたなら
俺は不要のはずですよね。元世界に返して
ほしい!」
「それは無理よ!魔王を倒さないと戻れ
ないんだから、それにあなたを返したら
私が失敗したって地球の神達にバレる
じゃないの!そんなの嫌よ!」
このポンコツ自分の体裁の為に失敗を
隠して俺を見殺しにでもするつもりか~
「あ、あのじゃ~…………」
「あーーヤバい時間だ!帰らないとそれじゃ
頑張って~」
女神は突然なにかを思い出し消えていく。
「ちょ待て!話は終わってない………」
女神は消えてしまい。しばらく静寂が
続く。
「あのポンコツ覚えてろよ!顔面は勘弁して
やるけど腹パンしてやるからな!腹パンパン
パンパーンだ!」
俺は怒り感情がピークに達し、
やや暴走気味になる。
「あ、あの腹パンって痛いやつですか?」
薄暗かったこととあのポンコツ女神を
相手して気が付かなかったがこの牢屋には
先客が居たみたいだ。
シーツからヒョコッと顔をだしこちらを
警戒するようにこちらを見ている
少女が居た。
「えっと腹パンは痛いやつだけど君に
そんなことしないから安心して」
しかしいつから見られていたのだろうか、
一人でブツブツと話して勝手に怒っている。
ある意味彼女からすれば俺はかなり痛い奴に
見えていたかもしれない。
少女はシーツから這い出る。
まだこちらを警戒しているのかシーツから
出て立ち上がってから足が止まりこちらに
来ない。
「無理しなくて良いよ! ベットに座って!
少し話をしよう。俺の名前は
真田(さなだ)蒼字(そうじ)君の名前は」
『これが異世界での最初の出会い
………ポンコツ抜きの!』
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