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第四章 結城との再開
それぞれの想い
しおりを挟む「ない!!そんな!シャインリングが
ありません!?」
フィア姫が叫ぶようにリングを捜すが
どうやら見付からないようだ。
「なんと言うことだ。しかし何故だ!
ここには誰も侵入していないのだぞ」
王様も驚きながらもあり得ないと
考え始めた。
「やはり、既に取られてしまって
おったか」
「どう言うことでしょうか?赤城さん」
セシリアが赤城に聞く。
「やつは空間に干渉する能力を
有している。それてなければ、
そもそも異界にある
シャインに入ることなど出来ん」
「そうです。確かにどうやって
鍵がないのに侵入できたのか
分かりませんでしたが
その可能性は高いですね」
「しかし、既にリングはないのならば
やつはすでにここにはおらんじゃろう」
リームは腕をくみ八雲を見る。
「先生心配しないで下さいよ。
もう結城さんがいないなら取り敢えず
休みますよ」
「あ!でもその前にみんなに改めて一言
言っておかないと、みんなさっきは
ごめん!それとありがとう。
それじゃ寝る…………zzz」
八雲は疲れて速攻で寝てしまった。
「ふ~やっと休む気になったのじゃ」
赤城は難しい顔をして
「妖精、八雲のあの姿はなんだ!」
「………あれは八雲が新たな力を手に
入れるために出来た副産物なのじゃ」
「副産物だと、つまりあれは
偶然出来た魔法か」
「八雲が会得出来た精霊闘気は
『風』と『水』の2つのみじゃ。
人間が使えることはまずない
特別な魔法じゃ、八雲はそれにも
関わらず2つも資質を持っておったのじゃ。
しかし、今のままでは魔王軍に勝つことが
出来ないと思った八雲が編み出したのが、
精霊闘気 亜種 『光』なのじゃ
資質もないのに精霊魔法と同じ効果を
得られる。ゆえに亜種、この力には
リスクが発生した。八雲の心を精霊化
することで使えるのだが、光は心の
良心の部分を使う。その為使用後は
八雲の心が不安定に成りやすく、
何かの切っ掛けで悲しみ、怒り、嫉妬
などの負の感情が高まると
精霊闘気 亜種 「闇』が発動
してしまうのだ
それが、先ほどの八雲の姿じゃ」
「それじゃ、私を助けるために
使ったから」 ※セシリア
「確かに切っ掛けはそうだが気に
しなくて良いのじゃ本来使っても
しばらく経てば元に戻っておった。
しかし今回はガンジールと言う男が、
切られたことで八雲が怒りを
抑えられなかった。それ際なければ
こうは成らなかったのじゃ」
「あれは闇にのまれた八雲な訳か!」※赤城
「そう言うことじゃ、何にしても、あれは
八雲に多大な負荷がかかる。今はとにかく
休ませねばならんのじゃ、しばらくは
八雲を無理にでもじっとさせておくのじゃ」
「分かりました。私は少しでも八雲が楽に
なるようにそばについて居ようと思います。
それでは失礼します」
「我らも一度休息する必要があるのじゃ、
まずは凛達と合流なじゃ」
「そうだな」※赤城
………
…………
……………
「お父様、結城はシャインリングを使って
何をするつもりなのですか?」
「それについては、私は直接聞いておる。
あやつの目的は妹を生き返らすことだ!」
「やはりそうでしたか、あゆみさんを
生き返らす」
フィアは納得できたがとても
悲しく感じた。
「フィアよ!良いかあやつは既に
修羅と化しておる。
お前とて容赦なく切られるやも知れん。
無茶はしてくれるな!」
「はい、分かっております。しかし私は
結城を諦めるつもりはありません。
お父様、申し訳ありません」
王は怒りの形相となる。
「私は許さんぞ!いくらお前の
想い人だとしても私に手をかけた以上、
ただでは済ますつもりはない。
良いかフィアよ!肝に命じておけ」
王はそのまま部屋を出ていった。
「お父様、ごめんなさい。
私は諦められないのです」
………
…………
……………
八雲の身体やっぱり強い呪いが
かかっている。何とか解かないと
セシリアは様々な破魔の力を宿す
道具を自室から持って八雲が休んで
いる部屋に向かうと
既に部屋の前に先客がいた。
「フィア姫、八雲のお見舞いですか?」
「え!え~そうです。八雲の様子は
どうですか?」
「難しいところです。身体に強い呪いが
かかっていますので、まずはそれを
解かねばなりません。きっと大丈夫です。
八雲はとてもタフですから!」
「フフッ、そうですね。
貴方のしごきにもついてきましたから!」
「フィア姫、ひどいですよ!」
「フフッ、ごめんなさい」
「セシリア、結城は今も
あゆみさんのことを……」
「そうですね。結城さんに取って
どれだけ大切だったのが良く分かります。
あゆみさんを今でも諦めていないのです。
ですから………いえ、私もどうして良いか
分かっていないのですが」
「セシリア、私は結城を諦めたく
ありません。ですから、
どうか、どうか私を助けて下さい」
「フィア姫………はい!
私も諦めたくありません!」
部屋の扉が突然開いた。
「いつまで扉の前で喋ってるんですか、
部屋に入って話せば良いじゃないですか」
「!?、八雲起きて大丈夫なのですか?」
「あ~セシリア、心配かけたね!
もう大丈夫だよ(* ̄∇ ̄)ノ」
「……………あ~!!、ライフを使いましたね~
八雲、貴方かなり少ないはずですよね!
ダメじゃないですか!」
「大丈夫だよ!早いところ治して、
次の行動に移らないとね( ´∀` )b」
「もーう、八雲はもっと自分の命を
大切にしなさい
何度言ったら分かるんですか!」
セシリアはプリプリ怒る。
「お二人は仲が宜しいようで
羨ましいですわ!」※フィア姫
「取り敢えず部屋で話しましょうか」
※セシリア
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