元英雄 これからは命大事にでいきます

銀塊 メウ

文字の大きさ
上 下
60 / 226
過去編 異世界の勇者達

過去編 八雲冒険者ギルドに行く

しおりを挟む

『冒険者ギルド』

モンスターの討伐から薬草の採集まで
幅広く依頼を受ける独立機関、
場合によっては国の悪政を暴き
捕縛することもある。逆に国の要請で
国の脅威が発生した場合は住民を守る為
命をかけて戦うことを義務とした
正義の機関でもある。

『冒険者ギルドのランクと依頼の制度』

ギルドには冒険者の実績に合わせ
冒険者ランクが上がる。
最も高いのがSランクその下に
A.B.C.D.Eとあり、全6段階ある。

冒険者ランクが上がることで
依頼内容の選択肢が増える制度

ランクによる依頼内容

D~Eランク
小型のモンスターの討伐や薬草の採取等

B~Cランク
大型のモンスターの討伐
犯罪者(盗賊、海賊)の討伐、捕縛
ダンション探索可能

Aランク
ドラゴンや大型魔獣等、
国の存続に関わるモンスターの討伐

Sランク
魔族の討伐
邪神の討伐
各国で危険と判断された危険対象の討伐



……
………
「お~でっかいな~」

 僕達は冒険者ギルドに登録する為
ギルドに来ているのだが、流石と
言うべきか大陸でも有数の規模の
ギルド想像よりかなり立派で
腰抜かしそうだ!

「お~い、ぼーとしてんじゃない行くぞ」
※指導者ガンジール

 全員町にでたことがなかったのと
ギルドの迫力に周りをキョロキョロして
落ち着きがない。

ガンジールさんに呼ばれギルドに入ると
大勢の人で賑わっていた。ガヤガヤと酒を
飲みながら話をしている者、真剣な顔で
依頼内容を話あっている者、ここは活気で
満ち溢れている。

「お~い、こっちで順番に
受付を済ませろ」

ガンジールさんに言われ受付をする。

「初めまして私はギルドの受付を
 務めています。ルリリカと申します。
 貴女方の担当をさせて頂きます。
 宜しくお願いします」

「あ、どうも八雲と言います。
 こちらこそ宜しくお願いします」

後から話を聞いたが本来新人冒険者に
担当者はつかない。僕達は特別な
根回しがあって担当者がついたらしい。
ちなみに担当者がつくのは、
Bランク以上らしい。

「八雲さんはすでに儀式を受け水晶を
 お持ちになっていると聞いています。
 水晶を見せていただきますか」

「はい、どうぞ」
八雲は水晶をルリリカさんに渡すと
綺麗な水晶を沢山付けた機械に置き
レーザーみたいなもので鉄のプレートに
書き込みを行っている。

「お待たせしました。
 こちら水晶とギルドカードになります」
 
 ギルドカードは貴方のランクを
証明するものとなり依頼達成状況
書かれており、報酬のお金を
入れておくことができるらしい。
但しギルドでしか下ろせない。
ちょっと不便………

「ありがとうございます………」
「ジ~」
「すいません失礼だとは
思うのですが」小声で
「その耳、エルフさんなん
ですか?」小声で

「…………ふっ、そうですよ!
触ってみますか!」

「!?…いえいえいえ、し、失礼
しました~」
八雲は恥ずかしくなり走って
逃げてしまった。

「うふふ、可愛いわね」

……
………

「は~焦った~
 気になってつい聞いてしまった」

八雲は取りあえず逃げてほっとしていた
その為、あんまり周りが見えておらず
人にぶつかってしまった。

「あ、痛!!………すいません」

「あ~なんだって~」

 なんじゃこのいかにも歴戦の
冒険者みたいな人はガタイがでかい
ガチムチの隻眼の戦士だと~!

「おい坊主、なんだって~」
僕がプルプルしていると、

「お~い八雲何してるんだ!
……お、来たか」

ガンジールさんがこちらに来た。

「来てくれましたか、ガイールさん」

「お前に頼まれたら来ないわけ
にはいかん」

「ありがとうございます」
ガンジールさんは頭を下げる。

「で、どうした八雲?」

「あ、いやそれがですね」
 八雲がガンジールさんと話
している間にすたすたとガイールさんは
歩いて行ってしまった。

「あれれ~」
八雲は呆然とする。


……

 僕達は訓練を兼ねて任務をする
ことになった。最初の任務は
ゴブリンの討伐だ

チームは僕以外に
健司さん、一樹さん、
華凪(かな)ちゃんがいる。

そして僕らの指導員

「俺はガイールだ、死なないように
 しっかり着いてこい!」

眉間にシワをめっちゃよせて威圧する。

怖いです~

 僕達は早速簡易的な装備を備え
近くの山に行き任務のゴブリンを
探すことにした。

「華凪ちゃん大丈夫?」

 山までかなりの距離を歩いたが
体力が向上しているので自分は
問題ないが、華凪ちゃんは
パッと見体力は無さそうだから
不安になり声をかけた。

「うん、大丈夫…………」

 華凪ちゃんは異世界に来てから
ほとんど誰とも喋っていない
どうやら人とコミュニケーションを
取るのが得意でないようだ。
ただ気になるのは、華凪ちゃんはまだ
10歳とむしろ泣きわめいて助けを
求めそうなのに、とても物静かで
感情が乏しい。唯一持っている
熊のぬいぐるみと
遊んでいる時だけ笑顔に見えた。

「取りあえず無理はしていないかな」

「おい!!」

「わー」

 ガイールさんが突然横から声を
かけてきた。

「周りの警戒を怠るんじゃない。
 どこから攻撃が来るか
わかんないんだぞ」

「すいません」
八雲は頭を下げる。

「嬢ちゃんは見ておくから、
 自分のことに集中しろ」

「…………!?………了解です」
八雲は呆然としてから意味を理解し
返事をした。

暫くすると3匹のゴブリンを発見
全員草むらに潜める。

「お前達良いか、ゴブリン達を
 相手にする時……」

「あんなやつボコボコに
してやるぜ」※一樹

「お前みたいなアホが恰好の
餌食になる」

「なんんん~」
一樹が反論しようと声上げる前に、
ガイールが口を押さえる。

「いいか坊主、ゆっくり上を見な!!」

一樹は言われるまま上を見ると、
木上に弓を持ったゴブリンがいる。

「ゴブリン共はそれほど強くはない。
だがな~その分知恵と工夫で
敵を罠に填める。今いる3匹は囮だ、
既にこちらに気づいて仲間に
後ろから攻撃させるつもりだ。
このまま前に出れば後ろからグサッと
矢が刺さるわけだ」

 一樹はぶるっと震えていた。
僕達も例外じゃない。全然気が
つかなかった。

「弱いからといっても油断するなと
言うことさ。俺が上のやつを対処する
から目の前の3匹を殺ってこい」

ガイールさんから指令がでるが、
誰一人として前に出なかった。
さっきのことで自分の死を
意識してしまったからだ。

「ポ~イ」石がゴブリンに当たる。

「………………」※全員

投げたのはガイールさんだった。

「ほら、こっちに気づいたぞ!行け行け」

ガイールさんは手をシッシッと動かし
僕達を行かせようとする。

「たしかにこれは行くしかない!
 一樹さん、健司さん行きましょう」

「だ~行くぞオラ~」※一樹
「お、お、おう負けるかよ」※健司

 ビビりながらもそれぞれが闘う
覚悟をした瞬間だった!


 僕達は異世界に来た。

 今まで居たぬくぬくした生ぬるい
 世界じゃない。

 僕達は命をかける!

 そうしなければ生きていけないから………


『僕達は初めて命をかけてモンスターと闘う!!』

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】 事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。 神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。 作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。 「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。 ※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...