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第一章 異世界帰還編

露鬼のアニキ再び、八雲の兄貴爆誕

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 転入初日すぐに友達ができた。
いや友達というか

「お疲れ様です。八雲さん」

「いや、半日終わっただけだから、
 それに同級生だからもっと気軽に
話して良いよ」

「なに言ってるんですか兄貴、俺たちは
 兄貴の強さに惚れたんです。対等な立場
 じゃねーす。な~皆~」

「オッス、露鬼(ろき)のアニキ」

 まさか友達ではなく舎弟ができて
しまった。そもそも剛力の露鬼が
同級生だったとはびっくり
1限目が終わったとたん周りを囲まれ
「兄貴、兄貴、兄貴」と連呼され今に至る。

「露鬼君、あんまり目立ちたく
ないんだけど」

さっきからクラスメートの視線が痛い、
完全に警戒されている。

「八雲君いるー」ドアが勢い良く開いた。
 そこには神薙がいた。

「良かったはね! 捕縛されなくて、
 ま~私のおかげよね~。えっへん」
何故か胸を張り腰に手をあて、
偉そうにしている。

「アホ~目立ちたくないて言ってるだろ~」
八雲はよりクラスメートから
警戒されるのだ。



 場所は違うがいつも通り学園の屋上で
昼飯を食べていた。

「八雲、早くバナナを出すのじゃ」
「兄貴、温かいお茶ッス」
「八雲君、その卵焼き美味しそうね。
ひとつ頂戴」

「………………だ~ 全員同時に喋るな~」
「っていうかなんで普通に2人いるんだよ」

「兄貴、それ妖精ですか、かわいいッス」
「八雲君、この卵焼きどうやって作ったの
 メッチャうまいよ」

「全然話聞いてないし~。神薙いつの間に
 卵焼き食ってるんだよ」

ガヤガヤしながらそれなりに楽しくご飯を
食べることができた。ツッコミ疲れたが……


「な~神薙なんとか実績を出したいだけど
 どうすれば良いんだ。」

「まずはクラブに所属して任務をこなす、
 難しいのをこなせば、階級の昇格も早く
 なるし給料にも反映されるわ」

「え、給料あるの?」

「そうですよ兄貴なら100万や1000万なんて
 あっさりいっちゃいますよ。」

「マジですげー……じゃなかった。とにかく
 実績を積んで自由になる。まずはどこに
 入るかだな」

「兄貴は討伐クラブが良いですよ。バンバン
 倒しまくりましょう。」

「確かに、それがてっとり早い気がする」

「なに言ってるのよ管理クラブが良いに
決まってるでしょ。妖魔と仲良くして
楽しく良い世界を作る手助けをするのよ」

「なるほど、妖魔と仲良くか、異世界でも
 悪いやつだけではなく良いやつもいたな~
 確かに楽しそうだ。

「先生はどう思う」

「我はできるだけ、八雲に危ない目に
遭って欲しくないのじゃ、だから
管理クラブが良い、それに八雲の
寿命を伸ばす方法が見つかるかも知れん」

「わかった。管理クラブにする」
「やった~」
「兄貴そんな~」

 こうして神薙に案内され管理クラブの
部長に会いに行くのだ。

「トントン、失礼します。」

「弥恵(やえ)お疲れ様、もしかして、
 例の彼かしら」

「はい、以前妖魔から助けて頂いた
 鈴木 八雲君です。今日は管理クラブに
 入りたいとのことで、お連れしました」

「ほんと、弥恵やるじゃない」

「えへへ、ありがとう」

「八雲君歓迎するは………どうしたの
 ホッとした顔して」

「すいません、神薙がスラスラと堅苦しい
 しゃべり方するんで、びっくりして、
 でも最後にいつもの神薙が出てホッとして」

「八雲君、それどう言う意味かな~」

「わり~なんか神薙ってアホキャラかと
思って」
「なんですって~」「カシャカシャ」
「バカバカ剣まで出すんじゃない  あ~」

「フフッ  貴方達仲良いわね~」

「は~は~あの管理クラブに入れて頂けるの
 ですか」八雲は部長の許可を頂くため、
 頭を下げる。

「もちろんOKさ~ こちらとしてもぜひ
 協力してほしい。」

「それに丁度良かった早速だけど、これを
 ある場所に届けてほしい。」

「え、良いですけど届けるだけで
良いのですか?」

「あ、ただ少し気難しい方だから
気をつけてね‼️」

「わかりました」

八雲はそう言って部屋から出ていった。

「弥恵は行かなくて良いの」

「部長、少しじゃないですよ。
持ってくの嫌でしばらく取って
置いて案件ですよね~」

「良いじゃない。これは彼の真価が問われ
 ているのよ」

「今日あったばかりですよ」




 僕達は届け物をするため、
雷木(らいぎ)神社に向かった。

「なかなかきれいな神社だな~」

神社はこじんまりしているが、きれいに
掃除されており、神聖な空気を感じた。

「あ、あの人が境内を掃除しているのか。
 丁度良いやあの人に雷(らい)さんについて
 聞こう。」

 部長からはこの雷木神社の雷さんに
届けるよう言われている。なんか
簡単な仕事だな~、新入部員だし気を
使ってくれたんだろう。

「すいません、お聞きしたいのですが
 こちらに雷さんと言う方がいると
 思うのですが」

「……………あ~協会の方ですか、雷様は
 今お怒り中ですので、近づかない方が
 良いかもしれません。」

「???、何かあったんですか、」

「はい、お気に入りのオモチャを
無くしましてお怒りモード、
イライラモードなんですよ」

「????、雷さんって子供なんですか?」

「はい、生まれて約300歳ほどに
なります。」

「?????、え~と300歳は子供では
 ないと思うのですが」

「はい、人で言えばおばちゃんですが
 神なのでまだまだ子供ですね。」

「誰が子供だ~」「ゴロゴロ、ピシャー」
「ギャーーーー」

 掃除のおじさんの上に雨雲が現れたと
思ったら、雷が落ち丸焦げのおじさんの
出来上がり。

「何するんですかー死んじゃう
じゃないですかー」

「うるさい小僧が調子に乗るなー」

目の前でおじさんと幼女がケンカしていた。
大人げない…………しかしこの場合どっちが
なのだろう。

しかしまずは、

「あの部長、先に言っとけや~
アホんだら~」

 八雲はこのカオスな環境に耐えれず
取り敢えず叫んだ。


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