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第六話「お嬢様の友情とチームプレイはwww」
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エドガー王太子殿下に公衆の面前で土下座で婚約破棄をお願いされたエトワールお嬢様。
悔しさのあまり、ご友人と共にその場で泣きだしてしまったお嬢様たちを中庭へ誘導しました。
東屋(ガゼボ)へお連れしたお嬢様たちに紅茶をさしあげると。
お嬢様たちは落ち着きをとりもどされたようでした。
ああ、そうですね。
レオナ様たちのご容貌について説明をしておきましょう。
まずは、レオナ・ブル・トゥメイトゥ様について。
レオナ嬢の最も目をひく特徴といえば、やはり鮮やかな赤髪。
この赤髪は、トゥメイト家の血筋の象徴でもあります。
苗字のトゥメイトゥが指すのは、火の果実ともいわれる野菜「トゥメイトゥ」
むかむかしに、この国が危機に陥ったとき、大きな働きをしたという赤髪の青年。
その青年に当時の王が苗字と爵位を与えたのが、トゥメイトゥ家の始まりと言われています。
その一族の血を表す鮮やかな赤髪。
腰まであるその髪をまとめ上げるだけで、美しい装飾品を飾ったようになります。
赤髪に負けない目鼻立ちのくっきりした顔立ち、猫よりもぱっちりとした瞳。
着飾らなくとも目立つ外見で、勝気な印象を相手に与えるレオナ様ですが、その実、というものはなく。
彼女は外見通りの苛烈で、自分の思ったことをズバズバ言ってしまう性格でした。
その性格のために、他の貴族令嬢の方々から避けられることもあるようでした。
しかし、お嬢さまとは馬が合うようで、良いお友達でいてくれています。
ありがたいことですね。
次に、ハーティア・ブルーノ嬢について説明します。
彼女は、とても良いお嬢様です。
父親はかなりあくどい奴ですが、彼女は本当に良い娘さんのですよ。
少々気が弱いですが、心やさしく、芯がしっかりとした方で、ときにお嬢様を諫めてくださったりします。
肩で切りそろえられた銀灰色の髪。
青みがかった銀灰色の瞳。
可愛らしい人形のようなお顔。
雪の妖精のようだと言われることの多い、儚さを感じさせる美少女です。
と、お二人の容姿の説明はこんなところですね。
さて、お嬢様たちの今の様子をお話しましょうか。
王太子殿下との婚姻関係を結ぶことに闘志を燃やすお嬢様w
そして、そんなお嬢様の心根を非難するハーティア嬢。
そんなハーティア嬢にめっちゃ刺さる皮肉をそのつもりなく悪気なく言うレオナ様
これたちが悪いですね、笑えません。
そんなレオナ様に対し、お嬢様はハーティア嬢に謝るようにおっしゃり。
「はい、これで、この件は終了ですわ。二人共、わたくしと殿下のこれからについて、相談にのってください!」
と、相談をもちかけたのですw
「って、待ってエル! 私の言ったこと忘れていない?」
勿論、このお嬢様の発言に対して、ハーティア嬢は怒ってしまいました。
「え? 私が殿下に対して恋心を持っていないことが陛下に失礼ってお話?」
「そうだよ! 私とレオナ様を仲直りさせてくれたことには感謝するけど、それとこれとは話は別だよ!?」
「でも、ティア。それならこう考えてちょうだい。私と殿下の性別が逆だったらどうかしら?」
「え? エルと殿下の性別が逆だったら?」
―――自分の地位、権力、財が目当てと言い放ち、自分と婚姻関係を結べと言う男。
「そんなの嫌だよ!?」
「待つのよティア、その男は私よ? 私はそんなに悪い人間かしら?」
「え、そんなことない。エルはすごくいい人で………」
―――でも、ともに生活をしていくうちに、彼はそんなに悪い人ではないと分かってきた。
「それに、ティア、もしかしたら、殿下がわたくしを変えてしまうかもしれないわ」
―――しだいに、彼は変わっていった「君が私を変えてしまったんだ」
「まあ、結婚してから始まる恋もあるっていうわよね」
―――「君が私に恋を教えてくれたんだ」
「す、素敵かもしれないです、ね」
www
お嬢様とレオナ様のチームプレイにより、ハーティア嬢は結局お嬢様に協力してしまうことになったのです。
悔しさのあまり、ご友人と共にその場で泣きだしてしまったお嬢様たちを中庭へ誘導しました。
東屋(ガゼボ)へお連れしたお嬢様たちに紅茶をさしあげると。
お嬢様たちは落ち着きをとりもどされたようでした。
ああ、そうですね。
レオナ様たちのご容貌について説明をしておきましょう。
まずは、レオナ・ブル・トゥメイトゥ様について。
レオナ嬢の最も目をひく特徴といえば、やはり鮮やかな赤髪。
この赤髪は、トゥメイト家の血筋の象徴でもあります。
苗字のトゥメイトゥが指すのは、火の果実ともいわれる野菜「トゥメイトゥ」
むかむかしに、この国が危機に陥ったとき、大きな働きをしたという赤髪の青年。
その青年に当時の王が苗字と爵位を与えたのが、トゥメイトゥ家の始まりと言われています。
その一族の血を表す鮮やかな赤髪。
腰まであるその髪をまとめ上げるだけで、美しい装飾品を飾ったようになります。
赤髪に負けない目鼻立ちのくっきりした顔立ち、猫よりもぱっちりとした瞳。
着飾らなくとも目立つ外見で、勝気な印象を相手に与えるレオナ様ですが、その実、というものはなく。
彼女は外見通りの苛烈で、自分の思ったことをズバズバ言ってしまう性格でした。
その性格のために、他の貴族令嬢の方々から避けられることもあるようでした。
しかし、お嬢さまとは馬が合うようで、良いお友達でいてくれています。
ありがたいことですね。
次に、ハーティア・ブルーノ嬢について説明します。
彼女は、とても良いお嬢様です。
父親はかなりあくどい奴ですが、彼女は本当に良い娘さんのですよ。
少々気が弱いですが、心やさしく、芯がしっかりとした方で、ときにお嬢様を諫めてくださったりします。
肩で切りそろえられた銀灰色の髪。
青みがかった銀灰色の瞳。
可愛らしい人形のようなお顔。
雪の妖精のようだと言われることの多い、儚さを感じさせる美少女です。
と、お二人の容姿の説明はこんなところですね。
さて、お嬢様たちの今の様子をお話しましょうか。
王太子殿下との婚姻関係を結ぶことに闘志を燃やすお嬢様w
そして、そんなお嬢様の心根を非難するハーティア嬢。
そんなハーティア嬢にめっちゃ刺さる皮肉をそのつもりなく悪気なく言うレオナ様
これたちが悪いですね、笑えません。
そんなレオナ様に対し、お嬢様はハーティア嬢に謝るようにおっしゃり。
「はい、これで、この件は終了ですわ。二人共、わたくしと殿下のこれからについて、相談にのってください!」
と、相談をもちかけたのですw
「って、待ってエル! 私の言ったこと忘れていない?」
勿論、このお嬢様の発言に対して、ハーティア嬢は怒ってしまいました。
「え? 私が殿下に対して恋心を持っていないことが陛下に失礼ってお話?」
「そうだよ! 私とレオナ様を仲直りさせてくれたことには感謝するけど、それとこれとは話は別だよ!?」
「でも、ティア。それならこう考えてちょうだい。私と殿下の性別が逆だったらどうかしら?」
「え? エルと殿下の性別が逆だったら?」
―――自分の地位、権力、財が目当てと言い放ち、自分と婚姻関係を結べと言う男。
「そんなの嫌だよ!?」
「待つのよティア、その男は私よ? 私はそんなに悪い人間かしら?」
「え、そんなことない。エルはすごくいい人で………」
―――でも、ともに生活をしていくうちに、彼はそんなに悪い人ではないと分かってきた。
「それに、ティア、もしかしたら、殿下がわたくしを変えてしまうかもしれないわ」
―――しだいに、彼は変わっていった「君が私を変えてしまったんだ」
「まあ、結婚してから始まる恋もあるっていうわよね」
―――「君が私に恋を教えてくれたんだ」
「す、素敵かもしれないです、ね」
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お嬢様とレオナ様のチームプレイにより、ハーティア嬢は結局お嬢様に協力してしまうことになったのです。
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