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第53話 ポルターガイスト4

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 翌朝早く、沙衣と美湖、スタッフと隆之は、別荘から山の上に向けて歩いていく。
 隆之は黄色いリボンをところどころの木の枝に結び付けている。
 帰るときの目印をつけているのである。
 沙衣は山の尾根まで出ると今度は下ってゆく。
 美湖が沙衣に聞く
 「まだかかるの。」
 「分からないけど、こっちの方よ。」
美湖はついてきたことを後悔している。
 沙衣はまっすぐに下ってゆく。
 そして、谷間に着く。
 そこは川になっている。
 沙衣は川の淵を指さす。
 美湖が見ると無数の霊が淵にいる。
 沙衣と美湖はカメラに向かって
 「霊のたまり場を見つけました。」
と言う。
 美湖が沙衣に言う
 「数が多すぎない。」
 「水の刃で何とかするわ。」
沙衣は答えると無数の水の刃を作り霊に切りつける。
 向かってくる霊は美湖が手をかざして陽の光で消し去る。
 除霊に30分ほどかける。
 淵からは霊はいなくなる。
 沙衣と美湖はカメラに向かって
 「除霊に成功しました。」
と肩で息をしながら言う。
 隆之は2人に聞く
 「これで安心ですね。」
 「ええ、これで大丈夫よ。」
沙衣が答える。
 美湖はこれから帰ることを考えるとげんなりする。
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