再生の星のアウレール

第155話 動き出す世界

　レーガにハンティング・ウルブズとフィクサーの戦いの情報が入って来る。
　「ハンティング・ウルブズはフィクサーを圧倒して壊滅させたそうです。」「しかし、ハンティング・ウルブズも無傷では済むまい。」
　「確かに地上部隊に半数近い犠牲者を出しましたが、フレームシリーズはクリスを１機失っただけです。」「フィクサーは３２機のマグニとガントを出しているはず。」
　「間違いありません。」「これはハンティング・ウルブズに対抗できるものがいないと言うことになりますな。」
　「まだ、彼らは我々の手の中です。」「今後は取扱いに注意ですな。」
　「軍はフィクサーを失いました。それも傭兵団に負けたのです。」「我々の都市からも軍には消えてもらいますか。」
　「では、我々のひざ元で軍の排斥を行うのですね。」「しかし、軍は言うことを聞かないでしょう。」
　「ハンティング・ウルブズを使えばいい、彼らが来ただけで軍は逃げ出すでしょう。」「やっとですな。これで我々の支配地域が７割を超える。」
　「アースランドは我々のものになる。」
レーガは影からアースランドを操り、世界を手中に収めようとしている。しかし、彼らはフレイムランドの存在を忘れていた。

　浮島のデニス司令官の元にハンティング・ウルブズとフィクサーの戦いの結果が知らされる。彼は結果を知って喜ぶ。
　「よく、予想を覆してくれた。ハンティング・ウルブズを我らに取り込むぞ。」「レーガがだまっていないでしょう。」
　「彼らはいずれ用なしになる。構わない。彼らにベネディット級宇宙戦闘艦の供与とエレクの提供をしてくれ。」「よろしいのですか。」
　「彼らにはフレイムランドの浮島が後ろ盾になると伝えてくれ。」「分かりました。」
トニーは冷や汗をかきながらデニス司令官が計画を本気で実行するのだと思い知らされる。

北京、上海、ムンバイ、東京で同時に住民による軍の排斥運動が始まる。そして、この動きは世界中に広がって行く。