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第91話 騒乱の後

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 レオポルドがカルフォルニア基地へ帰還する。ナンバー1アウグスト・バッヘムがケヴィンとアレクシスを出迎える。アウグストがケヴィンに言う。
 「難しい任務だったな。」「早くメレンチー司令官を拘束しておけば香港軍基地は襲撃されませんでした。」
 「それは可能性の話だ。群衆は行くとこまで行かないと止まらなかっただろう。」「そうですが・・・」
 「とりあえず休んでくれ。」
メレンチー司令官は軍事裁判を受けることになるが、事態が混乱しているため調査が長引きそうである。

 浮島ではデニス司令官にトニーが今回の事態の報告をしている。
 「レーガのひざ元で住民の暴動とは、しまらないな。」「おそらくどこの都市でも起きる恐れはあるでしょう。」
 「ワルカは香港軍基地でガントを相手に面白い動きをしていたな。」「はい、脳波コントロールが作動したと思われます。」
 「追いつめられたわけでもないのに脳波コントロールが作動したのか。」「予測ですのでデータを見ないことにははっきりしません。」
 「今のところ分かっているのはシンクロ率が高いことと窮地に追い込まれることが必要と言うことだが他に要因を発見できれば脳波コントロールをものに出来るぞ。」「ワルカの監視に誰か送り込みますか。」
 「そうだな、整備要員を出来る者を用意しよう。」「分かりました。」
トニーは誰をハンティング・ウルブズへ送り込むか考えながら去って行く。

 レーガでは香港で起きたことが周辺の都市に波及するのではないかと神経をとがらせている。
 「ハンティング・ウルブズは、今回かなり役に立ったようですな。」「フィクサーが何もできずに帰っていたのとは対照的ですな。」
 「そう褒められたものではありません。彼らは私の申し出を断ったのです。」「彼らにはコリンナをつけているはずです。香港市長の申し出を断るはずは・・・」
 「彼らは、動くのは我々だと言っています。優秀ですが自己主張が強すぎます。」「やはり彼らは扱いづらいですな。」
 「香港には別の傭兵団をつけましょう。」「住民とトラブルを起こさない連中をお願いしますよ。」
 「その点はぬかりありませんがハンティング・ウルブズのように有能なものは無理ですぞ。」「分かっています。」
クラウスは、香港の後始末を考えると頭が痛い。

 浮島のドックと浮島の周囲には宇宙生物ムーラーと戦った宇宙戦闘艦が眠っている。その中でドックの奥にフレイムランドの元旗艦・強硬偵察艦スクルドが目を覚ましている。
 船のスクルドを操作するアンドロイド・スクルドが保管されているはずのクリスが数十機無くなっていることに気づき、船のスクルドから浮島の管理コンピューターにひそかにリンクして、今の浮島の状況を精査している。
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