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第30話 真紅のワルカ
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ブルーノたちは、傭兵団の名前をハンティング・ウルブズと名付ける。イメージカラーは真紅で団旗は真紅の下地にオオカミの横顔である。
今の地球には野生動物は滅んでいない。当然、ブルーノたちはオオカミを知らないがどこからか調べてきたようである。
これに伴って、ワルカも色をくすんだ白から真紅に変えることになる。カイはワルカを塗装することにする。彼はロアに相談する。
「師匠、ワルカの色を変えるんですがどんな塗装方法が良いですかね。」「いーろを変えるでーすか。」
「はい、真紅に変えることになったんです。」「あーかーくしても3倍速くなーりませんよ。」
「それは分かっています。」「知らないとは嘆かわしーい。」
「嘆いてないで塗装をどうしましょう。」「必要ありませーん。魔術式でいーろを指定できまーす。」
「魔術式なんてわかりませんよ。」「まーかーせなさい。」
ロアは端末を空間から取り出すとワルカのコックピットにつないで作業を始める。カイはロアが空間から物を取り出すのは手品位に思っている。
数分後、ロアは言う。
「でーきましたよ。」「色代わってないですよ。」「起動すーる時に魔術式読み込みまーすから、真紅になーりますーね。」
カイはアウレールが午前の授業が終わってから、こちらに来るのを待つことにする。
広場では団員たちが装甲車7両と自走砲3両を真紅に色を塗っている。ブルーノは随分派手だと思うが決めてしまったことなので仕方がない。
アウレールは授業が終わり、クリスタと共にカイの工場へ行く。カイが待ってましたと言わんばかりにアウレールに言う。
「すぐにワルカを起動してくれ。」「整備終わったんですか。」
「いいから早く。」「分かりました。」
アウレールはコックピットに乗り込み起動スイッチを押す。わずかに振動と共に音が聞こえる。
シュイン、シュイン、シーン、シーン・・・
ワルカが鼓動を始める。そして起動シークエンスが進められ、魔術式が読み込まれる。するとワルカは、くすんだ白色から真紅に色が変わる。
カイが叫ぶ。
「やったぞー」
クリスタが言う。
「きれいね。」
アウレールはスクリーンでワルカの腕が赤くなっているのに気づく。
「カイ、ワルカが赤いみたいだけど。」「今日から白から真紅に色が変わるんだ。」
「どういうこと。」「俺たち傭兵団になったんだよ。ハンティング・ウルブズさ。」
「ハンティング・ウルブズ?」「そう。ハンティング・ウルブズのカラーが真紅なんだ。」
アウレールにはカイが浮かれているように見える。彼はコックピットから出てワルカを見る。そこには見慣れないワルカがある。
今の地球には野生動物は滅んでいない。当然、ブルーノたちはオオカミを知らないがどこからか調べてきたようである。
これに伴って、ワルカも色をくすんだ白から真紅に変えることになる。カイはワルカを塗装することにする。彼はロアに相談する。
「師匠、ワルカの色を変えるんですがどんな塗装方法が良いですかね。」「いーろを変えるでーすか。」
「はい、真紅に変えることになったんです。」「あーかーくしても3倍速くなーりませんよ。」
「それは分かっています。」「知らないとは嘆かわしーい。」
「嘆いてないで塗装をどうしましょう。」「必要ありませーん。魔術式でいーろを指定できまーす。」
「魔術式なんてわかりませんよ。」「まーかーせなさい。」
ロアは端末を空間から取り出すとワルカのコックピットにつないで作業を始める。カイはロアが空間から物を取り出すのは手品位に思っている。
数分後、ロアは言う。
「でーきましたよ。」「色代わってないですよ。」「起動すーる時に魔術式読み込みまーすから、真紅になーりますーね。」
カイはアウレールが午前の授業が終わってから、こちらに来るのを待つことにする。
広場では団員たちが装甲車7両と自走砲3両を真紅に色を塗っている。ブルーノは随分派手だと思うが決めてしまったことなので仕方がない。
アウレールは授業が終わり、クリスタと共にカイの工場へ行く。カイが待ってましたと言わんばかりにアウレールに言う。
「すぐにワルカを起動してくれ。」「整備終わったんですか。」
「いいから早く。」「分かりました。」
アウレールはコックピットに乗り込み起動スイッチを押す。わずかに振動と共に音が聞こえる。
シュイン、シュイン、シーン、シーン・・・
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「どういうこと。」「俺たち傭兵団になったんだよ。ハンティング・ウルブズさ。」
「ハンティング・ウルブズ?」「そう。ハンティング・ウルブズのカラーが真紅なんだ。」
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