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第7章 王都への帰還
第11話 カロリーネの策
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カロリーネは、ボドリヤール伯爵に感謝する。
「嫌な役を押し付けましたが、よくやってくれました。」「いいえ、私はまだ言い足りないくらいです。国王を貶める役は私にお任せください。」
ジルベールは、まだアニエスに結婚式を壊したことで国王がお尋ね者にしたことを根に持っていた。カロリーネはローズとポールにも言う。
「ご苦労様です。おかげでこちらの死傷者はいません。」「はい、王国軍の兵も傷つけることなく捕虜にしました。」
「捕虜は後方に移動させましたね。」「はい、捕虜の数が増えていますが大丈夫ですか。」
「補給は商人ギルドがついていますので心配ありません。」「なら良いのですが。」
「補給に心配がありますか。」「国王軍は籠城しています。私たちの弱みは補給線です。狙われると厳しいと思います。」
「分かりました。もう少し手を打ちましょう。」
カロリーネは、バレーヌ伯領を呼び策を授ける。今度はバレーヌ伯領の軍が出撃する。彼らは王都に着くと城壁に沿って大きく広がる。
カロリーネの軍が再び来たことにサヴォア伯爵は嫌な予感がする。街の中にバレーヌ伯領の軍の声が聞こえてくる。
「国王に味方する貴族は、人身売買に関わっているぞー」「国王に正義がないのに味方するのは人身売買で利益を得ているからだー」
サヴォア伯爵はこれはまずいと考える。人身売買に関わっていない貴族は勝利した時の利益を考えて参加している。それが、あらぬ疑いをかけられることになるのだ。
街の住民たちがざわめくとともに兵たちもざわめき始める。バレーヌ伯領の軍は国王に味方する貴族を非難する言葉を大声で繰り返して、しばらくすると去って行く。
サヴォア伯爵とヴォーデモン男爵はやられてと思い、リヒャルト王の所に駆け込む。
「やられました。」「どうしたのだ。」
「国王に味方する貴族は人身売買に関わっていると吹聴されました。」「私がその言葉を否定してやろう。」
「陛下、もう遅いです。」「どういうことだ。私の言葉だぞ。」
「陛下が人身売買組織の黒幕と言うことは公然の秘密となっております。」「私は否定しているのだぞ。」
「陛下のお言葉はもう届きません。」「なんだとバカにするのか。皆を集めよ。私が話をする。」
「陛下・・・」
サヴォア伯爵とヴォーデモン男爵は、これは何ともし難いと考える。どれだけの貴族が残るだろうか。それより自分たちの軍が保てるかも怪しい。
「嫌な役を押し付けましたが、よくやってくれました。」「いいえ、私はまだ言い足りないくらいです。国王を貶める役は私にお任せください。」
ジルベールは、まだアニエスに結婚式を壊したことで国王がお尋ね者にしたことを根に持っていた。カロリーネはローズとポールにも言う。
「ご苦労様です。おかげでこちらの死傷者はいません。」「はい、王国軍の兵も傷つけることなく捕虜にしました。」
「捕虜は後方に移動させましたね。」「はい、捕虜の数が増えていますが大丈夫ですか。」
「補給は商人ギルドがついていますので心配ありません。」「なら良いのですが。」
「補給に心配がありますか。」「国王軍は籠城しています。私たちの弱みは補給線です。狙われると厳しいと思います。」
「分かりました。もう少し手を打ちましょう。」
カロリーネは、バレーヌ伯領を呼び策を授ける。今度はバレーヌ伯領の軍が出撃する。彼らは王都に着くと城壁に沿って大きく広がる。
カロリーネの軍が再び来たことにサヴォア伯爵は嫌な予感がする。街の中にバレーヌ伯領の軍の声が聞こえてくる。
「国王に味方する貴族は、人身売買に関わっているぞー」「国王に正義がないのに味方するのは人身売買で利益を得ているからだー」
サヴォア伯爵はこれはまずいと考える。人身売買に関わっていない貴族は勝利した時の利益を考えて参加している。それが、あらぬ疑いをかけられることになるのだ。
街の住民たちがざわめくとともに兵たちもざわめき始める。バレーヌ伯領の軍は国王に味方する貴族を非難する言葉を大声で繰り返して、しばらくすると去って行く。
サヴォア伯爵とヴォーデモン男爵はやられてと思い、リヒャルト王の所に駆け込む。
「やられました。」「どうしたのだ。」
「国王に味方する貴族は人身売買に関わっていると吹聴されました。」「私がその言葉を否定してやろう。」
「陛下、もう遅いです。」「どういうことだ。私の言葉だぞ。」
「陛下が人身売買組織の黒幕と言うことは公然の秘密となっております。」「私は否定しているのだぞ。」
「陛下のお言葉はもう届きません。」「なんだとバカにするのか。皆を集めよ。私が話をする。」
「陛下・・・」
サヴォア伯爵とヴォーデモン男爵は、これは何ともし難いと考える。どれだけの貴族が残るだろうか。それより自分たちの軍が保てるかも怪しい。
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