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151話 あやめの暴走

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 九郎は着替える。玉枝もパジャマから服を変える。黒のニットにチェック柄のスカートである。
 しばらくすると、インターフォンが鳴る。九郎が玄関ドアを開けるとあやめが立っている。
 「あやめ、おはよう。」「おはよう。」
あやめは元気ない。
 「話があるんだ。入って。」「別れ話でしょ。」
 「違うよ。」「分かったわ。」
九郎とあやめはテーブルをはさんで向かいあって座る。玉枝は九郎の隣に座る。
 「話ってなあに。私より玉枝さんがいいという話?」「僕はあやめのことが好きだ。でも同じ位、玉枝さんが好きだ。」
 「九郎、二股かけるつもり。」「僕の正直な気持ちだよ。」
 「どうするつもり。」「玉枝さんにはふられたよ。」
 「何それ。私は玉枝さんの代わりなの。」「違うよ。今でも気持ちは変わらないよ。」
 「私と玉枝さんが好きなの。」「そうだよ。嘘はつけない。」
 「そんな気持ちで私と付き合うの。」「僕はあやめが好きだよ。」
 「玉枝さんはどうなの。」「私は九郎ちゃんの気持ちを受け入れることはできません。あやめちゃんと仲良くしてほしいわ。」
 「玉枝さん、混浴と添い寝はやめないんでしょ。」「ええ、これまで通りです。」
 「おかしいでしょ。」「私たちの関係は変わりません。」
 「私は、九郎に見ていてもらいたいの。」「僕はあやめだけを見ていられないよ。」
 「九郎、お願い。私だけ見て。」「僕はあやめと同じ位玉枝さんが好きなんだ。」
 「分かったわ。」
あやめは服を脱ぎだす。九郎はあわててあやめに言う。
 「何をするんだ。やめてくれ。」「今から、混浴するからお風呂の用意して。」
 「えっ、どういうこと。」「これからは九郎と混浴して添い寝するわ。」
 「あやめちゃん、負けず嫌いね。」「玉枝さんに負けない。」
九郎とあやめは混浴することになる。あやめは九郎の体を洗う。
 次に九郎があやめの体を洗う。九郎はあやめのしっとりとした肌を慎重に洗っていく。
 九郎は玉枝の時とは違い緊張する。あやめは風呂から出ると添い寝を要求する。あやめは九郎に言う。
 「今日から私、ここで暮らすわ。」「一久さんが寂しがるよ。」
 「私は九郎から離れたくないの。」
あやめからは風呂上がりのいい香りがする。九郎はあやめにキスをする。
 「九郎、添い寝だけよ。」「我慢できないよ。」
九郎はあやめを抱きしめる。九郎とあやめはこの日大学を休む。

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