31 / 175
31話 九郎とあやめ、バグる
しおりを挟む
九郎は、あやめの家で夕食をごちそうになる。そして、一久の晩酌の相手をする。九郎は帰る時、かなり酔っていた。
あやめが鳥居の所まで送り、そこから玉枝が九郎に付き添う。九郎は何とかアパートに帰る。
朝になり九郎は目を覚ます。ベットがいつもより柔らかい。手のもむ感じも最高である。九郎は再び寝そうになるが、もむ・・・もむ。
九郎の眠っていた頭が回転し始める。もむ・・・何を彼は手を見る。手は白いパン生地を掴んでる。そんなわけない・・・
彼は目を見開く、彼の下には全裸の玉枝がいる。と言うか九郎が玉枝に乗っている。
九郎は飛び起きると自分も全裸である。玉枝が目を覚ます。お、お、お、お・・・九郎は何か言おうとするが言葉にならない。
玉枝は機嫌よさそうにネグリジェ姿になると料理を始める。九郎は昨夜のことを思い出せない。
分かっている事実は玉枝と裸で寝ていたということだけだ。寝ていただけ。もしかしたら一線を越えてしまった。
玉枝に聞くことが怖い。もしやってしまって知らないと言ったら怒らせるだろうか。玉枝が言う。
「いつまで裸でいるの。」「今、着るよ。」
玉枝は機嫌よさそうである。裸で寝て何もしなかったら不機嫌になるのでは・・・ということは
玉枝が料理をテーブルに並べる。今朝はフレンチトーストとオムレツである。
九郎は朝食を前にして土下座する。玉枝が九郎に聞く
「何しているの。」「済まない。悪気はなかったんだ。」
「何を謝っているの。」「夜のことだよ。俺、しちゃっただろ。」
「何かしたの。」「あれだよ。」「あれってなーに。」
玉枝は意地の悪そうに聞く。九郎は小さな声になって行く。
「男と女がすることです。」「私、判らないわ。」
「SEX。」「私としたの。」「はい。」
玉枝は笑い出す。
「九郎ちゃん、何もしてないわよ。」「えっ、裸だったけど。」
「確かに寝ぼけて裸で抱き着いてきたけど、それだけよ。」「・・・はーっ」
九郎は、脱力して床に崩れる。玉枝が九郎に言う。
「いつでもしてあげるわよ。なんなら今からする。」「やめてください。」
インターフォンが鳴る。玉枝がドアに向かって言う
「あやめちゃん、入ってきて。」
ドアが開いて、あやめが入って来る。
「あなたたち何しているの。」
下着姿の九郎とネグリジェ姿の玉枝がテーブルをはさんで向かい合っている。玉枝があやめに言う。
「九郎ちゃん、私としたと勘違いしてるのよ。」
九郎にとどめが刺さる。あやめも眉が動く。
「どういうこと、九郎。」
あやめの声は九郎を凍えさせる。
「あの、落ち着いて聞いてくれ。」「聞きますとも。」
「朝起きたら、裸で玉枝さんの上に乗っていたんだ。」「何していたの。」
「寝ていました。」「汚らわしいことをしたの。」
「していないと思う。」「思うってなあに。」
「こわいよ、あやめ。」「怒ってないわよ。ムカついているだけだから。」
「あやめちゃん、そのくらいにしてあげて、九郎ちゃん何もしていないから。」
「玉枝さん、ずるいです。」「今度、九郎ちゃんが酔っ払ったらあやめちゃんが一緒に寝てあげる。」
「い、一緒ですか。」「九郎ちゃんが変なことしないように見張っていてあげるわよ。」
「それは、まだ早いというかー、心の準備がですねー」
「九郎ちゃん、良かったね。あやめさん一緒に寝てくれるそうよ。」
「えっとー、責任がですねー。」
九郎とあやめは、玉枝のからかいにバグってしまう。この日、2人は1限目の講義を休む。
あやめが鳥居の所まで送り、そこから玉枝が九郎に付き添う。九郎は何とかアパートに帰る。
朝になり九郎は目を覚ます。ベットがいつもより柔らかい。手のもむ感じも最高である。九郎は再び寝そうになるが、もむ・・・もむ。
九郎の眠っていた頭が回転し始める。もむ・・・何を彼は手を見る。手は白いパン生地を掴んでる。そんなわけない・・・
彼は目を見開く、彼の下には全裸の玉枝がいる。と言うか九郎が玉枝に乗っている。
九郎は飛び起きると自分も全裸である。玉枝が目を覚ます。お、お、お、お・・・九郎は何か言おうとするが言葉にならない。
玉枝は機嫌よさそうにネグリジェ姿になると料理を始める。九郎は昨夜のことを思い出せない。
分かっている事実は玉枝と裸で寝ていたということだけだ。寝ていただけ。もしかしたら一線を越えてしまった。
玉枝に聞くことが怖い。もしやってしまって知らないと言ったら怒らせるだろうか。玉枝が言う。
「いつまで裸でいるの。」「今、着るよ。」
玉枝は機嫌よさそうである。裸で寝て何もしなかったら不機嫌になるのでは・・・ということは
玉枝が料理をテーブルに並べる。今朝はフレンチトーストとオムレツである。
九郎は朝食を前にして土下座する。玉枝が九郎に聞く
「何しているの。」「済まない。悪気はなかったんだ。」
「何を謝っているの。」「夜のことだよ。俺、しちゃっただろ。」
「何かしたの。」「あれだよ。」「あれってなーに。」
玉枝は意地の悪そうに聞く。九郎は小さな声になって行く。
「男と女がすることです。」「私、判らないわ。」
「SEX。」「私としたの。」「はい。」
玉枝は笑い出す。
「九郎ちゃん、何もしてないわよ。」「えっ、裸だったけど。」
「確かに寝ぼけて裸で抱き着いてきたけど、それだけよ。」「・・・はーっ」
九郎は、脱力して床に崩れる。玉枝が九郎に言う。
「いつでもしてあげるわよ。なんなら今からする。」「やめてください。」
インターフォンが鳴る。玉枝がドアに向かって言う
「あやめちゃん、入ってきて。」
ドアが開いて、あやめが入って来る。
「あなたたち何しているの。」
下着姿の九郎とネグリジェ姿の玉枝がテーブルをはさんで向かい合っている。玉枝があやめに言う。
「九郎ちゃん、私としたと勘違いしてるのよ。」
九郎にとどめが刺さる。あやめも眉が動く。
「どういうこと、九郎。」
あやめの声は九郎を凍えさせる。
「あの、落ち着いて聞いてくれ。」「聞きますとも。」
「朝起きたら、裸で玉枝さんの上に乗っていたんだ。」「何していたの。」
「寝ていました。」「汚らわしいことをしたの。」
「していないと思う。」「思うってなあに。」
「こわいよ、あやめ。」「怒ってないわよ。ムカついているだけだから。」
「あやめちゃん、そのくらいにしてあげて、九郎ちゃん何もしていないから。」
「玉枝さん、ずるいです。」「今度、九郎ちゃんが酔っ払ったらあやめちゃんが一緒に寝てあげる。」
「い、一緒ですか。」「九郎ちゃんが変なことしないように見張っていてあげるわよ。」
「それは、まだ早いというかー、心の準備がですねー」
「九郎ちゃん、良かったね。あやめさん一緒に寝てくれるそうよ。」
「えっとー、責任がですねー。」
九郎とあやめは、玉枝のからかいにバグってしまう。この日、2人は1限目の講義を休む。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
養子の妹が、私の許嫁を横取りしようとしてきます
ヘロディア
恋愛
養子である妹と折り合いが悪い貴族の娘。
彼女には許嫁がいた。彼とは何度かデートし、次第に、でも確実に惹かれていった彼女だったが、妹の野心はそれを許さない。
着実に彼に近づいていく妹に、圧倒される彼女はとうとう行き過ぎた二人の関係を見てしまう。
そこで、自分の全てをかけた挑戦をするのだった。
(完結)王家の血筋の令嬢は路上で孤児のように倒れる
青空一夏
恋愛
父親が亡くなってから実の母と妹に虐げられてきた主人公。冬の雪が舞い落ちる日に、仕事を探してこいと言われて当てもなく歩き回るうちに路上に倒れてしまう。そこから、はじめる意外な展開。
ハッピーエンド。ショートショートなので、あまり入り組んでいない設定です。ご都合主義。
Hotランキング21位(10/28 60,362pt 12:18時点)
五年目の浮気、七年目の破局。その後のわたし。
あとさん♪
恋愛
大恋愛での結婚後、まるまる七年経った某日。
夫は愛人を連れて帰宅した。(その愛人は妊娠中)
笑顔で愛人をわたしに紹介する夫。
え。この人、こんな人だったの(愕然)
やだやだ、気持ち悪い。離婚一択!
※全15話。完結保証。
※『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第四弾。
今回の夫婦は子無し。騎士爵(ほぼ平民)。
第一弾『妻の死を人伝てに聞きました。』
第二弾『そういうとこだぞ』
第三弾『妻の死で思い知らされました。』
それぞれ因果関係のない独立したお話です。合わせてお楽しみくださると一興かと。
※この話は小説家になろうにも投稿しています。
※2024.03.28 15話冒頭部分を加筆修正しました。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる