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第58話 霧の鬼4

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 霧の中に対して火を使うのは正解だったようである。
 しかし、発煙筒では火力が足りないようだ。
 たけるたちは、次の物を用意して、霧を探し始める。
 行方不明者は増えているが、なかなか霧が見つからない。
 3日が過ぎる。
 4日目、すでに夜になっているが見つからない。
 そこにたけると鈴鹿は鬼気を感じ取る。
 2人は走り出す、カメラマンも後を追う。
 たけるの血は騒ぐ早く刀を出して、その刀に鬼の血を与えろと・・・
 彼は心に呪われた鬼切りの刀の名をつぶやく
 「来い、羽左衛門ノ贄ノ夜叉」
虚空から護符に包まれた鞘に収まった刀が虚空から浮かびあがる。
 彼が刀を手に取ると電気が走るようにしびれる。
 構わず、鞘から刀を抜く。
 彼の心の中は鬼への憎しみで満たされる。
 鈴鹿も大通連を抜いている。
 3人が駆け付けると通行人が霧に飲み込まれようとしている。
 たけるたちは、火炎瓶を3本霧に投げ入れる。
 歩道に炎が立ち上る。
 通行人は逃げ出す。
 霧は消え、その中で人型が踊りながら叫ぶ
 「ぎええぇぇ」
たけるは炎の中に飛び込み人型を切る。
 彼の服に火が燃え移るが彼は気にしない。
 気持ちを落ち着け、刀を鞘に納める。
 しかし、彼の心は憎しみで満たされている。
 憎しみの沼の中でもがき、這い上がる。
 気が付くと鈴鹿が抱き着き、たけるの服に付いた火を消している。
 鈴鹿はたけるに怒る
 「何やっているの、焼け死にたいの。」
 「ありがとう。」
たけるは礼を言う。
 霧の鬼は、炎の中で干からび燃えている。
 火が消えると鬼の骨が燃え残っている。
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