戦場で死ぬはずだった俺が、女騎士に拾われて王に祭り上げられる（改訂版）

第321話 ムーラーの脅威１

　ジェームス提督の艦隊のワルカのパイロットが灰が降り積もった地形に不自然に盛り上がったところが無数にあることに気づく。パイロットは管制官に報告する
　「不自然に盛り上がったところがあるが何かわかるか。」「動態反応はない。今確認する。」
パイロットの船の艦長からジェームス提督に報告が来る。
　「盛り上がったところはいくつある。」「分かりません。無数にあるとしか。」
アダム副官が答える。
　彼は盛り上がりの一つに砲撃を指示する。ベネディット級の砲台の一つが展開して艦砲を撃つ。
　盛り上がりは崩れ周囲の地面は陥没して、ムーラーの本拠地が姿を現す。本拠地からは無数のムーラーが出てくる。
　ジェームス提督は、第１次戦闘態勢を取り、SPA砲の発射準備を指示する。本拠地は浮かびあがってくる。
　近くにいたスクルド級が衝突して、地面に墜落する。墜落したスクルド級にムーラーが群がる。スクルド級は自爆する。
　ジェームス提督のベネディット級からSPA砲が発射される。本拠地はエネルギーの本流に飲み込まれて消え去る。
　状況は浮島の司令部、クリストフ提督の艦隊に報告される。ジェームス提督は、無数の地面の盛り上がりを見て、つぶやく。
　「これがすべて本拠地か・・・」「おそらく。」
アダム副長も唖然としながら言う。
　地球には、ムーラーの本拠地が無数に存在することになる。浮島の司令部では、地面の盛り上がりの１つ１つがムーラーの本拠地として考え。
　ジェームス提督とクリストフ提督に本拠地をつぶしていくように指令する。さらにルーカス提督の艦隊と近衛艦隊を大気圏内へ送り込む。
　ジェームス提督はさらに盛り上がりの１つを砲撃する。やはり、盛り上がりは崩れ周囲の地面は陥没して、ムーラーの本拠地が姿を現す。
　本拠地からはムーラーが出てくる。フレームシリーズがビームバルカン砲でムーラーに掃射する。
　本拠地は動き出し、浮き上がってくる。待ち構えていたスクルド級がSPA砲を撃ち、本拠地を消し去る。
　ジェームス提督は２基目の本拠地を破壊したことを司令部に報告する。さらにクリストフ提督と連絡を取る。
　「地面の盛り上がりは、すべてムーラーの本拠地のようです。」「こちらには、地面の盛り上がりが無数にあります。」
　「こちらもそうです。」「悪夢のようです。」
　「いつ動き出すかわかりません。」「そうですね。作業を進めましょう。」
両提督は、本拠地を動き始める前につぶしていくことにする。ジェームス提督の艦隊は９隻、クリストフ提督の艦隊は１０隻の船が行動を開始する。
　それぞれの船はSPA砲を準備すると艦砲で地面の盛り上がりを墓して、出てきた本拠地をSPA砲で消していく。さらに近衛艦隊のスクルド、スコーネ、グローサが加わる。
　ルーカス提督の艦隊は地球に向かっている。