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第253話 宙域防衛艦ダンケルク

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 月の基地で機動要塞の建設が急ピッチに進められている。機動要塞の1番ドックが完成する。
 それに合わせて月の門の異界側のドックで宙域防衛艦の11番艦が完成しようとしている。
 アレクシス・トレーガー艦長は、ドックで11番艦ダンケルクの完成を待ちわびている。
 ダンケルクは装備はベネディット級と同じであるが、ムーラーとの戦いのデータから装甲に改良がくわえられている。
 数日後、ダンケルクは完成する。直ちにクルーが船のチェックを始める。
 発艦準備が整うとアレクシス艦長は管制に発進要請をする。
 11番ドックの空気が抜かれゲートが開く。管制官から発進許可が来る。
 「11番ドック、ダンケルク発進を許可します。」
アレクシス艦長は指揮を始める。
 「ダンケルク、前進」「前進、了解」
 「目標、浮島」「了解」
ダンケルクは門に差しかかる
 「こちら、ダンケルク、門の通過許可を願う」
ゲートの管制官から許可が出る
 「了解、進路クリア、通過を許可する」
ダンケルクは異世界からこちらの世界に出てくる。目の前には建設中の機動要塞が見える。距離は離れているが巨大なため、近くにあるように見える。
 アレクシス艦長は指示を出す。
 「ステルススクリーン展開」「了解」
ダンケルクは地球に近づき、大気圏に突入する。
 「間もなく位相面に接触」「位相面通過」
 「ステルススクリーン解除」「了解」
浮島の管制官から連絡が入る。
 「こちら管制、ダンケルクは7番ドックに入ってください」「了解」
ダンケルクは180度展開して、後ろからドックに入る。ここでクリスを4機、エレクを6機、ワルカを2機搭載するとともにパイロットが乗船する。
 そして、小惑星帯で機能試験をするため、発艦する。
 ダンケルクは、機能試験が済めば、機動要塞に物資を運ぶ役割をすることになる。
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