戦場で死ぬはずだった俺が、女騎士に拾われて王に祭り上げられる（改訂版）

第159話 モーリス教諭の事件４

　モーリス、グリゴリー、カロルは王宮に召喚される。汚職摘発の功により勲章が授与されることになったのだ。
　ドニィーシャ、サイーシャ、アピルが３人の胸に勲章を付ける。俺は玉座から話しかける
　「モーリス・ヴィトン先生。」「はい、陛下。」
　「あなたの錬成魔術に期待していますよ。」「と、言いますと。」
　「我が国はランド２、ランド３の開発が急がれます、早く進めるためには錬成魔術が不可欠だと思っています。」「はい、研鑽を積みます。」
　「カロル・ベルクール。」「はい、陛下。」
　「錬成魔術を選ぶ先見の明は素晴らしいです。」「ありがとうございます。」
　「グリゴリーとは仲良くしていますか。」「そ、そ、それは、はい。」
　「これからもよろしくお願いします。」「はい。」
　「グリゴリー・プラトノーフ。」「はい、陛下。」
　「学校生活はどうですか。」「問題ありません、完璧です。」
俺はちょっとひく。
　「そうですか、カロル・ベルクールは女の子です、いざと言う時は守りなさい。」「はい、生涯守ります。」
俺は焦る。グリゴリーは真顔である冗談を言っているわけではない。カロルは顔が真っ赤になっている。母親のサイーシャは嬉しそうだ。
　グリゴリーの爆弾発言で式は幕引きとなる。
　カロルはグリゴリーに怒る。
　「何言っているのよ、好きでもないくせに。」「好きだぞ。」「・・・」
カロルの頭がショートする。
　「陛下のお言葉だ、一生君を守るぞ。」
カロルには聞こえていない。
　モーリスはドニィーシャつけてもらった勲章を宝物にするつもりだ。