上 下
118 / 347

第118話 フロンの出会い

しおりを挟む
 フロンが彼女と会ったのは、5年以上前に、ほむらと遭遇戦をした後である。彼はほむらの収束砲に撃たれた時、防御に力のほとんどを使い果たしている。
 しかし、気配を大きく見せる。敵であるほむらたちにダメージが無いように見せかけたのだ。彼はその場から立ち去る。ほむらたちが追ってこないのは幸いだった。
 彼は気力を振り絞って飛ぶ。そして、海岸に着いた時、力尽き倒れ込む。
 フロンが路上に倒れていると、1台の車が急ブレーキをかけて止まる。車から運転手に女性が降りてくる。彼女はフロンの様子を見てから言う。
 「あんた何寝ているの、引き殺すところだったわよ。」「人間に殺せるものか、私は神だぞ。」「はいはい、行き倒れね。」
彼女は乗っていた車にフロンを担ぎこむ。
 「病院まで連れて行ってあげる。」「病院はいい、疲れているだけだ。」
フロンは気を失う。
 フロンが気が付くと車の中で寝ている。
 「ここはどこだ。」「私のアパートよ、私は、加古直美かこなおみ、あなたは。」
 「フロンだ。」「やっぱり外人なのね。」
 「違う、神だ。」「分かりました、そういうことにしましょう。」
フロンの主張は直美に受け入れられない。
 「とにかく部屋に行くわよ。」
直美はフロンを部屋に入れると、料理を始める。
 「夕食まだだったの、一緒にどお。」「人間の作った物は食べない。」
フロンは空間を操作して携帯食を取り出す。直美は驚くが手品のようなものだろうと思い込む。
 「何それ味気ないよ、一緒に食べて。」
直美に言われ、フロンは渋々食べ始めるが結局全部食べてしまう。フロンは部屋を出て行こうとするが直美は引き止める。
 こうして2人の同棲生活が始まる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

悠久の機甲歩兵

竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。 ※現在毎日更新中

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。

飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。 ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。 そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。 しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。 自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。 アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!

異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ) 安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると めちゃめちゃ強かった! 気軽に読めるので、暇つぶしに是非! 涙あり、笑いあり シリアスなおとぼけ冒険譚! 異世界ラブ冒険ファンタジー!

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

処理中です...