戦場で死ぬはずだった俺が、女騎士に拾われて王に祭り上げられる（改訂版）

第27話 ロア博士

　俺がフレイムランドに来てから２年になる。剣の腕もドニィーシャの動きについて行けるようになり、今日、受けられたが一太刀入れることができた。明日から木刀ではなく真剣で訓練を行うことになった。
　午後のアピルの講義も続いている。俺には空間の操作と物をイメージで作り出す力が向いているらしい。当然、物の分解もできる。それに魔力の操作は毎日練習したかいのあるものになっている。
　ファーストフレーム・ウルクの魔術式の書き換えも終了している。やはり、別物と言えるほどの操作性の向上が見られた。
　また、俺はファーストフレームの開発にかかわっている者の中から選抜して、新しいロボットの開発計画をしているセカンドフレーム計画だ
　内蔵火器の簡素化して操作を簡単にし、魔術式を作り直すことで、魔術の能力が低い者や身体能力が高くない者でも操作できること期待をしている。

　俺はスノウビューティーを駆ってフレイムランドの周囲を飛ぶ。たまに気晴らしでこうしているのだ。だがこの日は違った。
　スノウビューティーの肩に男が乗っている、いつの間に・・・
　俺はスノウビューティーを着陸させ、男に声をかける。
　「何しているんだ、危ないだろ。」
もちろん警戒は怠らない。男は眼鏡をかけ、白衣に茶色のスラックスで身長は１８０センチ位で痩せている
　「やあ、これ動くようになったんだね。」「俺が魔術式を書き換えて動くようにした。」
　「すーばらしい、私に見せてくれたまえ。」
と言うと、コックピットへ駆けてくる。変な奴だと思い。銃を撃つタイミングを失った意表を突かれたのだ。
　「はーやく、見せてくれたまえ、魔術式。」
彼は、コックピットを覗き込む。
　「あんた、なんなんだ。」「わしはロア、どれどれ。」
かってにいじり始めた。
　「うーん、うーん、すーばらしい、きれいな式だ、君には才能があるぞ」
と言うと白衣の中から剣を取り出し、俺に渡した。俺が手にすると剣は大剣に変化した。
　「これは？」「魔剣マノーブル、剣、大剣、槍、弓に変化する、わしの最高傑作じゃ、最強の魔剣じゃぞ、まあ、使い手次第だが、使い方は剣が教えてくれる、良い物を見せてもらった礼じゃ。」
言うことだけ言ってロアは姿を消した。
　「スター１応答願う、どうした。」
管制官が呼び出していたようだ。
　「こちらスター１、ロアと言う人物と接触した。」「了解、直ちに帰還願う。」「了解。」
戻ると指令室に呼び出された。司令官のアーリィが俺に言う。
　「ロア博士にあったんですか。」「ええ、スノウビューティーの魔術式を見ていきました、そしてこれを渡されました。」
俺は収納用の空間から魔剣マノーブルを取り出して渡す。収納用の空間は、空間操作の魔術で作りだしたもので武器やサバイバルグッズを入れている。
　アーリィは剣をを受け取るが剣の重さに耐えきれず落としてしまう
　「こんな剣持てないわ、重すぎる。」「えっ、軽いですよ。」
俺は剣を拾い上げる。アーリィは俺に言う。
　「その剣、持ち主を選ぶわ。」
俺は剣に選ばれたのだろうか。それとも、ロアが俺用に調整しているのかもしれない。