その足枷を、あなたの愛で解いてください。

 「いつの日か何もかも受け入れられる者が現れたなら、この足枷は解けるであろう」

 生まれてすぐに捨てられた赤子は、光の者に紫蘭と名付けられた。命を救った代償に足枷を嵌められ成人した。それが解けるまで老いることのない呪いのようなもの。胡蝶の館で花魁として運命の男を待ち続ける。
 現れたのは英国と日本国の血を継いだ者だった。デレク・アーチャー・タカハル。
しだいに二人は惹かれ合い、求め合う。

 何かが違うと知りながら、幸せに自身に課せられた宿命を見失い始める。もう、それは解けたはずだ……と。

 禁忌、風俗、妖し、戦争を乗り越え手に入れた家庭に忘れかけていた事件が起こる。

 果たしてその足枷は本当に解けたのかーー。


※ほんのり和風なファンタジー。アルファポリスのみ改稿版となっております。
※R18に予告はございません
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