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第56話 旅の途中の襲われている馬車
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■ マリオン。異世界に落っこちてきた。本名鈴木真理雄。
■ 〝あいつ〟無限炉の中で会った存在。真理雄に魔法を伝授した。
■ ネム。獣族の女の子、ものすごい美少女。白虎の特徴を持つ
■ ミルテア・大地母神ステルアの神官。ハーフエルフ。ものすごい巨乳。司祭様。
■ ご老公。フレデリカさん。前キルシュ公爵。思い切りのいい老婦人。ネムを孫のようにかわいがっている。
■ シオンさん。ご老公の護衛の人。魔法も使える剣術の人。
■ カンナさん。ご老公の護衛②。獣族。月兎族。きれいなバニーさん。ちょっこッとしたシッポがかわいい。でもパワーファイター。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ご隠居様、前方で何やら戦闘のようです」
「あら、街道で何かしら? 詳しく分かる?」
移動中に前方での戦闘を確認した。何やらお約束の香り。
「どうやらキャラバンが魔物に襲われているみたいですね」
おお、やはり王道か!
とはいっても今は自分で移動しているわけではない。はたして。
「確認取れましたの。襲われているのは冒険者のカーゴですの。襲っているのは極光鼬ですの」
「極光鼬? 変ね? なんでこんなところにいるかしら……ん。いいわ。戦況は?」
「かなり押し込まれていますね。危ないかもしれません」
カンナさんとシオンさんがコクピットの中から情報を発信してくる。二人で交代で双眼鏡のようなものを使っている。
いや、双眼鏡なんだろうな。
「放っておくわけにもいかないわね。カンナ。お願いね」
「はい、お任せくださいですの」
そういうとカンナさんは後ろの道具入れから鎧を出して身に着ける。
いや、もともと着てはいたのだが部分鎧といういで立ちだったのが、物入から出したパーツをガチャン、バチンと装備していくとあっという間に重厚な全身鎧に!
「あっ、背中にちょっとこれつけてもらえますか?」
俺はカンナさんが渡してきたパーツを背中に…おもっ! これ金属鎧じゃん。
仕上がったカンナさんは女性的なフォルムの機動兵器みたいになっちゃった。
ちょっと…いや、かなりかっいい。
「ではでは行ってくるですの」
そういうとカンナさんは横のハッチから飛び降りてすたたたたっと走っていってしまった。でっかい盾と大きなメイスをもって。
ちょっとびっくり目。
ロイド君も自由装備だったけど、それよりもずっと重装備だ。しかもカンナさんはきゃしゃな感じの(オッパイでかいけど)美女だ。
「ほほほっ、どんな重たい装備も身につけるカンナ自身には羽のように軽いのよ。その分殴られる方はより重いんですけどね」
なるほど、これが月兎族か…
しかし女の人一人に任せて後ろで見ているというのもいかがなものか。
「じゃあ、私も出ましょうか」
「あらあらダメよ」
援護に出ようと思ったらフレデリカさんに止められた。
「あの極光鼬は別名ベノムウィーゼルとも呼ばれてね、ものすごく危険な魔物なの。噛まれたり引っかかれたりするとまず助からないのよ」
というぐらいやばいやつのようだ。
カンナさんぐらい隙間なく重装備であれば心配ないということなのだろう。
だが俺も平気だと思うな。歪曲フィールドがあるし。
「これがありますか中距離から援護しましょう」
説明がめんどいし時間もないから軽くAUGを掲げて見せてから同じハッチから飛び降りる。
いや、下りなかったから飛び立つかな。
銃を構えたまま前方にすべるように移動する。この方が銃を撃ちやすい。
◆・◆・◆
さて、極光鼬というのが近づいてきた。といっても俺は中距離だ。
この鼬かなり大きい。二mから2メートル半ぐらいの大きさがある。
体形は鼬や分かりやすく言うとフェレットで、地を這うように俊敏に動き、時に後ろ脚で立ちあがると人間と同じぐらいの高さになる。
全身が長い毛でおおわれていて、その毛がキラキラといろいろな色で光る。
見た目が大変よろしいのではく製などとしては人気があるらしいが、猛毒を持っていて、噛まれたりするとかなりやばい。
襲われている冒険者は一〇人ぐらいでラプトルが牽くカーゴを護衛しているようで、カーゴを守りながら戦っている。
ちょっと距離があるのでカンナさんはまだ到着しない。
俺の後ろには魔動車があってスピードを落としている。
俺は中間ぐらいだな。
速度を抑え、滑走しながらライフルを構えて…撃つ!
きゅい!
悲しげな悲鳴か上がり首筋を撃ち抜かれた極光鼬がたおれる。
「しかしこいつらなかなか頭がいいなあ」
俺は鼬を見て感心する。
自分の毒にものすごく自信があるのだ。一噛みしてしてすぐ離脱。噛まれたやつはすぐに真っ青になってしばらくするとふらふらと倒れ泡を吹いている。
当然というかなんというかカーゴを引いていたラプトルは真っ先に噛まれて死んでいる。
冒険者も一人二人と倒れていく。
人影を見る限り最初は14人ほどのチームだったようだ。
すでに6人にまで減っている。
そのタイミングでカンナさんが戦場に躍り込んだ。
俺はというとほとんど役に立っていない。
冒険者と極光鼬が並んでしまうために思うようにライフルが撃てないのだ。
もうちょっと接近するか?
実際のところ噛まれる心配は全くしていない。歪曲フィールドがあるからね。
ただ近づくなと言われたのに無視するというのもねえ?
おっ、そんなことをしているうちにカンナさんが攻撃を始めた。
全身鎧なので噛みつかれようが引っかかれようがびくともしていない。
そもそも動きが軽快で攻撃を受けること自体がほとんどない。
大楯ではじいてメイスで吹っ飛ばす。
しかしカンナさんもあまり乱戦は得意じゃないみたいだな。
メイスがなかなか使いづらそうだ。
まあ、あの大きさのメイスを振り回したら冒険者も吹っ飛んでしまうからね。
状況が変わったのはカンナさんが前のカーゴにとりついた時だ。
カーゴが並んでいるので見えなかったが極光鼬が後ろから顔を突っ込んでいる。
中からは人のわめく声が。
カンナさんは思いきりが良かった。
持っていた大ハンマーを振り回し、カーゴごと極光鼬を吹っ飛ばした。
グワシャ!
鼬自身は体が柔らかく、しかも見事な毛でおおわれているので大きなダメージはないらしい。
まあ、数メートルも吹っ飛ばされるのだから十分な衝撃なんだろけど、それでもすぐに立ち直る。
しかしそこで状況は大きく変わった。
カーゴも一緒に粉砕され、中から人間が転げ出てきた。まあ、これはいい。カンナさんもちゃんと当たらないようにメイスを振っている。
問題はカーゴと一緒に吹っ飛んだ檻。
金属製の頑丈なやつが飛び出してきた。そしてその檻はカンナさんの一撃には耐えられなかった。
吹っ飛んで、ひしゃげて、グシャ!
そしてその檻から小さい極光鼬が四匹ほど…
「あらあら、なるほど、こんなところに極光鼬がいるなんておかしいと思ったのよ。子供を取り返しに来たのね」
いつの間にかそばまできた魔動車からフレデリカさんが下りてきて俺の隣に立っていた。いいのか偉い人!
戦闘は終局に向かっていった。
極光鼬の大人のうち三匹ほどが子供たちを連れて撤収にうつった。本当に子供さえ取り返せればよかったようだ。
ほかの二匹が残って戦闘を継続している。
殿というやつかな。
「こいつら本当に頭がいいなあ」
「そうなのよね。普段は森の奥にいて出てこないのよ」
なりは小さい(とはいっても二m越え)が群れで活動し、しかも猛毒を使った狩りはかなり効率がよく、人間を襲う必要がないので向こうからやってくることはめったにない。
そういう魔物だそうだ。
「うわあぁぁぁっ。助けてくれ!」
立っている冒険者はすでに四人。他は毒で倒れてしまった。残った四人も這う這うの体だ。
そしてその四人に一匹が襲い掛かり、そして襲い掛かられた一人が全速力で…こっちに逃げてきた。
うん、気持ちは分かる。こういう時誰かいれば助けを求めたくもなるだろう。
だがこちらとしては大迷惑だ。
俺は足を踏み出した。
極光鼬に向かって。
特に何か示し合わせたわけではないのにネムも足を踏み出した。
ネムは男に向かって。
「ぐわっ!」
ネムが踏み込みざま男の手を取りくるりと返すと男は見事に空中で回転を決め、地面に転げたところを腕をひねり上げられる。
「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ」
ひどい話だがこちらはとっても偉い人がいるのでそのまま通すとか無理なのだ。
さて俺はその脇をすり抜けるように進み、極光鼬と対峙する。極光鼬を退治する。
左手のひらに展開したしまうぞう君のゲートから作ったばかりの木刀を引き抜く。
にゅっと柄が頭を出してそれをつかんでスラリと引き抜くのだ。
なんと感動的なシチュエーションだろう。
憧れが実現した瞬間だった。
そしてさのまま木刀を振りかぶり、極光鼬の頭に振り下ろす。
実は歪曲フィールドが機能していて極光鼬の体を押しとどめるように作用していたのだ。つまり鼬は思うように突進できていなかった。
そして動きが鈍った鼬の頭に木刀が振り下ろされ、そのままズパッと頭を断ち割った。
「・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「えっと、木刀ですよね?」
「うん木刀だね」
いいんだよ、木刀ってのは切れるものなんだから。業界では有名なんだよ。
■ 〝あいつ〟無限炉の中で会った存在。真理雄に魔法を伝授した。
■ ネム。獣族の女の子、ものすごい美少女。白虎の特徴を持つ
■ ミルテア・大地母神ステルアの神官。ハーフエルフ。ものすごい巨乳。司祭様。
■ ご老公。フレデリカさん。前キルシュ公爵。思い切りのいい老婦人。ネムを孫のようにかわいがっている。
■ シオンさん。ご老公の護衛の人。魔法も使える剣術の人。
■ カンナさん。ご老公の護衛②。獣族。月兎族。きれいなバニーさん。ちょっこッとしたシッポがかわいい。でもパワーファイター。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ご隠居様、前方で何やら戦闘のようです」
「あら、街道で何かしら? 詳しく分かる?」
移動中に前方での戦闘を確認した。何やらお約束の香り。
「どうやらキャラバンが魔物に襲われているみたいですね」
おお、やはり王道か!
とはいっても今は自分で移動しているわけではない。はたして。
「確認取れましたの。襲われているのは冒険者のカーゴですの。襲っているのは極光鼬ですの」
「極光鼬? 変ね? なんでこんなところにいるかしら……ん。いいわ。戦況は?」
「かなり押し込まれていますね。危ないかもしれません」
カンナさんとシオンさんがコクピットの中から情報を発信してくる。二人で交代で双眼鏡のようなものを使っている。
いや、双眼鏡なんだろうな。
「放っておくわけにもいかないわね。カンナ。お願いね」
「はい、お任せくださいですの」
そういうとカンナさんは後ろの道具入れから鎧を出して身に着ける。
いや、もともと着てはいたのだが部分鎧といういで立ちだったのが、物入から出したパーツをガチャン、バチンと装備していくとあっという間に重厚な全身鎧に!
「あっ、背中にちょっとこれつけてもらえますか?」
俺はカンナさんが渡してきたパーツを背中に…おもっ! これ金属鎧じゃん。
仕上がったカンナさんは女性的なフォルムの機動兵器みたいになっちゃった。
ちょっと…いや、かなりかっいい。
「ではでは行ってくるですの」
そういうとカンナさんは横のハッチから飛び降りてすたたたたっと走っていってしまった。でっかい盾と大きなメイスをもって。
ちょっとびっくり目。
ロイド君も自由装備だったけど、それよりもずっと重装備だ。しかもカンナさんはきゃしゃな感じの(オッパイでかいけど)美女だ。
「ほほほっ、どんな重たい装備も身につけるカンナ自身には羽のように軽いのよ。その分殴られる方はより重いんですけどね」
なるほど、これが月兎族か…
しかし女の人一人に任せて後ろで見ているというのもいかがなものか。
「じゃあ、私も出ましょうか」
「あらあらダメよ」
援護に出ようと思ったらフレデリカさんに止められた。
「あの極光鼬は別名ベノムウィーゼルとも呼ばれてね、ものすごく危険な魔物なの。噛まれたり引っかかれたりするとまず助からないのよ」
というぐらいやばいやつのようだ。
カンナさんぐらい隙間なく重装備であれば心配ないということなのだろう。
だが俺も平気だと思うな。歪曲フィールドがあるし。
「これがありますか中距離から援護しましょう」
説明がめんどいし時間もないから軽くAUGを掲げて見せてから同じハッチから飛び降りる。
いや、下りなかったから飛び立つかな。
銃を構えたまま前方にすべるように移動する。この方が銃を撃ちやすい。
◆・◆・◆
さて、極光鼬というのが近づいてきた。といっても俺は中距離だ。
この鼬かなり大きい。二mから2メートル半ぐらいの大きさがある。
体形は鼬や分かりやすく言うとフェレットで、地を這うように俊敏に動き、時に後ろ脚で立ちあがると人間と同じぐらいの高さになる。
全身が長い毛でおおわれていて、その毛がキラキラといろいろな色で光る。
見た目が大変よろしいのではく製などとしては人気があるらしいが、猛毒を持っていて、噛まれたりするとかなりやばい。
襲われている冒険者は一〇人ぐらいでラプトルが牽くカーゴを護衛しているようで、カーゴを守りながら戦っている。
ちょっと距離があるのでカンナさんはまだ到着しない。
俺の後ろには魔動車があってスピードを落としている。
俺は中間ぐらいだな。
速度を抑え、滑走しながらライフルを構えて…撃つ!
きゅい!
悲しげな悲鳴か上がり首筋を撃ち抜かれた極光鼬がたおれる。
「しかしこいつらなかなか頭がいいなあ」
俺は鼬を見て感心する。
自分の毒にものすごく自信があるのだ。一噛みしてしてすぐ離脱。噛まれたやつはすぐに真っ青になってしばらくするとふらふらと倒れ泡を吹いている。
当然というかなんというかカーゴを引いていたラプトルは真っ先に噛まれて死んでいる。
冒険者も一人二人と倒れていく。
人影を見る限り最初は14人ほどのチームだったようだ。
すでに6人にまで減っている。
そのタイミングでカンナさんが戦場に躍り込んだ。
俺はというとほとんど役に立っていない。
冒険者と極光鼬が並んでしまうために思うようにライフルが撃てないのだ。
もうちょっと接近するか?
実際のところ噛まれる心配は全くしていない。歪曲フィールドがあるからね。
ただ近づくなと言われたのに無視するというのもねえ?
おっ、そんなことをしているうちにカンナさんが攻撃を始めた。
全身鎧なので噛みつかれようが引っかかれようがびくともしていない。
そもそも動きが軽快で攻撃を受けること自体がほとんどない。
大楯ではじいてメイスで吹っ飛ばす。
しかしカンナさんもあまり乱戦は得意じゃないみたいだな。
メイスがなかなか使いづらそうだ。
まあ、あの大きさのメイスを振り回したら冒険者も吹っ飛んでしまうからね。
状況が変わったのはカンナさんが前のカーゴにとりついた時だ。
カーゴが並んでいるので見えなかったが極光鼬が後ろから顔を突っ込んでいる。
中からは人のわめく声が。
カンナさんは思いきりが良かった。
持っていた大ハンマーを振り回し、カーゴごと極光鼬を吹っ飛ばした。
グワシャ!
鼬自身は体が柔らかく、しかも見事な毛でおおわれているので大きなダメージはないらしい。
まあ、数メートルも吹っ飛ばされるのだから十分な衝撃なんだろけど、それでもすぐに立ち直る。
しかしそこで状況は大きく変わった。
カーゴも一緒に粉砕され、中から人間が転げ出てきた。まあ、これはいい。カンナさんもちゃんと当たらないようにメイスを振っている。
問題はカーゴと一緒に吹っ飛んだ檻。
金属製の頑丈なやつが飛び出してきた。そしてその檻はカンナさんの一撃には耐えられなかった。
吹っ飛んで、ひしゃげて、グシャ!
そしてその檻から小さい極光鼬が四匹ほど…
「あらあら、なるほど、こんなところに極光鼬がいるなんておかしいと思ったのよ。子供を取り返しに来たのね」
いつの間にかそばまできた魔動車からフレデリカさんが下りてきて俺の隣に立っていた。いいのか偉い人!
戦闘は終局に向かっていった。
極光鼬の大人のうち三匹ほどが子供たちを連れて撤収にうつった。本当に子供さえ取り返せればよかったようだ。
ほかの二匹が残って戦闘を継続している。
殿というやつかな。
「こいつら本当に頭がいいなあ」
「そうなのよね。普段は森の奥にいて出てこないのよ」
なりは小さい(とはいっても二m越え)が群れで活動し、しかも猛毒を使った狩りはかなり効率がよく、人間を襲う必要がないので向こうからやってくることはめったにない。
そういう魔物だそうだ。
「うわあぁぁぁっ。助けてくれ!」
立っている冒険者はすでに四人。他は毒で倒れてしまった。残った四人も這う這うの体だ。
そしてその四人に一匹が襲い掛かり、そして襲い掛かられた一人が全速力で…こっちに逃げてきた。
うん、気持ちは分かる。こういう時誰かいれば助けを求めたくもなるだろう。
だがこちらとしては大迷惑だ。
俺は足を踏み出した。
極光鼬に向かって。
特に何か示し合わせたわけではないのにネムも足を踏み出した。
ネムは男に向かって。
「ぐわっ!」
ネムが踏み込みざま男の手を取りくるりと返すと男は見事に空中で回転を決め、地面に転げたところを腕をひねり上げられる。
「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ」
ひどい話だがこちらはとっても偉い人がいるのでそのまま通すとか無理なのだ。
さて俺はその脇をすり抜けるように進み、極光鼬と対峙する。極光鼬を退治する。
左手のひらに展開したしまうぞう君のゲートから作ったばかりの木刀を引き抜く。
にゅっと柄が頭を出してそれをつかんでスラリと引き抜くのだ。
なんと感動的なシチュエーションだろう。
憧れが実現した瞬間だった。
そしてさのまま木刀を振りかぶり、極光鼬の頭に振り下ろす。
実は歪曲フィールドが機能していて極光鼬の体を押しとどめるように作用していたのだ。つまり鼬は思うように突進できていなかった。
そして動きが鈍った鼬の頭に木刀が振り下ろされ、そのままズパッと頭を断ち割った。
「・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「えっと、木刀ですよね?」
「うん木刀だね」
いいんだよ、木刀ってのは切れるものなんだから。業界では有名なんだよ。
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