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8-13 スピード競争
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8-13 スピード競争
「ふふふふふっ。空は我々天翼族のものだ。他のものにでかい顔はさせん」
天翼族の男はホルガーアイセンと名乗った。
喧嘩を売りたい理由はただそれだけだったらしい。
その脇でクレオが先ほどの女の人と話をしている。
クレオのおばさん。つまりクレオの母親の妹さんらしい。
詳しい話はこれからだがどうも困ったことがあり、クレオの母親を訪ねてきたようだ。
「さあ、どちらが空の覇者にふさわしいか決めようではないか」
そういうとホルガーアイセンは来ていた上着を脱ぎ棄てた。下は着ていなかった。よく言えば筋肉である。
マジ暑苦しいなこいつ。
「勝負はスピードで決めようじゃないか。
ここから西に行ったところに大きな町がある。メヤキルカといったな? そこには膨ら円盤という菓子が売っているのだ。
ここから飛んで行ってそれを買って帰ってくる。
先に帰ってきた方が勝ちだ」
「何それ?」
勝負の内容はいいがふくら円盤というのが分からん。
「あー、そうですな。このぐらいの大きさで…」
10cmちょっとぐらいの真ん中が膨らんだ円盤状の菓子で、その町の名物であるらしい。
よくわからんが行けば分かるだろう。
「どちらが先にそれを買って帰ってくるか、いざ勝負!」
そう言うと身に着けているものをできるだけ放り捨て、ホルガーアイセン氏は腰の翼を広げて飛びたった。
「とう!」
そして最後にファイアーボールの魔法を残していった。
「わはははははははははっ、我は勝つ」
「まあ、大した威力じゃなかったから嫌がらせ程度なんだろうけど本気で人間性に問題があるなあいつは」
天翼族三人はなんか恥じ入っている感じがあるからあいつ個人の問題だろう。
「ああいうのは子供の教育上よろしくないよな」
「えっ、追いかけなくていいんですか?」
「ああ問題ないよ」
俺はグラビットドライブの魔法を起動させてふわりと浮かぶ。そしてあいつのとんで行った方向に加速した。
力場で出来ているとはいえ所詮翼で羽ばたいて出せる速度なんてたかが知れているのだ。俺の重力制御飛行なら音速だって楽勝。
まあ、油断しているわけじゃなくてさ、方向がね、よくわからないから。一応目印がね、必要なのよ。うん。
後ろから追い抜くと『のわーーーーーーっ』とか愉快な声を上げてくるくる回る。愉快な男だ。
俺はといえば進行方向を確認したのが功を奏して直にちょっと大きな町に出くわした。
「あれがメヤキルカの町かな?」
町を確認して降下、そしてランディング。
「身分証をお願いする」
門番の兵士がそんなことを言ってくるので身分証を提示。
これはお貴族様とは気づかずに、申し訳ありません。とか言って恐縮しているが、まあ、大した問題ではない。
それよりも気になるのが頭の上に掲げられた『おいでませメヤキルカへ』の横断幕。
俺がそれに気をとられていると。
「いやー、町おこしの一環だとかで、いま、名物料理を作って町を盛り上げていこうという動きがありまして…」
「あー、確か膨ら円盤とか?」
話が出たのでちょうどいい。
「おお、ご存じでしたか、なら町長の戦略眼とか言うのもそれなりなのかな?
おっと失礼。
名前はふくらし焼きとか円盤焼きとか、まあ、みんな勝手に言ってるんですわ。
わたしはちょっと苦手なんですよね。甘すぎて。
でもまあ、町の名物にしようってことですし、まあね、
お貴族様もいかがですか?
男の口に合うかどうかというのはありますが、女子供には喜ばれますよ。
買うんならここを右側沿いに行った黄色い屋根の屋台がいいと思います。
あそこが一番腕がいいですな」
「そうか、じゃあ、買って帰ろうかな?」
「ええ、ぜひ」
なかなか人のいい門番だった。
彼の言う通りに進んでいくとその屋台が目に入る。
黄色い屋根で円盤焼きと書いてある。
何件も出ているが本当に名前が勝手だな。
膨ら円盤焼きもあるしふっくらふわふわ焼きもある。
ただ作っているものは同じもののようだ。
その屋台を覗くとやっているのは痩せぎすの老人で、お玉のような器具でそれを作っている。
茶色のどろどろをお玉の上で焼いて、そこに白いのをさっと入れると膨らんでおなじみの形に固まっていく。
つまりカルメ焼きである。
「おう、野郎とは珍しいな。食ってくかい?」
「ああー、うん、お土産も含めて10個ももらおうか」
これって言ってみれば砂糖の塊だからな。甘いんだよ。
確かに苦手なやつもいるだろう。
うちの連中はどうだか。
じつを言うと俺も全部は無理。まあ、ひとっかけでいいさ。
さて、目的のものを手に入れたからとっとと帰ろう。
■ ■ ■ side ホルガーアイセン
「ふふふふっ、やはり空は我々のものだ。あの男は全然追いついてこないではないか。
まあ、エルフほど飛び回られるとちょっと厳しいかもしれないが、所詮は人間。
どうということはない…」
轟と風が吹き抜けた。
「なっ、なんだ!」
突然強風が襲ってきて俺はその風に翻弄された。
くそ、目が回る。
体勢を立て直し周囲を見回すが…
「ふむ、なにもないな」
さっきも同じような風が吹いていたな。いったいなんだというのか。
この辺りはあんな突風が吹くのだろうか。
全く人間の世界はこれだからいかん。
おっ、町が見えてきた。
あの町は看板がいいな。
派手目できらきらしていて見栄えがいい。
が、看板の周りにいる人間がいかん。
前回町に入ろうとしたら身分証を出せだの言いがかりをつけてきたのだ。
空は一つなのだ。何処に行き、どこに降りようとそれは空行く者の自由。
何物にもさえぎられたりはしないのだ。
今回は直接広場に降りようではないか。
翼をはためかせ町に降りると町の愚民どもが…オット、こっちを見ないな。
ちらっと見てそれで終わりか。
おそらく私が畏れ多いのだろう。
屋台というのがいくつも並んでいる。
うーむ、どこも同じものを作って売っているようだ。
どこにするか。
よし、あの一番キラキラした屋台にしよう。屋台に金をかけているということはきっと一流に違いない。
「店主、膨ら円盤をくれ」
「あいよ、50リゼルだ」
50リゼルか、ちと高いな。いま私たちは流浪の身、あまり余裕があるわけではない。
いや、仕方ない。これには空の王者たるその誇りがかかっているのだ。
眼光鋭い老婆が差し出す膨ら円盤を受け取る。そしてポケットから金を…
ないな…なんでだ?
「どうしたんだい」
「いや、すまん、金を忘れたようだ。あとで払いに来る故今は貸しておいてくれぬか?」
「何だって?」
老婆の目がキランと光った。
同時に背筋におぞけが走る。
やばい、これは逆らってはいかんタイプの人間だ。
やむを得まい。
他の屋台で借りるとしよう。
「あー、すまない。持ち合わせがないようだ。考えてみたら私は普段金などという下世話なものはもったことがなかった。
連れが管理していたのだ。
これは返す。すまなかったな」
私は膨ら円盤を老婆に返し、別の屋台を…
「何寝ぼけているんだい。いったん渡したもんは既に売ったもんだ。金を払えないなら食い逃げだよ」
「何と失礼な。ちゃんと返したではないか」
「ふざけるない。そんなアブラギッシュな手でじかに掴んだ食い物が他の人に売れるとでも思っているんかい?
舐めるのも大概にしやがれ」
いつの間にか老婆の手にステッキが。そのステッキが首に引っ掛かって簡単にひっくり返されてしまった。
いつの間にか周りに人だかりが、しかも凶悪な顔をしたやつらばかりではないか。
「あっ、寄るな。寄るな。寄るな―――――っ」
老婆は善良であった。
膨ら円盤代として私の身に連けていたベルトを引き抜き、これで許すといって呉れた。
しかも膨ら円盤は私のものだとちゃんと渡してくれたのだ。
何たる幸運。
あのベルトは父の形見で、まあ、ただもらったものだからどうでもいいか。
老婆はその後膨ら円盤を渡してくれた。
お題をもらった上は私のものだと。
うむ、人間は正直でないとな。
さあ、あの男が町に来る前にさっさと飛び立つとしよう。
親切な屋台の人たちが手を振って送ってくれる。
ぜひまた来てほしいと言っている。
なるほど。彼らには我が一族のすごさが分かるのだな。
さあ、急ごう。
■ ■ ■
「いやー、いい商売だった。このバックルとか全部金じゃないか。
しかもこの鋲はダイヤだよ。
ぼろもうけさね。
今日はあんたたちにもいっぱいおごるよ」
『おおおーーーーーっ』
「ふふふふふっ。空は我々天翼族のものだ。他のものにでかい顔はさせん」
天翼族の男はホルガーアイセンと名乗った。
喧嘩を売りたい理由はただそれだけだったらしい。
その脇でクレオが先ほどの女の人と話をしている。
クレオのおばさん。つまりクレオの母親の妹さんらしい。
詳しい話はこれからだがどうも困ったことがあり、クレオの母親を訪ねてきたようだ。
「さあ、どちらが空の覇者にふさわしいか決めようではないか」
そういうとホルガーアイセンは来ていた上着を脱ぎ棄てた。下は着ていなかった。よく言えば筋肉である。
マジ暑苦しいなこいつ。
「勝負はスピードで決めようじゃないか。
ここから西に行ったところに大きな町がある。メヤキルカといったな? そこには膨ら円盤という菓子が売っているのだ。
ここから飛んで行ってそれを買って帰ってくる。
先に帰ってきた方が勝ちだ」
「何それ?」
勝負の内容はいいがふくら円盤というのが分からん。
「あー、そうですな。このぐらいの大きさで…」
10cmちょっとぐらいの真ん中が膨らんだ円盤状の菓子で、その町の名物であるらしい。
よくわからんが行けば分かるだろう。
「どちらが先にそれを買って帰ってくるか、いざ勝負!」
そう言うと身に着けているものをできるだけ放り捨て、ホルガーアイセン氏は腰の翼を広げて飛びたった。
「とう!」
そして最後にファイアーボールの魔法を残していった。
「わはははははははははっ、我は勝つ」
「まあ、大した威力じゃなかったから嫌がらせ程度なんだろうけど本気で人間性に問題があるなあいつは」
天翼族三人はなんか恥じ入っている感じがあるからあいつ個人の問題だろう。
「ああいうのは子供の教育上よろしくないよな」
「えっ、追いかけなくていいんですか?」
「ああ問題ないよ」
俺はグラビットドライブの魔法を起動させてふわりと浮かぶ。そしてあいつのとんで行った方向に加速した。
力場で出来ているとはいえ所詮翼で羽ばたいて出せる速度なんてたかが知れているのだ。俺の重力制御飛行なら音速だって楽勝。
まあ、油断しているわけじゃなくてさ、方向がね、よくわからないから。一応目印がね、必要なのよ。うん。
後ろから追い抜くと『のわーーーーーーっ』とか愉快な声を上げてくるくる回る。愉快な男だ。
俺はといえば進行方向を確認したのが功を奏して直にちょっと大きな町に出くわした。
「あれがメヤキルカの町かな?」
町を確認して降下、そしてランディング。
「身分証をお願いする」
門番の兵士がそんなことを言ってくるので身分証を提示。
これはお貴族様とは気づかずに、申し訳ありません。とか言って恐縮しているが、まあ、大した問題ではない。
それよりも気になるのが頭の上に掲げられた『おいでませメヤキルカへ』の横断幕。
俺がそれに気をとられていると。
「いやー、町おこしの一環だとかで、いま、名物料理を作って町を盛り上げていこうという動きがありまして…」
「あー、確か膨ら円盤とか?」
話が出たのでちょうどいい。
「おお、ご存じでしたか、なら町長の戦略眼とか言うのもそれなりなのかな?
おっと失礼。
名前はふくらし焼きとか円盤焼きとか、まあ、みんな勝手に言ってるんですわ。
わたしはちょっと苦手なんですよね。甘すぎて。
でもまあ、町の名物にしようってことですし、まあね、
お貴族様もいかがですか?
男の口に合うかどうかというのはありますが、女子供には喜ばれますよ。
買うんならここを右側沿いに行った黄色い屋根の屋台がいいと思います。
あそこが一番腕がいいですな」
「そうか、じゃあ、買って帰ろうかな?」
「ええ、ぜひ」
なかなか人のいい門番だった。
彼の言う通りに進んでいくとその屋台が目に入る。
黄色い屋根で円盤焼きと書いてある。
何件も出ているが本当に名前が勝手だな。
膨ら円盤焼きもあるしふっくらふわふわ焼きもある。
ただ作っているものは同じもののようだ。
その屋台を覗くとやっているのは痩せぎすの老人で、お玉のような器具でそれを作っている。
茶色のどろどろをお玉の上で焼いて、そこに白いのをさっと入れると膨らんでおなじみの形に固まっていく。
つまりカルメ焼きである。
「おう、野郎とは珍しいな。食ってくかい?」
「ああー、うん、お土産も含めて10個ももらおうか」
これって言ってみれば砂糖の塊だからな。甘いんだよ。
確かに苦手なやつもいるだろう。
うちの連中はどうだか。
じつを言うと俺も全部は無理。まあ、ひとっかけでいいさ。
さて、目的のものを手に入れたからとっとと帰ろう。
■ ■ ■ side ホルガーアイセン
「ふふふふっ、やはり空は我々のものだ。あの男は全然追いついてこないではないか。
まあ、エルフほど飛び回られるとちょっと厳しいかもしれないが、所詮は人間。
どうということはない…」
轟と風が吹き抜けた。
「なっ、なんだ!」
突然強風が襲ってきて俺はその風に翻弄された。
くそ、目が回る。
体勢を立て直し周囲を見回すが…
「ふむ、なにもないな」
さっきも同じような風が吹いていたな。いったいなんだというのか。
この辺りはあんな突風が吹くのだろうか。
全く人間の世界はこれだからいかん。
おっ、町が見えてきた。
あの町は看板がいいな。
派手目できらきらしていて見栄えがいい。
が、看板の周りにいる人間がいかん。
前回町に入ろうとしたら身分証を出せだの言いがかりをつけてきたのだ。
空は一つなのだ。何処に行き、どこに降りようとそれは空行く者の自由。
何物にもさえぎられたりはしないのだ。
今回は直接広場に降りようではないか。
翼をはためかせ町に降りると町の愚民どもが…オット、こっちを見ないな。
ちらっと見てそれで終わりか。
おそらく私が畏れ多いのだろう。
屋台というのがいくつも並んでいる。
うーむ、どこも同じものを作って売っているようだ。
どこにするか。
よし、あの一番キラキラした屋台にしよう。屋台に金をかけているということはきっと一流に違いない。
「店主、膨ら円盤をくれ」
「あいよ、50リゼルだ」
50リゼルか、ちと高いな。いま私たちは流浪の身、あまり余裕があるわけではない。
いや、仕方ない。これには空の王者たるその誇りがかかっているのだ。
眼光鋭い老婆が差し出す膨ら円盤を受け取る。そしてポケットから金を…
ないな…なんでだ?
「どうしたんだい」
「いや、すまん、金を忘れたようだ。あとで払いに来る故今は貸しておいてくれぬか?」
「何だって?」
老婆の目がキランと光った。
同時に背筋におぞけが走る。
やばい、これは逆らってはいかんタイプの人間だ。
やむを得まい。
他の屋台で借りるとしよう。
「あー、すまない。持ち合わせがないようだ。考えてみたら私は普段金などという下世話なものはもったことがなかった。
連れが管理していたのだ。
これは返す。すまなかったな」
私は膨ら円盤を老婆に返し、別の屋台を…
「何寝ぼけているんだい。いったん渡したもんは既に売ったもんだ。金を払えないなら食い逃げだよ」
「何と失礼な。ちゃんと返したではないか」
「ふざけるない。そんなアブラギッシュな手でじかに掴んだ食い物が他の人に売れるとでも思っているんかい?
舐めるのも大概にしやがれ」
いつの間にか老婆の手にステッキが。そのステッキが首に引っ掛かって簡単にひっくり返されてしまった。
いつの間にか周りに人だかりが、しかも凶悪な顔をしたやつらばかりではないか。
「あっ、寄るな。寄るな。寄るな―――――っ」
老婆は善良であった。
膨ら円盤代として私の身に連けていたベルトを引き抜き、これで許すといって呉れた。
しかも膨ら円盤は私のものだとちゃんと渡してくれたのだ。
何たる幸運。
あのベルトは父の形見で、まあ、ただもらったものだからどうでもいいか。
老婆はその後膨ら円盤を渡してくれた。
お題をもらった上は私のものだと。
うむ、人間は正直でないとな。
さあ、あの男が町に来る前にさっさと飛び立つとしよう。
親切な屋台の人たちが手を振って送ってくれる。
ぜひまた来てほしいと言っている。
なるほど。彼らには我が一族のすごさが分かるのだな。
さあ、急ごう。
■ ■ ■
「いやー、いい商売だった。このバックルとか全部金じゃないか。
しかもこの鋲はダイヤだよ。
ぼろもうけさね。
今日はあんたたちにもいっぱいおごるよ」
『おおおーーーーーっ』
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