精霊のお仕事

ぼん@ぼおやっじ

文字の大きさ
上 下
21 / 239

1-20 事件発生、出動せよ。ってとこかな。

しおりを挟む
1-20 事件発生、出動せよ。ってとこかな。


「なんか薄暗いね」
「うーん、地面の下だしね、でも結構明るい方だよここ、うん、すっごく明るい」

 横穴の先にある扉を開けるとそこには大きな空洞があって、穴は結構高い位置に開いていた。そこから足場を伝ってさらに下に。
 空洞の正体は五、六メートルは高さのある大きなトンネルだった。
 石造りで歩くための通路が設置されていて、その下を濁った水が流れている。

 ルトナの言うとおり地下世界なので本来は真っ暗闇のはずなんだが天井や壁がうすぼんやり光っていて物が見えるぐらいには明るい。
 天井付近に苔が生えており、その苔がぼんやりと光って周囲を照らしているのだ。

 後で調べたら『ヒカリゴケ』という苔の一種で、暗い洞窟や地下で繁殖し、天然ガスなどをエネルギーに繁殖する生態らしい。色は白や黄色が普通で、同系統の光を発している。この色は光合成をしないせいだろう。
 おそらくガスを分解するときに何らかの化学反応で発光現象が起こるのだ。
 そして下水というガスが発生しやすい環境下の所為か、ここのヒカリゴケはかなり明るいらしい。

「前に洞窟に行った時のヒカリゴケはもっと暗かったよ」

「なんか目が悪くなりそうな気がする」

 そんな微妙な明るさ。

「大丈夫だよ、私たち獣人って目も耳もいいから」

 いや、俺獣人じゃないんですけど…まあいいや、俺には魔力視がある。暗くても、目を瞑っていても物は見えるのだ。
 そして俺は下水を見渡してみる。

「もっと汚いかと思ったけど…そんなでもないね」

 そうなのだ、それでもどぶと呼んで支障がない程度には汚いのだが、通路の部分は濡れてはいるが苔などは生えておらず石畳のような質感で歩きやすいし、匂いもそれほどきつくはない。
 日本の下水処理施設の匂いをちょっと強くしたぐらいだろう。
 町全体の汚水が流れてくるのだからもっとひどいところを想像していたのだ。

「うん、スライムのおかげだね」

「すらいむ~?」

 ルトナの返事にびっくりして思わず聞き返してしまった。
 あの国民的最弱モンスターがこの下水とどうかかわって来るというのか?

「スライムはね下水を流れているばっちいのがご飯なんだって、そう言うのを食べてきれいな水と砂にしてくれるの、すっごくいい魔物なんだよ」

「へー、そうなんだ…」

 ミミズみたいだな、つまり下水の中にある有機物を食べて水と砂を作ると…しかしそんなのがいるようには見えないけど…
 そうだ。

 俺はちょっとだけオキシドールを出して振りまいてみる。
 壁や床というか通路に落ちたものはなんの反応もなかったのだが通路の脇。つまり汚水が流れる川の部分にオキシドールが落ちたときそれは劇的な反応があった。
 水が、そう、水自体がパニックを起こしたかのようにズゾゾゾゾ!! とうごめいて波うったのだ。
 つまり今まで汚水だと思っていたものの中に実に沢山のスライムが生息していた、ひしめいていた。大量に。
 組成が周囲の水とよく似ていたために気付かなかったのだ。
 いや、気を付ければわかるんだよ、ほんとだよ。

 俺は目を凝らすような感じで意識を集中する。魔力視の性能が上がったのだろう、よりはっきり物が見えてくる。当然スライムも。

 スライムというといろいろある。
 可愛らしいのからおどろおどろしいのまでいろいろだ。
 だがここにいるそのスライムはなかなか可愛い生き物だった。
 大きさは一〇cmぐらい。
 お饅頭のような体型で、這って進むときは底が平ら、水中にある時は丸まって結構自由に泳ぎ回っている。
 それがものすごい数で水の中で生息していたのだ。

 ただ青みがかってはいても透き通ったボディーなので気持ち悪さとかはない。むしろおもしょい。
 可愛らしい。
 俺はしばし下水の縁にしゃがみ込んで観察してしまった。

 一匹のスライムが水の中で大きく膨らんだ。
 どうも汚水を吸い込んだようだ。
 そしてその汚水の中の有機物を吸収分解し、後は綺麗な水と砂を吐き出す。
 
「なるほどこうやって水を浄化しているのか…」

「ディアちゃん、しっ。足音、誰か来るよ」

 スライムを楽しく観察していた俺の言葉をルトナの声が遮った。

 獣人というのは身体機能がとても高い。
 聴覚も人間族とは比較にならないくらい優れている。ルトナも五感の中で聴覚が一番鋭いようだ。

 俺は耳を立てて澄ませる彼女の邪魔をしないように息をひそめて動きを止める。
 同時に知覚範囲を広げるように意識する。
 俺の認識力だって負けてない。はず。

「男の人二人で…うーん、いやな感じ…」

 それは俺も同感だった。
 俺の知覚でも気配はとらえている。だがその気配が濁ったような嫌な感じがするのだ。特に一つがひどい。
 その二人は俺達のいる通路をやってくる。このままでは鉢合わせだ。

「こっち」

 俺はルトナの手を引いて下水に中に足を踏み出した。
 別に汚水の中に隠れようというのではない、その証拠に俺達の足元には水でできた橋が架かっている。水を固定する得意の魔法だ。
 反対側の通路に移動して即座に魔法を解除、そして壁の隙間に入り込み暗がりに身を顰める。

 その二人はすぐにやってきた。

 ◆・◆・◆

「このあたりで人の声がしたってのか?」

 前を歩く男がそう問いかける。体格のいい男で、腹は大きく出ているが筋肉質で力が強そうな男だ。顔はひげだらけであまり見栄えは良くない。
 腰に剣を差していて、軽装の鎧を身につけている。恰好だけなら冒険者ギルドにいくらでもいそうな格好だ。いや、それよりは汚いかも。

「はい、兄貴、このあたりで多分女の悲鳴みたいなものが聞こえたんです」

「ふーむ悲鳴か…」

 ああ、あれだな、ルトナがオキシドールかけられたときの声。
 あれが響いたんだろう。

 もう一人の男は標準的な体格だ。ただやはり鍛えられた感じがする。
 もっともこの世界にきてからひょろい男っていうのはあまり見たことがない。労働するのが当然な環境の所為かみんなそれなりに鍛えられている。
 こっちの男は少しは見栄えがする。気が弱そうな感じだが、微妙なイケメン? という感じだ。

 そんな二人が周囲を探り何かを探している。この場合の何かは俺達のことだろう。
 俺達は壁の隙間にはまり込んでしっかりと抱き合って息を殺している。
 反対側通路だし、俺のように川の部分を渡らないとこちらにはこれないからまず見つかるまい。

 男たちは主に俺たちが入ってきた足場のあたりを注意深く、ランタンのようなもので照らして確認していた。かなり明るい道具だ。
 ここに上に登る足場があるのだ。確かに外から誰かがはいってきたという仮定があるのだから当然そこに行くだろう。

「どうやら人が入ってきたのは間違いないみたいだな…足場の泥が落ちてやがるぜ、にしてももう結構時間が立っているからな、このあたりには居ないようだが…」

 そう言うと男は懐中電灯のようなもので、周囲をぐるりと照らして見る。
 俺達のそばを光が掠めた。

「大体なんで声を聞いた時に確認しやがらねえんだ? こんなに間が空いてちゃ何があったのかわからねえだろ」

「無茶言わんで下さい。悲鳴が聞こえたということは何か荒事があったってことじゃないですか? 相手が一人ならともかく複数じゃ見つかったら終わりですよ? 
 こちとらお宝抱えてたんですから」

 そう言われて納得したのだろう男はちっと舌打ちをして話を変えた。

「一応ここ昇って奥、見てこいや」

「ホイ来た」

 下っ端の方がするすると俺たちの降りてきた足場を登って通路を進み、すぐに戻ってくる。
 そして上が空いていること。さらに此の先に踏み荒らされた跡があることを報告する。

「ふーむ、どっかの馬鹿が女でも連れ込んで悪さでもしやがったかな…しかしこの上の通路はふさがっていたはずだが…」

「それなんですが、どうも穴が開いて空が見えるようでしたぜ」

「ふむ、やっぱり外側から何か侵入しやがったな…仕方ねえ、何とか渡りをつけて一番のお宝だけでも運び出さんとな…とんでもないお宝だからな…」

「でも兄貴、これってさすがにまずいんじゃ…」

「はっ、なに寝ぼけてやがる。俺たちゃどのみち犯罪者、捕まれば奴隷落ちは決まっている。だが今度のお宝をうまく聖国にでも持ち込んで奴隷に叩き売りゃ、一生遊んで暮らせるだけの大金が手に入るんだ…一か八か、もうやるしかねえんだよ」

「・・・はい」

 男たちの話はまる聞こえだった。
 どうもこの二人は下水を根城にしている犯罪者。であるらしい。犯罪者は摘発されるべきなのだが、現在子供の俺の手には余る気がする。
 もと日本人としては犯罪者を見かけたら一一〇番だよね。
 この国の官憲がどんなんだか知らないが、シャイガさんあたりにいえば何とかなるだろう。

『行こう、ルトナ…父さんと母さんに知らせるんだ』

 だがルトナはしっかりと首を振る。
 おおう、そうくるか。

『ダメだよ、今逃がしたらどこにいるのかわからなくなっちゃう』

 うっ、そう言われればそのような気がする。

『それに誰か捕まっているんだから、見失ったら助けられないよ』

 ? だれかつかまってい? なんで…
 あっ、そうか、奴隷に叩き売るっていっていたからそうか、こいつら誘拐犯か、気が付かなかった。

 ここで虚を突かれたのがまずかった。
 彼女は強い瞳で俺を見つめる。見つめる。見つめる。劣勢だ。
 はっきり言って眩しい。こんな正義感に満ちた瞳はなんて力を持っているんだろう…いや、別におまわりさんを呼ぼうとした俺の判断が間違っているとは思わない、日本人ならとっさの場合でなければみんなそうすると思う。だがこの正義感の発露はすごいものがあるのだ。まるで俺が間違っているような…

『それにあいつらはグラトンよりも弱い』

「ああ、そういやそうね」

 確かに鍛えられているような印象はあるが、あの二人が家の保護者二人よりも強いかと聞かれれば答えは否な気がする。
 なのに闘うのを怖いと感じた。
 これはどういうことか。

「相手が人間だからだな」

 人間と、しかも自分よりも体格のいい相手と戦うというのは腰が引けるものだ。
 食わず嫌いと一緒で、意味もなく怖がっているのだと思う。
 だが人間には人間の怖さというものがあるのも確かなことだ。

 武器を持って頭を使う人間はやはり怖いものだと思う。

 だがそう言う正論が通じるお嬢さんでもない。俺が反対すれば一人でも追いかけていくだろう。
 ・・・やれやれ仕方ない。

『とりあえずあいつらのアジトの確認ね、それで無理そうならかえって父さんたちを呼んでくる』

『うん、それでいい』

 俺はもう一度流れの中に足場を作り反対側に移って移動するあの二人の追跡を始めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

勇者パーティを追放されそうになった俺は、泣いて縋って何とか残り『元のDQNに戻る事にした』どうせ俺が生きている間には滅びんだろう!

石のやっさん
ファンタジー
今度の主人公はマジで腐っている。基本悪党、だけど自分のルールあり! パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のリヒトは、とうとう勇者でありパーティリーダーのドルマンにクビを宣告されてしまう。幼馴染も全員ドルマンの物で、全員から下に見られているのが解った。 だが、意外にも主人公は馬鹿にされながらも残る道を選んだ。 『もう友達じゃ無いんだな』そう心に誓った彼は…勇者達を骨の髄までしゃぶり尽くす事を決意した。 此処迄するのか…そう思う『ざまぁ』を貴方に 前世のDQNに戻る事を決意した、暗黒面に落ちた外道魔法戦士…このざまぁは知らないうちに世界を壊す。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

【完結】底辺冒険者の相続 〜昔、助けたお爺さんが、実はS級冒険者で、その遺言で七つの伝説級最強アイテムを相続しました〜

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 試験雇用中の冒険者パーティー【ブレイブソード】のリーダーに呼び出されたウィルは、クビを宣言されてしまう。その理由は同じ三ヶ月の試験雇用を受けていたコナーを雇うと決めたからだった。  ウィルは冒険者になって一年と一ヶ月、対してコナーは冒険者になって一ヶ月のド新人である。納得の出来ないウィルはコナーと一対一の決闘を申し込む。  その後、なんやかんやとあって、ウィルはシェフィールドの町を出て、実家の農家を継ぐ為に乗り合い馬車に乗ることになった。道中、魔物と遭遇するも、なんやかんやとあって、無事に生まれ故郷のサークス村に到着した。  無事に到着した村で農家として、再出発しようと考えるウィルの前に、両親は半年前にウィル宛てに届いた一通の手紙を渡してきた。  手紙内容は数年前にウィルが落とし物を探すのを手伝った、お爺さんが亡くなったことを知らせるものだった。そして、そのお爺さんの遺言でウィルに渡したい物があるから屋敷があるアポンタインの町に来て欲しいというものだった。  屋敷に到着したウィルだったが、彼はそこでお爺さんがS級冒険者だったことを知らされる。そんな驚く彼の前に、伝説級最強アイテムが次々と並べられていく。 【聖龍剣・死喰】【邪龍剣・命喰】【無限収納袋】【透明マント】【神速ブーツ】【賢者の壺】【神眼の指輪】  だが、ウィルはもう冒険者を辞めるつもりでいた。そんな彼の前に、お爺さんの孫娘であり、S級冒険者であるアシュリーが現れ、遺産の相続を放棄するように要求してきた。

器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜

白銀六花
ファンタジー
理科室に描かれた魔法陣。 光を放つ床に目を瞑る器用さんと頑張り屋さん。 目を開いてみればそこは異世界だった! 魔法のある世界で赤ちゃん並みの魔力を持つ二人は武器を作る。 あれ?武器作りって楽しいんじゃない? 武器を作って素手で戦う器用さんと、武器を振るって無双する頑張り屋さんの異世界生活。 なろうでも掲載中です。

処理中です...