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第三章 文化体育発表会編
生成 ※人からうつろうモノ視点
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我が君。
喉から零れ落ちる音は、既に言葉としての役割を成さなくなっている。
本能のまま、ただ零れるまま、溢れるだけの音を喉から絞り出す
我が君――。
その音が示す先にある、崇めるべき眩しき存在。
それを希求して止まない心を表すように、ただ音を発する。
我がき‥‥み。
崩れ落ち、元の存在が原形をとどめていないことも、既に理解出来なくなってしまったことにすら、気付かないまま、その存在はズルリズルリと不快な音を響かせて、光に向かって蠢いて行く。
頭頂部から伸びたグレーの長髪を、指の形もあやふやに変化した腕で背後に払うのは、『人』であった頃の仕草の名残りだ。ヘドロの塊から人の腕が突き出した様な無様な生き物は、時にトレントのような根を生やし、時にコボルトのような大きな口と牙を覗かせ、形を定めず変化しながらズルリズルリと地表を這って行く。
最後に、眩い紫紺の気高い輝きを放つかのお方を見たのは、かのお方の手助けが不首尾に終わり、王都警邏隊に追われて中央神殿へ戻ることも出来ないまま、ただ引き寄せられるようにミーノマロ公爵邸へやって来た時だった。
「あんな小娘一人あしらうことも出来ないなんて、とんだ期待外れだ。」
自分の権力も、魔力も、決して弱いものではなかったし、慢心していた訳でもなかったはずだ。どんな宝石よりも美しい鮮やかな紫の瞳に囚われてからは、かの方の力になれる様、全力を尽くした。
「しばらくは王都より姿を隠すと良い。」
告げられた言葉は突き放すもの以外何物でもない薄情なものだったが、その言葉を紡ぐ人間の強烈な吸引力に抗うことも出来ず、心はこの相手に従順であろうとする。存在から絶え間なく放たれる強烈な紫紺の輝きの我が君!
かの方との邂逅は突然だった。
貧乏伯爵家の5男として生まれたせいで、自身で成り上がらなければ何も得られない不遇な運命に抗い、持って生まれた強い魔力と、努力で得た優れた魔力操作能力で、王都中央神殿における大禰宜の位を得たところまでは良かった。けれど、その上司にあたるミワロマイレ・アッキーノは、生まれ持った強力な魔力を生かそうともせず、ただ無為に毎日を送る様な無気力そのものの上司だった。そんな上司が率いる神殿組織は、本当なら得られるはずの名声や賞賛をいたずらに逃し続けていた。その現実に辟易し、ならば自分で神殿ごと地位を上げようと慣れない事業を興して奮闘した。
そんな時、カヒナシ地方にこれまで見たこともない、輝かしく紫紺に光る魔力の輝きがあることに気付き、この地へやって来たのだ。その輝かしい魔力の持ち主こそ、イシケナル・ミーノマロ公爵。その望みは、忌々しい小娘を遣り込める事。この時は、その小娘にさほど興味はなかったし、脅威も感じてはいなかった。
けれど、軌道に乗り始めていた占術館の事業をつぶされた。商品の不買を訴え、占術館に乗り込んで来た動きの速さに、油断なく潰すつもりで自身が赴いたにも関わらず、その小娘は不可思議な行動でこちらの魔力を封じてしまった。更には、神殿の評価を上げるためや、収益を増やすために、ひたすら努力し続けた自分を、無気力で、無能な上司はいともあっさりと「面倒だから、そろそろ捕まりなよ。」などと云う言葉とともに切り捨てた。
取るに足りぬ小蠅程度だと放置していた小娘のせいで、我が君と崇めるかの御方に「とんだ期待外れだ。」などとレッテルを貼られてしまった。呆然としたまま、御前から立ち去った後も、我が君の役に立ち、再び傍に侍る機会を得ようと、カヒナシ郊外とエウレアとを隔てる山中で機会を窺った。
私の努力を台無しにし、我が君の不興を買う憎い小娘の名はセレネ・バンブリア。バンブリア商会を運営する金で成り上がった一族だ。ならばその地位を崩してやろうと、商会への妨害工作を行うことにした。だが、自分が姿を見せたのでは、王都から離れるよう命じた我が君の言葉を破ったことが露呈してしまうし、万一我が君との繋がりが漏れた場合、迷惑を掛けてしまう。
そこで私は、姿を現さずに、バンブリア商会への妨害を行うの手駒として、魔物を焚き付ける方法を思い付いた。
『魔物』は動物が魔力を帯び過ぎたモノ。得意な魔力操作を魔物に向かって行えば、意外なほど順調に望む結果に向けての手応えを感じられる結果となった。幸いにして潜伏場所にしたエウレア地方やカヒナシ地方には、魔物の生息数の多い広大な森林や山間部が広がっていた。魔物を見付けては魔力を送り、魔物の魔力に同調して操る方法を見付け出し、何度も繰り返し試みた。
何度も、何体にも試した。最初は人の前に飛び出させることに成功した。次に人に向かって歩かせることに成功した。何度も何度も試したが、その先がうまくいかなかった。
動物を魔物に変容させる程の内蔵魔力の多いモノを意のままに操るには、人の身の魔力は脆弱すぎた。こちらが魔力切れを起こし、魔物との魔力の同調が途切れてしまうのだ。
そこで思い出した。かつての上司の潤沢な魔力そのものである『聖水』を、未だ幾つか持っていた。それを使ってみると、魔物の操作が飛躍的にスムーズに行える様になった。
バンブリア商会の馬車に魔物をけしかける事すら可能になった。
あと一息。もっと強力な魔物と自分の魔力を融け合わせて同調し、あの忌々しい小娘のバンブリア商会を潰してやる。
この頃には、魔物の魔力と自身の魔力が違和感なく溶け合い始めている感覚を覚えていた。努力の成果が実ったと歓喜が沸き上がる。
何より、我が君の望みを叶えられる!
我が君の為に!
我が――君。
けれど、一人で長く彷徨い続けたせいか、段々と、モノを考えることが億劫になって来た。
考える事が、上手くいかなくなって来た。
けれど、やろうと望んだコトは、強烈に脳内に焼き付いている。
馬車を襲う。
バンブリア商会の、商品を乗せた馬車を襲う。
我が君の為に。
馬車――襲う‥‥我が‥‥き‥‥み‥‥?
喉から零れ落ちる音は、既に言葉としての役割を成さなくなっている。
本能のまま、ただ零れるまま、溢れるだけの音を喉から絞り出す
我が君――。
その音が示す先にある、崇めるべき眩しき存在。
それを希求して止まない心を表すように、ただ音を発する。
我がき‥‥み。
崩れ落ち、元の存在が原形をとどめていないことも、既に理解出来なくなってしまったことにすら、気付かないまま、その存在はズルリズルリと不快な音を響かせて、光に向かって蠢いて行く。
頭頂部から伸びたグレーの長髪を、指の形もあやふやに変化した腕で背後に払うのは、『人』であった頃の仕草の名残りだ。ヘドロの塊から人の腕が突き出した様な無様な生き物は、時にトレントのような根を生やし、時にコボルトのような大きな口と牙を覗かせ、形を定めず変化しながらズルリズルリと地表を這って行く。
最後に、眩い紫紺の気高い輝きを放つかのお方を見たのは、かのお方の手助けが不首尾に終わり、王都警邏隊に追われて中央神殿へ戻ることも出来ないまま、ただ引き寄せられるようにミーノマロ公爵邸へやって来た時だった。
「あんな小娘一人あしらうことも出来ないなんて、とんだ期待外れだ。」
自分の権力も、魔力も、決して弱いものではなかったし、慢心していた訳でもなかったはずだ。どんな宝石よりも美しい鮮やかな紫の瞳に囚われてからは、かの方の力になれる様、全力を尽くした。
「しばらくは王都より姿を隠すと良い。」
告げられた言葉は突き放すもの以外何物でもない薄情なものだったが、その言葉を紡ぐ人間の強烈な吸引力に抗うことも出来ず、心はこの相手に従順であろうとする。存在から絶え間なく放たれる強烈な紫紺の輝きの我が君!
かの方との邂逅は突然だった。
貧乏伯爵家の5男として生まれたせいで、自身で成り上がらなければ何も得られない不遇な運命に抗い、持って生まれた強い魔力と、努力で得た優れた魔力操作能力で、王都中央神殿における大禰宜の位を得たところまでは良かった。けれど、その上司にあたるミワロマイレ・アッキーノは、生まれ持った強力な魔力を生かそうともせず、ただ無為に毎日を送る様な無気力そのものの上司だった。そんな上司が率いる神殿組織は、本当なら得られるはずの名声や賞賛をいたずらに逃し続けていた。その現実に辟易し、ならば自分で神殿ごと地位を上げようと慣れない事業を興して奮闘した。
そんな時、カヒナシ地方にこれまで見たこともない、輝かしく紫紺に光る魔力の輝きがあることに気付き、この地へやって来たのだ。その輝かしい魔力の持ち主こそ、イシケナル・ミーノマロ公爵。その望みは、忌々しい小娘を遣り込める事。この時は、その小娘にさほど興味はなかったし、脅威も感じてはいなかった。
けれど、軌道に乗り始めていた占術館の事業をつぶされた。商品の不買を訴え、占術館に乗り込んで来た動きの速さに、油断なく潰すつもりで自身が赴いたにも関わらず、その小娘は不可思議な行動でこちらの魔力を封じてしまった。更には、神殿の評価を上げるためや、収益を増やすために、ひたすら努力し続けた自分を、無気力で、無能な上司はいともあっさりと「面倒だから、そろそろ捕まりなよ。」などと云う言葉とともに切り捨てた。
取るに足りぬ小蠅程度だと放置していた小娘のせいで、我が君と崇めるかの御方に「とんだ期待外れだ。」などとレッテルを貼られてしまった。呆然としたまま、御前から立ち去った後も、我が君の役に立ち、再び傍に侍る機会を得ようと、カヒナシ郊外とエウレアとを隔てる山中で機会を窺った。
私の努力を台無しにし、我が君の不興を買う憎い小娘の名はセレネ・バンブリア。バンブリア商会を運営する金で成り上がった一族だ。ならばその地位を崩してやろうと、商会への妨害工作を行うことにした。だが、自分が姿を見せたのでは、王都から離れるよう命じた我が君の言葉を破ったことが露呈してしまうし、万一我が君との繋がりが漏れた場合、迷惑を掛けてしまう。
そこで私は、姿を現さずに、バンブリア商会への妨害を行うの手駒として、魔物を焚き付ける方法を思い付いた。
『魔物』は動物が魔力を帯び過ぎたモノ。得意な魔力操作を魔物に向かって行えば、意外なほど順調に望む結果に向けての手応えを感じられる結果となった。幸いにして潜伏場所にしたエウレア地方やカヒナシ地方には、魔物の生息数の多い広大な森林や山間部が広がっていた。魔物を見付けては魔力を送り、魔物の魔力に同調して操る方法を見付け出し、何度も繰り返し試みた。
何度も、何体にも試した。最初は人の前に飛び出させることに成功した。次に人に向かって歩かせることに成功した。何度も何度も試したが、その先がうまくいかなかった。
動物を魔物に変容させる程の内蔵魔力の多いモノを意のままに操るには、人の身の魔力は脆弱すぎた。こちらが魔力切れを起こし、魔物との魔力の同調が途切れてしまうのだ。
そこで思い出した。かつての上司の潤沢な魔力そのものである『聖水』を、未だ幾つか持っていた。それを使ってみると、魔物の操作が飛躍的にスムーズに行える様になった。
バンブリア商会の馬車に魔物をけしかける事すら可能になった。
あと一息。もっと強力な魔物と自分の魔力を融け合わせて同調し、あの忌々しい小娘のバンブリア商会を潰してやる。
この頃には、魔物の魔力と自身の魔力が違和感なく溶け合い始めている感覚を覚えていた。努力の成果が実ったと歓喜が沸き上がる。
何より、我が君の望みを叶えられる!
我が君の為に!
我が――君。
けれど、一人で長く彷徨い続けたせいか、段々と、モノを考えることが億劫になって来た。
考える事が、上手くいかなくなって来た。
けれど、やろうと望んだコトは、強烈に脳内に焼き付いている。
馬車を襲う。
バンブリア商会の、商品を乗せた馬車を襲う。
我が君の為に。
馬車――襲う‥‥我が‥‥き‥‥み‥‥?
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