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※妹の末路1
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私は公爵家の次女としてこの世に生を受けた。幼少期は体が弱くて、お母様もお父様も私につきっきりで看病してくれていた。
私には姉が一人いたけれど、姉は何故だが容姿は人並み、要領においては人並みかそれ以下でしかなかった。
私は別にお姉様が嫌いではなかった。だってお姉様が落ちぶれてくれているおかげで、自然と私に称賛が向くもの。勉強も裁縫も社交ダンスも私に取っては楽なものだった。お姉様がどうして何も出来ないのか、私に取っては不思議でならなかった。
完璧な私には自然と人も集まった。
両親の愛情も、周りからの関心も、お姉様の婚約者である王太子の愛だって、全て私に向けられていた。どうしていつまでもお姉様が王太子エリック様の婚約者でいられるのか、不思議でならなかった。
だからお姉様が平民になりたいと言った時、心の底から嬉しかった。愚かなお姉様は自ら平民になることを望み、王太子妃の座を辞退したのだ。考えればもっと良い方法があるというのに、やっぱりお姉様は頭が悪かった。だから私が最高の形で送り出してあげた。
エリック様も国王様も私のことを歓迎してくれた。でも、それから私がエリック様の婚約者として過ごすこと二年、私は王妃様からのいじめに悩むようになった。完璧な私に嫌味にも注意してくる王妃様。私は彼女が嫌でエリック様にも国王様にも訴えたが、誰も解決しようとはしてくれなかった。エリック様は優しいけれど、へなちょこだったのだ。
でもそんな時に私の運命の人が現れた。砂漠の国の王イーモン様だ。褐色の肌に短く癖のある黒髪。奥の深い黒目を見た途端、私は彼に一瞬にして恋に落ちた。そしてそれは彼も同じだった。
イーモン様にプロポーズされ、私は慣れない砂漠の国で一彼と一生を共にすることを決めた。
エリック様の何倍もイーモン様は素敵だったし、王太子妃より王妃になれるなんて、イーモン様を選ばない理由がなかった。
そのことを両親に伝えると慌てていた。エリック様との結婚式も近づいているのに何を言っているのか、と怒られた。
娘の幸せを願わない親なんて要らない。
彼らの反応を見て私はそう思った。そしてその日のうちに引き留めようとする両親を置いて、イーモン様と共に砂漠の国に向かった。
あれから二週間経ち、やっとのことで砂漠の国についた。砂漠の国は予想していたより暑かったが、私はここの王妃になるのだから慣れなくてはいけない。
「イーモン様ぁ、これからどこへ向かうんですか?」
「それはついてからのお楽しみだ」
隣で腕を組むイーモン様に連れられ、私は王宮内を歩いた。そして着いたのは……。
「ここが、今日から貴殿が暮らすハーレムだ」
私には姉が一人いたけれど、姉は何故だが容姿は人並み、要領においては人並みかそれ以下でしかなかった。
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だからお姉様が平民になりたいと言った時、心の底から嬉しかった。愚かなお姉様は自ら平民になることを望み、王太子妃の座を辞退したのだ。考えればもっと良い方法があるというのに、やっぱりお姉様は頭が悪かった。だから私が最高の形で送り出してあげた。
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「イーモン様ぁ、これからどこへ向かうんですか?」
「それはついてからのお楽しみだ」
隣で腕を組むイーモン様に連れられ、私は王宮内を歩いた。そして着いたのは……。
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