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第5章 義兄弟の運命は。
第105話 義兄弟、秘密の……④*
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「本当に、大好きですよ」
「あ……っ」
ズルッと指を抜かれて、喪失感からひくひくと後ろが疼いた。
はやく熱を、受け入れたい。
そんな期待に胸を膨らませている中、貴臣はベッドから降りようとしたので、その腕を咄嗟に掴んでかぶりを振った。
「いい、からっ、はやくっ……」
「けど、ゴムしないと」
「んなの……っ、いらないから、はやく入れろよ……っ……何年、待ったと、思ってんだよ……ッ」
一緒に住み始めて5年。
好きになってたぶん……4年?
もう待ちきれない。
貴臣を抱きしめると、痛いくらいに抱きしめ返された。
熱量のあるものがそこに宛てがわれる。
レッスンでは何度か手でしたし、口にも含んだりしたけど、1つになったことは1度もない。
先端を飲み込む瞬間は息が詰まったけど、ゆっくりと腰を推し進められていき、あっという間に全てを飲み込んでいた。
「あっあ……っあぁ……ッ!」
奥までそれが到達した瞬間、軽く達してしまったようで俺の先端からはまた白濁の液が散る。
シーツをぎゅっと握りしめながら、ブルブルと身体中を震わせた。
快感が駆け抜けたのもそうだけど、それよりも嬉しさのあまり、感動のあまり。
「全部、入りました」
「ん……ぅんっ……」
「嬉しい。ずっと、こうなりたかったんです」
「うん……」
ぎゅうっと力強く掻き抱かれ、愛しさがこみ上げる。
やっと、1つになれた。
さっきは、貴臣を好きになって4年か? と思ったけど訂正したい。
きっと俺は、初めて会った時から貴臣のことが好きだったんだ。
あの時は全然気付かなかったけど。
だからずっと、心を通わせたいって思ってたんだ。
抱きしめられたまま、貴臣の腰が律動を始めた。
腰が引いたかと思えば、ぐぐ、と奥まで突き上げられる。
頭も結合部も蕩けているような感覚。
腰を揺らされる度、俺の腹と貴臣の引き締まった腹に挟まれたペニスが摩擦されて気持ちよくて、自らも夢中で腰を上下に振った。
「兄さん、気持ちいいの? 腰すごく動いちゃってる……可愛い」
「あぁ……っ、も……おれっ、またすぐ……イっちゃうかもっ……」
「いいですよ。何度でもイってください。俺のために」
「あ……ふ……っ、たか……っ」
「本当に、大好きです。愛してます」
眦に滲んだ涙を、貴臣が舐めとってくれる。
俺は両足を貴臣の腰に巻き付け、より深く繋がろうと試みる。
心も体も。
お互いとっくに余裕なんてなくなっていたけど、貴臣はさらに奥歯を噛み締めたような表情で訴えかけてきた。
「……っ、兄さん、ごめん。俺も……もう、もたないかも」
「あ……っ、いい、よ、出して……っ!」
「いいの? なら一緒に、イきたい」
「んっ、あぁ、あ……!」
律動をより激しくされ、嬌声を上げる。
その後すぐに貴臣は俺の体の奥へ熱いものを迸り、俺も追いかけるように何度めかの吐精をした。
2人の想いと心はトロトロに蕩けた。
出会ってから、何年分かの熱情。
こんなものじゃまだまだ足りないけれど、これから少しずつ、伝えていければいい。
「大丈夫? 兄さん」
「……ん」
「可愛かったです」
「……あの」
「はい」
「ぬ……抜けよ」
「せっかくなのでもう少し、中にいさせて下さい」
「は?」
体はぐしょぐしょのドロドロに濡れているのに、貴臣は俺の中から離れようとせず、ぎゅっと抱きしめてきた。
まぁいっか。
甘えてくる貴臣も新鮮で。
今度は俺が、貴臣の前髪を割って額にキスをした。
「俺も……愛してんぞ。貴臣」
* * *
「あ……っ」
ズルッと指を抜かれて、喪失感からひくひくと後ろが疼いた。
はやく熱を、受け入れたい。
そんな期待に胸を膨らませている中、貴臣はベッドから降りようとしたので、その腕を咄嗟に掴んでかぶりを振った。
「いい、からっ、はやくっ……」
「けど、ゴムしないと」
「んなの……っ、いらないから、はやく入れろよ……っ……何年、待ったと、思ってんだよ……ッ」
一緒に住み始めて5年。
好きになってたぶん……4年?
もう待ちきれない。
貴臣を抱きしめると、痛いくらいに抱きしめ返された。
熱量のあるものがそこに宛てがわれる。
レッスンでは何度か手でしたし、口にも含んだりしたけど、1つになったことは1度もない。
先端を飲み込む瞬間は息が詰まったけど、ゆっくりと腰を推し進められていき、あっという間に全てを飲み込んでいた。
「あっあ……っあぁ……ッ!」
奥までそれが到達した瞬間、軽く達してしまったようで俺の先端からはまた白濁の液が散る。
シーツをぎゅっと握りしめながら、ブルブルと身体中を震わせた。
快感が駆け抜けたのもそうだけど、それよりも嬉しさのあまり、感動のあまり。
「全部、入りました」
「ん……ぅんっ……」
「嬉しい。ずっと、こうなりたかったんです」
「うん……」
ぎゅうっと力強く掻き抱かれ、愛しさがこみ上げる。
やっと、1つになれた。
さっきは、貴臣を好きになって4年か? と思ったけど訂正したい。
きっと俺は、初めて会った時から貴臣のことが好きだったんだ。
あの時は全然気付かなかったけど。
だからずっと、心を通わせたいって思ってたんだ。
抱きしめられたまま、貴臣の腰が律動を始めた。
腰が引いたかと思えば、ぐぐ、と奥まで突き上げられる。
頭も結合部も蕩けているような感覚。
腰を揺らされる度、俺の腹と貴臣の引き締まった腹に挟まれたペニスが摩擦されて気持ちよくて、自らも夢中で腰を上下に振った。
「兄さん、気持ちいいの? 腰すごく動いちゃってる……可愛い」
「あぁ……っ、も……おれっ、またすぐ……イっちゃうかもっ……」
「いいですよ。何度でもイってください。俺のために」
「あ……ふ……っ、たか……っ」
「本当に、大好きです。愛してます」
眦に滲んだ涙を、貴臣が舐めとってくれる。
俺は両足を貴臣の腰に巻き付け、より深く繋がろうと試みる。
心も体も。
お互いとっくに余裕なんてなくなっていたけど、貴臣はさらに奥歯を噛み締めたような表情で訴えかけてきた。
「……っ、兄さん、ごめん。俺も……もう、もたないかも」
「あ……っ、いい、よ、出して……っ!」
「いいの? なら一緒に、イきたい」
「んっ、あぁ、あ……!」
律動をより激しくされ、嬌声を上げる。
その後すぐに貴臣は俺の体の奥へ熱いものを迸り、俺も追いかけるように何度めかの吐精をした。
2人の想いと心はトロトロに蕩けた。
出会ってから、何年分かの熱情。
こんなものじゃまだまだ足りないけれど、これから少しずつ、伝えていければいい。
「大丈夫? 兄さん」
「……ん」
「可愛かったです」
「……あの」
「はい」
「ぬ……抜けよ」
「せっかくなのでもう少し、中にいさせて下さい」
「は?」
体はぐしょぐしょのドロドロに濡れているのに、貴臣は俺の中から離れようとせず、ぎゅっと抱きしめてきた。
まぁいっか。
甘えてくる貴臣も新鮮で。
今度は俺が、貴臣の前髪を割って額にキスをした。
「俺も……愛してんぞ。貴臣」
* * *
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