102 / 124
第5章 義兄弟の運命は。
第102話 義兄弟、秘密の……①*
しおりを挟む
玄関に入った途端、壁ドンされた。
忙しなく顔が降ってきて、唇をもぎ取られるかってくらいに激しく吸われた。
「んっ、ん……はぅ……っ、ん」
逃げられないように、顎を掴まれる。
固定されて、生き物のように蠢く舌先が俺の口腔を刺激する。
上顎を舐められ、歯列をなぞられ。
がくがくと、腰と足が震えた。
「んー……っ……」
ぴちゃぴちゃと、卑猥な音が玄関で響く。
隣の家には聞こえてないと思うけど、今ドアを誰かに開けられたらと思うと気が気じゃない。
でも今の俺は、貴臣の熱情を途中で遮断したくはなかった。
ずっとずっと、したいと思ってたんだ。
貴臣と、悲しくない方のちゃんとしたキス。
「……は、ん……」
顔を離すと、どちらのものか分からない唾液が糸を引いた。
貴臣は熱っぽい視線をこちらに寄越す。
「相良先輩とは、キスしたんですか」
「あぁ、うん、少しだけ……」
「少しってどのくらい?」
「えっ……今のキスの方が全然激しいよ。先輩とは単に唇を合わせたって感じで、舌も入れなかったし」
「そうですか。ではその5倍は激しいやつ、してあげますね」
もう一度顎を持ち上げられたので、自然と目を閉じた。
うれしい。貴臣が俺のために嫉妬してくれている。
貴臣が顔を右に傾ければ、俺は左に。より深く届くように。
「ん……ふぁ……っ、貴臣……っ」
「……はい」
「も……俺……っ」
「我慢できませんか?」
燃えるように熱くなった顔で、こくこくと頷く。
下着の中はきっと大変なことになっている。
痛いくらいに勃ちあがっているそれを意識しながら、貴臣に手を引かれ2階にあがった。
俺の部屋でも良かったけど、貴臣は自室に連れていった。
そのまま押し倒されるかと思いきや、俺の背中を優しく押してベッドに座らせてくれた。
「この間はここでひどいことをして、本当にごめんなさい」
「い、いいってもう。何度も謝ってくんなよ」
しゅんとする貴臣に、ぶんぶんと手を横に振った。
ずっと気にしていたんだろう。だけど今考えれば、あれも貴臣の嫉妬だと思うと許せる気がした。伊岡の時も秋くんの時も、俺が好きだから故の行動だったんだ。
自分勝手に行動するかと思えば、引きずることはいつまでも引きずるんだな。
大人なのか子供なのか分からない男に、今度は俺の方からキスを仕掛けた。
貴臣の顔を両手で挟んで、閉じている唇を舌先で割って中にもぐりこむ。
「ん……っ、ん──……」
気付けば俺はそのまま上半身を倒されて、貴臣の顔を見上げていた。
キスを続けたまま、貴臣は自分の上着を脱ぐ。
俺は貴臣の首のうしろに手を回して、より深い快感を求めた。
服の上から、かり、と乳首を爪先でこすられ、じんと体が痺れた。
もう一度同じことをされ、ぴくんと肩が跳ね上がる。
「んっ、ん……っ」
かり、かり、とまた同じようにされる。
一定のリズムで引っ掻かれると、面白いくらいにそこから電流が流れて下半身に血が集まった。
今度は指の腹でふにふにとやわらかく押されて、耐えきれなくなった俺は自ら唇を離した。
忙しなく顔が降ってきて、唇をもぎ取られるかってくらいに激しく吸われた。
「んっ、ん……はぅ……っ、ん」
逃げられないように、顎を掴まれる。
固定されて、生き物のように蠢く舌先が俺の口腔を刺激する。
上顎を舐められ、歯列をなぞられ。
がくがくと、腰と足が震えた。
「んー……っ……」
ぴちゃぴちゃと、卑猥な音が玄関で響く。
隣の家には聞こえてないと思うけど、今ドアを誰かに開けられたらと思うと気が気じゃない。
でも今の俺は、貴臣の熱情を途中で遮断したくはなかった。
ずっとずっと、したいと思ってたんだ。
貴臣と、悲しくない方のちゃんとしたキス。
「……は、ん……」
顔を離すと、どちらのものか分からない唾液が糸を引いた。
貴臣は熱っぽい視線をこちらに寄越す。
「相良先輩とは、キスしたんですか」
「あぁ、うん、少しだけ……」
「少しってどのくらい?」
「えっ……今のキスの方が全然激しいよ。先輩とは単に唇を合わせたって感じで、舌も入れなかったし」
「そうですか。ではその5倍は激しいやつ、してあげますね」
もう一度顎を持ち上げられたので、自然と目を閉じた。
うれしい。貴臣が俺のために嫉妬してくれている。
貴臣が顔を右に傾ければ、俺は左に。より深く届くように。
「ん……ふぁ……っ、貴臣……っ」
「……はい」
「も……俺……っ」
「我慢できませんか?」
燃えるように熱くなった顔で、こくこくと頷く。
下着の中はきっと大変なことになっている。
痛いくらいに勃ちあがっているそれを意識しながら、貴臣に手を引かれ2階にあがった。
俺の部屋でも良かったけど、貴臣は自室に連れていった。
そのまま押し倒されるかと思いきや、俺の背中を優しく押してベッドに座らせてくれた。
「この間はここでひどいことをして、本当にごめんなさい」
「い、いいってもう。何度も謝ってくんなよ」
しゅんとする貴臣に、ぶんぶんと手を横に振った。
ずっと気にしていたんだろう。だけど今考えれば、あれも貴臣の嫉妬だと思うと許せる気がした。伊岡の時も秋くんの時も、俺が好きだから故の行動だったんだ。
自分勝手に行動するかと思えば、引きずることはいつまでも引きずるんだな。
大人なのか子供なのか分からない男に、今度は俺の方からキスを仕掛けた。
貴臣の顔を両手で挟んで、閉じている唇を舌先で割って中にもぐりこむ。
「ん……っ、ん──……」
気付けば俺はそのまま上半身を倒されて、貴臣の顔を見上げていた。
キスを続けたまま、貴臣は自分の上着を脱ぐ。
俺は貴臣の首のうしろに手を回して、より深い快感を求めた。
服の上から、かり、と乳首を爪先でこすられ、じんと体が痺れた。
もう一度同じことをされ、ぴくんと肩が跳ね上がる。
「んっ、ん……っ」
かり、かり、とまた同じようにされる。
一定のリズムで引っ掻かれると、面白いくらいにそこから電流が流れて下半身に血が集まった。
今度は指の腹でふにふにとやわらかく押されて、耐えきれなくなった俺は自ら唇を離した。
1
お気に入りに追加
153
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
周りの女子に自分のおしっこを転送できる能力を得たので女子のお漏らしを堪能しようと思います
赤髪命
大衆娯楽
中学二年生の杉本 翔は、ある日突然、女神と名乗る女性から、女子に自分のおしっこを転送する能力を貰った。
「これで女子のお漏らし見放題じゃねーか!」
果たして上手くいくのだろうか。
※雑ですが許してください(笑)
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話
赤髪命
大衆娯楽
※この作品は「校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話」のifバージョンとして、もっと渋滞がひどくトイレ休憩云々の前に高速道路上でバスが立ち往生していた場合を描く公式2次創作です。
前作との文体、文章量の違いはありますがその分キャラクターを濃く描いていくのでお楽しみ下さい。(評判が良ければ彼女たちの日常編もいずれ連載するかもです)
お兄ちゃんだって甘えたい!!
こじらせた処女
BL
大江家は、大家族で兄弟が多い。次男である彩葉(いろは)は、県外の大学に進学していて居ない兄に変わって、小さい弟達の世話に追われていた。
そんな日々を送って居た、とある夏休み。彩葉は下宿している兄の家にオープンキャンパスも兼ねて遊びに行くこととなった。
もちろん、出発の朝。彩葉は弟達から自分も連れて行け、とごねられる。お土産を買ってくるから、また旅行行こう、と宥め、落ち着いた時には出発時間をゆうに超えていた。
急いで兄が迎えにきてくれている場所に行くと、乗るバスが出発ギリギリで、流れのまま乗り込む。クーラーの効いた車内に座って思い出す、家を出る前にトイレに行こうとして居たこと。ずっと焦っていて忘れていた尿意は、無視できないくらいにひっ迫していて…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる