リプレイ!

こすもす

文字の大きさ
上 下
181 / 454

第181話*

しおりを挟む
 景の手によって体中が掻き混ぜられてしまったように、ぐちゃぐちゃに溶けてなくなりそうだ。
 前と後ろを同時に責められ続けながら、またフツフツと吐き出したい欲求が出てきてしまう。

 (ダメダメ! 俺、またイクッ!)

 そう思っていたら、中から指を引き抜かれた。
 
「欲しくなった?」
「……」

 欲しい、なんて恥ずかしくてとても口に出して言えないけど、唇を噛みながらコクコクと頷く。

「修介。もう……可愛すぎるよ。本当に」

 景はサイドテーブルに置いていた箱からコンドームを一つ取って、歯に咥えてビニールを開けて中身を取り出した。
 先走りの雫をポロポロと流す俺のをキュッと握ったまま、自らのモノにゴムを被せる。

「まだイかないで」

 景は俺の体を反転させて、再び仰向けにした。
 両足を左右に大きく割られて、羞恥で頭がパンクしそうだったけど、その後の指とは違う異物感にさらに気持ちが高ぶった。
 ゆっくりと景のが中に入ってくる。指で慣らしたとはいえ、それはあまりにも違いすぎて。
 俺の中に圧をかけられ、体の中に隙間がないくらいにギッシリと詰め込まれた。

「あっ……あ……ッ!」
「もう少し、力、抜いて……楽にして?」
「──……」

 額に汗が滲む。顎を持ち上げて、息を呑んで耐えた。
 その後浅く息を吐き出して、薄目で景の顔を見つめながら、体の力を緩めた。
 痛みで苦しいけど、まだまだ中へと入ってくる。

「ん、上手。あと少しだから」
「んん……!」
「……入った。全部」
「あ、す……ご……」
「大丈夫?」
「うん……」

 景は眉根を寄せて、安堵の表情をしていた。
 繋がったままキスを落として、キツく抱きしめてくれた。
 頭がフワフワして夢のようだけど、景に抱きしめられて、現実なんだって再認識する。
 全く痛くないかといえば嘘になるけど、繋がれただけでもう十分。嬉しい痛みだった。
 少しすると景は起き上がり、腰をゆっくりと前後に動かし始める。
 俺は腸内を掻き回されて意識が飛びそうで、なんとか喘いで耐えるしかなかった。

「あ! や……っ、ふぁ、ぁっ……」
「っ、ごめん、止められないかも」

 景は律動を繰り返して、俺もそれに合わせて浅く息を吸ったり吐いたりした。
 少し脚を上げて奥の方に景のそれが当たると、またゾクゾクと快楽が押し寄せる。
 最奥を擦られると、気持ち良すぎてわけが分からなかった。
 それは予想を遥かに超える、甘美な刺激だった。

「ぁ……あっ、けい、気持ち、いいっ!」
「ん……僕も」
「……あっ、あっ、ぁあ……!」

 中心はもう猛っていて火傷しそうな程だった。
 景が俺の両手と指を絡ませてくれる。
 その手をギュッと握りしめると、景も同じように返してくれた。
 気付けば俺は、少しでも奥まで届くように、彼の腰に自らの両足を巻きつけていた。

 愛しい。愛しい。
 俺はいま、景に愛されているんだ。
セックスって、こういう事だったんだ。

「景……っ、けい……っ」

 少し顎を持ち上げて舌先を差し出すと、景は直ぐに食らいついてきてくれる。
 唇を塞がれて、口内を優しくも激しく貪られると胸がズキズキと痛くなって、また涙が出て睫毛を濡らした。

 好き。大好き。愛してる。
 どうしようも無く本能で湧いてきた言葉を頭で留めていた筈なのに、気付いたら俺はバカみたいに同じ言葉を何度も繰り返し口にしていた。

「好きっ! 好、き……っ! 大好き……っ! 大好きっ……」

 ギシギシとスプリングが鳴る中、景は微笑して、俺の目の端に溜まった涙を親指で拭ってくれた。

「僕も……大好きだよ」
「あっ、愛してる……っ、景、だけっ!」
「うん、愛してる」
「ホンマやでっ、景……ホンマにッ愛してるっ……!」

 結合部から身体全体が蕩けて、二人で一つになっていく。
 気持ちよさと嬉しさで、溢れ出る涙と言葉を止められなかった。

 こんなに叫んじゃって、情けないけど。
 この気持ちをどうしたら分かってもらえるか。
 どんなに貴方が大事で、愛しいか。
 言葉だけでは伝わらないかもしれないけど、言葉でしか伝える術を知らなかった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

処理中です...