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第2章 先輩とお付き合いする事になりました。
聖先輩と乙葉
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聖先輩はグラウンドの方へ歩いていくところだった。バスケットボールを持っている人がいるから、きっと練習をしにいくのだろう。
ふとこちらに気付いた聖先輩と目が合い、ドキッとする。
今までは歩太先輩ばかりを見ていたから気にしていなかったけど、改めて見ると聖先輩も相当カッコイイ。あんな人に、よくヌいてくださいなんてお願い出来たよな……
ひょこっと頭を下げると、聖先輩は微笑して、ぼくの隣にいる乙葉にも視線を滑らせる。
乙葉も頭を下げると先輩も同じように少し頭を下げ、背を向けて行ってしまった。
二人の無言のやり取りを少々不思議に思った。
「あれ、乙葉、聖先輩と知り合いなの?」
「うん。聖先輩とは同じ中学だったから」
「えっ、そうなの?」
て事は歩太先輩とも同じ中学じゃないか。
そんな事初耳だぞ、と小突くと、さらに驚くことを言い出した。
「部活が一緒だった。聖先輩は副部長だったよ」
「乙葉バスケ部だったの?!」
だからそんな事初耳なんですけど!
そういえば乙葉もやたらとすらっとしていて高身長だ。何かスポーツはやっていたんだろうなとは思っていたが、まさか先輩達と一緒にプレイしていただなんて。
「と言っても俺は一年の頃は補欠だったから、歩太先輩や聖先輩と一緒に試合に出たことはほとんど無かったけどね。二人共、タイプは違うけどみんなからの信頼は厚かったよ」
「そうだったんだぁー。聖先輩って、中学の頃も相当モテてたって聞いたけど」
「あぁうん。聖先輩目当てに試合を見に来てた人、沢山いたよ。試合後に告白されてるところも何度も見たし」
聖先輩が言っていた事は本当だったようだ(少々疑っていたぼく)。
聖先輩が女子が苦手になった理由を話すと、乙葉は腕組みをしながらうんうんと頷いた。
「分かるよ。俺は直接見たことは無かったけど、聖先輩をストーカーしてた女子のグループもいたみたいだし」
「へぇー。凡人から見るとそんなにモテて羨ましいって思っちゃうけど、モテすぎるのも大変なんだね」
あぁそんな事より、これからどうするかだ。
どうしたら荒波立たせずにお付き合いを解消出来ると思うか、改めて乙葉に意見を求めた。
「そんなの、素直に謝って済む話じゃん。告白する相手を間違えましたって」
「それが出来そうにないから困ってるんだよぉぉ」
「えー?」
ケラケラと笑う乙葉を横目に、頭を抱える。
昨日の保健室の時点で言えば、聖先輩もすんなり納得だろう。
けどぼくは、悔やんでも悔やみきれない過ちをおかしたのだ。
あの後、聖先輩の家にお邪魔してキスをし、ヌいてもらった。もうそこまでさせているのに今更感。許してもらえる筈が無い。
ふとこちらに気付いた聖先輩と目が合い、ドキッとする。
今までは歩太先輩ばかりを見ていたから気にしていなかったけど、改めて見ると聖先輩も相当カッコイイ。あんな人に、よくヌいてくださいなんてお願い出来たよな……
ひょこっと頭を下げると、聖先輩は微笑して、ぼくの隣にいる乙葉にも視線を滑らせる。
乙葉も頭を下げると先輩も同じように少し頭を下げ、背を向けて行ってしまった。
二人の無言のやり取りを少々不思議に思った。
「あれ、乙葉、聖先輩と知り合いなの?」
「うん。聖先輩とは同じ中学だったから」
「えっ、そうなの?」
て事は歩太先輩とも同じ中学じゃないか。
そんな事初耳だぞ、と小突くと、さらに驚くことを言い出した。
「部活が一緒だった。聖先輩は副部長だったよ」
「乙葉バスケ部だったの?!」
だからそんな事初耳なんですけど!
そういえば乙葉もやたらとすらっとしていて高身長だ。何かスポーツはやっていたんだろうなとは思っていたが、まさか先輩達と一緒にプレイしていただなんて。
「と言っても俺は一年の頃は補欠だったから、歩太先輩や聖先輩と一緒に試合に出たことはほとんど無かったけどね。二人共、タイプは違うけどみんなからの信頼は厚かったよ」
「そうだったんだぁー。聖先輩って、中学の頃も相当モテてたって聞いたけど」
「あぁうん。聖先輩目当てに試合を見に来てた人、沢山いたよ。試合後に告白されてるところも何度も見たし」
聖先輩が言っていた事は本当だったようだ(少々疑っていたぼく)。
聖先輩が女子が苦手になった理由を話すと、乙葉は腕組みをしながらうんうんと頷いた。
「分かるよ。俺は直接見たことは無かったけど、聖先輩をストーカーしてた女子のグループもいたみたいだし」
「へぇー。凡人から見るとそんなにモテて羨ましいって思っちゃうけど、モテすぎるのも大変なんだね」
あぁそんな事より、これからどうするかだ。
どうしたら荒波立たせずにお付き合いを解消出来ると思うか、改めて乙葉に意見を求めた。
「そんなの、素直に謝って済む話じゃん。告白する相手を間違えましたって」
「それが出来そうにないから困ってるんだよぉぉ」
「えー?」
ケラケラと笑う乙葉を横目に、頭を抱える。
昨日の保健室の時点で言えば、聖先輩もすんなり納得だろう。
けどぼくは、悔やんでも悔やみきれない過ちをおかしたのだ。
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