トワイライト・クライシス

あらすじ＆主な登場人物

【あらすじ】

　〈Psychicサイキック〉という体内埋め込み式の情報通信機器が普及し、誰でも超能力者のような振る舞いができるようになった近未来。
　日本国の宮城県に位置する地方都市・逢桜町あさくらまちで、ＡＩによるサイバーテロが発生した。

　現実と幻想の境を見失った人々は〈モートレス〉と呼ばれるおぞましい怪物に変貌し、かつて慈しんだ大切な存在へ牙をむく。
　前代未聞の事態を受けた日本政府は、町外への被害拡大を防ぐため逢桜町の封鎖を決定。かつて桜の名所として賑にぎわった観光地は、陸の孤島と化してしまった。

　それから一年。
　事件に酷似した展開のＳＦ小説『トワイライト・クライシス』を著す作家志望の少女・澪みおは、自分の著作が現実にも影響を与えていると推理。
　高校進学を機に、作者として現実の結末もハッピーエンドに導こうと決意した。

　その方法とはすなわち……
　自ら物語の主人公となって仲間を集め、
　空想科学で理論武装し、
　想像力がモノを言う騙し合い、概念による殴り合い――現実連動デジタルツインマウントバトルで〈モートレス〉を倒し、生き延びること！

　すべては黄昏たそがれの先へ至り、大団円を迎えるために。
　桜と小説が導く、すこしふしぎな縁と絆の物語が今、始まる。


＊


［登場人物紹介］

【川岸かわぎし　澪みお】
逢桜高校普通科１年生。
ＳＦ小説『トワイライト・クライシス』の作者。

【水原みずはら　鈴歌すずか】
澪の幼なじみ。逢桜高校特進科１年生。
独特な感性を持つ孤高の天才、知能特化型のギフテッド。

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【佐々木ささき　シャルル良平りょうへい】
プロサッカー選手。ＦＣ逢桜ポラリスの看板フォワード。
絶大な人気と実力を兼ね備える逸材ながら、チャラ男なのが玉に瑕きず。

【羽田はねだ　正一しょういち】
良平の幼なじみ。羽田不動産の社長。
サッカー経験者で、元ミッドフィルダー。現在は車椅子生活を送っている。

【手代木てしろぎ　瀬名せな】
良平のパートナーＡＩ。専属マネージャーでもある。
「テッシー」とあだ名で呼ぶと怒る。

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【小林こばやし　公望きみたか】
澪のクラスメイト。逢桜高校普通科・スポーツ科学専攻１年生。
良平に憧れてサッカーに打ち込む、期待の大型新人（物理）フォワード。

【工藤くどう　七海ななみ】
澪のクラスメイト。逢桜高校普通科１年生。
自由奔放なギャル。自称ななみん。

【一ノ瀬いちのせ　マキナ】
生徒会副会長。逢桜高校特進科２年生。
サイバー民間警備会社「アステラシア」から派遣されているヒューマノイド。

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【川岸かわぎし　一徹いってつ】
澪の父親。逢桜町役場の職員。
ＦＣ逢桜ポラリスの運営会社に出向、事務局次長を務めている。

【高野たかの　四弦しづる】
女性自衛官。ＦＣ逢桜ポラリスのヒラ社員。
銃火器の扱いに慣れており、狙撃を得意とする貴重な戦力。

【徳永とくなが　隼人はやと】
内閣府の官僚。ＦＣ逢桜ポラリスの事務局長。
なぜかいつも着物姿で刀を帯びている。

＊

【川岸かわぎし　流華るか】
澪の母親、一徹の妻。逢桜南小学校の先生。
勝ち気……という言葉ではぬるすぎるほど強権的な、川岸家最強の権力者。

【ベルナルド】
川岸家の癒しにして末っ子ポジション。
バーニーズ・マウンテン・ドッグのオス。通称ルナール。

【葉山はやま】
澪のクラスの担任教師。
怒りっぽく、生徒からの評判は良くない。

【市川いちかわ　晴海はるみ】
中継リポーター。青葉放送に所属していた。
一年前の事件で身体を失い、死亡したと思われていたが……。

【エンプレス】
自称・完全自律型ＡＩ。サイバーテロを起こし、晴海の身体を殺した張本人。
神出鬼没で、その目的はまだ明らかになっていない。