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番外編 全ては姫様のために! クローム
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……さて、どうしようか。
姫様を幸せにするためには、攻略対象サマたちから嫌われ、断罪されることが必要になってくる。
まずは誰から嫌われようか。
心苦しいけどクロームから嫌われようかな。クロームは好き嫌いが分かりやすかったはずだから……と考えた私は、早速行動に移すことにした。
私が向かう先は、王宮内にある図書館。
クロームの恋愛イベントの多くは、図書館で起こるのだ。
本を取ろうとして手と手が触れ合ってしまったり、上の方にある本を取ってくれたり。好感度が高ければ、クロームのお気に入りの本を読ませてくれたりもする。もっと好感度を上げれば、クロームが持っている本まで読ませてくれるようになる。――だが、好感度が低いと、図書館内にあるクロームのお気に入りの本に触れただけで、ただでさえ低い好感度が下がる。本探しも綱渡りなのだ。
そんなイベントを発生させ、地雷を踏んだり嫌われるような返答をすれば、きっとクロームとの恋愛フラグは回避できるだろう。
首が痛くなるくらい見上げないと最上段まで見えない本棚。――最上段の本ってどうやって取るんだろう。
歩けど歩けど、どこまでも続いていく敷地。――え、これ図書館だけでどれだけ大きいの?いくら王宮内にあるとはいえ、東京ドームがいくつか入りそうなくらいの大きさの図書館って……。
規格外の図書館に、入ってすぐ呆然としてしまう私。
――さ、恋愛イベントを発生させよう!そんでもって嫌われよう!
どうにか気持ちを切り替え、私は奥へ奥へと進んで行った。
すると、遥か遠くに見覚えのある後ろ姿が見えた。
黒色の髪をなびかせ、これまた黒色の長い外套を翻しながら歩くその後ろ姿は。
「……っ、クローム様!」
声を上げると、クロームはゆっくりとこちらを振り返り――遥か遠くにある私の姿を見つけ、こちらに向かって歩いてきた。
私もクロームの方に向かって小走りになり、ようやくクロームのところに辿り着いた。
少々荒い息を整えながら、私はクロームに話しかけた。
「あの、本を、探していまして」
「……どんな本?」
「草や花、薬草に関するものを」
「……こっち」
目的の本があるところまで案内してくれるらしい。私はクロームのあとを追った。
「……ここらへん」
5分ほど歩き、私たちはようやく目的地に辿り着いた。……図書館内を移動するのに5分かかるってヤバいな。
「……なんで急に、本探ししてるの?」
「王宮勤めのメイドとして、様々なことを知っておいた方がいいかと思いまして」
「なる、ほど……」
んー、と悩む仕草を見せたクロームは、「この中だと、どういうのが気になる?」と私に問いかけた。
「えぇと……」
無数に並ぶ本の背表紙を見ていると、ひとつ気になるものがあった。
「あれが……っとと」
上の方にある本を取ろうとし、私はつま先立ちになる。私ではギリギリ届かない位置にあり、何度チャレンジしても本を手に取ることはできなかった。
すると、後ろから誰かの手がにゅっと伸び、目的の本をさらっていった。
……誰かと言いつつ、ここにいるのはひとりしかいないのは分かりきっているのだが。
「く、くく、くくっ、クローム様!?」
片手は本棚につき、もう片方の手で目的の本を掴んでいるクローム。
――まるで壁ドンされているかのようなシチュエーションだ。
「……なに?」
心臓がバックバクの私とは正反対に、いつもと変わらないクローム。……確かクロームの設定に『天然』ってあったな。
「なっ……何でもありません。それより、本を取っていただきありがとうございます」
「……『食べられる野草・食べられない野草大全集』」
「だ、だって!気になりませんか!?この世界にも食べられる野草があるんですよ、食べられない野草もあるんですよ!?最っ高にロマン感じますよね!?」
ただでさえ近い位置にいるクロームに、更に詰め寄る。
「誰かが言っていました、雑草という草はないと。えぇまさにその通りだと思うんですよ!名もなき草と言えど食べられるかもしれない!あるいは食べられないかもしれません!そもそも雑草とひとくくりにしていた草が実はとっても美味しいのかも!?それってスリル満点でドキドキワクワクで滾りませんか!?」
クロームの深い黒色の双眸は、私がよく喋ったからか見開かれていた。そこではたと気づいた。……私たちはほぼゼロ距離にいるということを。
「はっ!も、申し訳ございません!わたくし如きが!」
ついつい熱くなってしまった私を恥じる。
だが何を隠そう、私は前世、植物が好きだったのだ。花言葉も好きだった。花自体も、野草も好きだった。
だから、まさかこの世界に来てもこんな本に出会えるとは思っていなかったのだ。
「……ふふっ」
「え?」
「ふふ、ふふふ……」
「!?」
クロームが、あの基本無表情で寡黙なクロームが、声に出して笑ってるだと!?
「ふふ……っ、アイリスって面白いね……ふふっ」
顔に熱が集まっているのがよく分かる。必死にこらえようとしている笑いが止まらず、肩を震わせながら笑っている姿、アイリスという呼び方。
あぁ……全てが神々しい。
「……久々に、こんなに笑った。思い出し笑いできそう」
「うぅ……このことは忘れてくださいませ」
「ううん、忘れないよ。……ね、この本はどう?」
反論を封じるように続けられた言葉、そして差し出された本。タイトルは……
「『草木・花全集』!なんて事務的で素っ気ないタイトルなんでしょう!素晴らしいです!」
「ふふ……っ、じゃ、これも?」
「こ、これは『野草の調理法』!?これも好きです!」
「……ふふっ、良かったね」
「はい!ありがとうございます!」
それから私はクロームに勧めてもらった本を読み、気付いたら日が暮れていた。おかしいな、ここに来た時は昼前だった気がするのに。
クロームは私がここにいる間、ずっと隣の椅子に座って本を読んでいたようだ。
「く、クローム様!すみません、読み耽ってしまって時間を忘れてしまいました!」
「……ずっと読んでたね」
「申し訳ありません、お恥ずかしながら……とても面白かったです!ありがとうございました!」
「ううん、いいよ。アイリスが喜んでくれたなら。……またここで会えたら、他の本も読んで」
「はい、ぜひ!」
「ここにあるの読みきったら、ボクの部屋にある本も、持ってきてあげる」
「本当ですか!?楽しみにしてます!」
私たちは図書館を出てしばらく話しながら歩き、いつの間にか私の部屋の前まで来ていた。
「……ここ、だよね。アイリスの部屋」
「はい。わざわざ送ってくださって、ありがとうございます!」
「ううん、ボクが送ってあげたかっただけ、だから。……また、ね」
「はい!またよろしくお願いします!」
「なーにが「またよろしくお願いします」だよ!恋愛フラグ回避するって目的はどこ行ったの!?これじゃただ読書しに行っただけじゃん!」
相変わらず恋愛フラグを回避しきれなかった私は、ベッドに飛び込むなり枕を叩いた。
――クロームがお気に入りの本を読ませてくれたばかりか、自分の本を読ませようとしてくれていることに、生憎と私は何の疑問も抱いていなかった。
姫様を幸せにするためには、攻略対象サマたちから嫌われ、断罪されることが必要になってくる。
まずは誰から嫌われようか。
心苦しいけどクロームから嫌われようかな。クロームは好き嫌いが分かりやすかったはずだから……と考えた私は、早速行動に移すことにした。
私が向かう先は、王宮内にある図書館。
クロームの恋愛イベントの多くは、図書館で起こるのだ。
本を取ろうとして手と手が触れ合ってしまったり、上の方にある本を取ってくれたり。好感度が高ければ、クロームのお気に入りの本を読ませてくれたりもする。もっと好感度を上げれば、クロームが持っている本まで読ませてくれるようになる。――だが、好感度が低いと、図書館内にあるクロームのお気に入りの本に触れただけで、ただでさえ低い好感度が下がる。本探しも綱渡りなのだ。
そんなイベントを発生させ、地雷を踏んだり嫌われるような返答をすれば、きっとクロームとの恋愛フラグは回避できるだろう。
首が痛くなるくらい見上げないと最上段まで見えない本棚。――最上段の本ってどうやって取るんだろう。
歩けど歩けど、どこまでも続いていく敷地。――え、これ図書館だけでどれだけ大きいの?いくら王宮内にあるとはいえ、東京ドームがいくつか入りそうなくらいの大きさの図書館って……。
規格外の図書館に、入ってすぐ呆然としてしまう私。
――さ、恋愛イベントを発生させよう!そんでもって嫌われよう!
どうにか気持ちを切り替え、私は奥へ奥へと進んで行った。
すると、遥か遠くに見覚えのある後ろ姿が見えた。
黒色の髪をなびかせ、これまた黒色の長い外套を翻しながら歩くその後ろ姿は。
「……っ、クローム様!」
声を上げると、クロームはゆっくりとこちらを振り返り――遥か遠くにある私の姿を見つけ、こちらに向かって歩いてきた。
私もクロームの方に向かって小走りになり、ようやくクロームのところに辿り着いた。
少々荒い息を整えながら、私はクロームに話しかけた。
「あの、本を、探していまして」
「……どんな本?」
「草や花、薬草に関するものを」
「……こっち」
目的の本があるところまで案内してくれるらしい。私はクロームのあとを追った。
「……ここらへん」
5分ほど歩き、私たちはようやく目的地に辿り着いた。……図書館内を移動するのに5分かかるってヤバいな。
「……なんで急に、本探ししてるの?」
「王宮勤めのメイドとして、様々なことを知っておいた方がいいかと思いまして」
「なる、ほど……」
んー、と悩む仕草を見せたクロームは、「この中だと、どういうのが気になる?」と私に問いかけた。
「えぇと……」
無数に並ぶ本の背表紙を見ていると、ひとつ気になるものがあった。
「あれが……っとと」
上の方にある本を取ろうとし、私はつま先立ちになる。私ではギリギリ届かない位置にあり、何度チャレンジしても本を手に取ることはできなかった。
すると、後ろから誰かの手がにゅっと伸び、目的の本をさらっていった。
……誰かと言いつつ、ここにいるのはひとりしかいないのは分かりきっているのだが。
「く、くく、くくっ、クローム様!?」
片手は本棚につき、もう片方の手で目的の本を掴んでいるクローム。
――まるで壁ドンされているかのようなシチュエーションだ。
「……なに?」
心臓がバックバクの私とは正反対に、いつもと変わらないクローム。……確かクロームの設定に『天然』ってあったな。
「なっ……何でもありません。それより、本を取っていただきありがとうございます」
「……『食べられる野草・食べられない野草大全集』」
「だ、だって!気になりませんか!?この世界にも食べられる野草があるんですよ、食べられない野草もあるんですよ!?最っ高にロマン感じますよね!?」
ただでさえ近い位置にいるクロームに、更に詰め寄る。
「誰かが言っていました、雑草という草はないと。えぇまさにその通りだと思うんですよ!名もなき草と言えど食べられるかもしれない!あるいは食べられないかもしれません!そもそも雑草とひとくくりにしていた草が実はとっても美味しいのかも!?それってスリル満点でドキドキワクワクで滾りませんか!?」
クロームの深い黒色の双眸は、私がよく喋ったからか見開かれていた。そこではたと気づいた。……私たちはほぼゼロ距離にいるということを。
「はっ!も、申し訳ございません!わたくし如きが!」
ついつい熱くなってしまった私を恥じる。
だが何を隠そう、私は前世、植物が好きだったのだ。花言葉も好きだった。花自体も、野草も好きだった。
だから、まさかこの世界に来てもこんな本に出会えるとは思っていなかったのだ。
「……ふふっ」
「え?」
「ふふ、ふふふ……」
「!?」
クロームが、あの基本無表情で寡黙なクロームが、声に出して笑ってるだと!?
「ふふ……っ、アイリスって面白いね……ふふっ」
顔に熱が集まっているのがよく分かる。必死にこらえようとしている笑いが止まらず、肩を震わせながら笑っている姿、アイリスという呼び方。
あぁ……全てが神々しい。
「……久々に、こんなに笑った。思い出し笑いできそう」
「うぅ……このことは忘れてくださいませ」
「ううん、忘れないよ。……ね、この本はどう?」
反論を封じるように続けられた言葉、そして差し出された本。タイトルは……
「『草木・花全集』!なんて事務的で素っ気ないタイトルなんでしょう!素晴らしいです!」
「ふふ……っ、じゃ、これも?」
「こ、これは『野草の調理法』!?これも好きです!」
「……ふふっ、良かったね」
「はい!ありがとうございます!」
それから私はクロームに勧めてもらった本を読み、気付いたら日が暮れていた。おかしいな、ここに来た時は昼前だった気がするのに。
クロームは私がここにいる間、ずっと隣の椅子に座って本を読んでいたようだ。
「く、クローム様!すみません、読み耽ってしまって時間を忘れてしまいました!」
「……ずっと読んでたね」
「申し訳ありません、お恥ずかしながら……とても面白かったです!ありがとうございました!」
「ううん、いいよ。アイリスが喜んでくれたなら。……またここで会えたら、他の本も読んで」
「はい、ぜひ!」
「ここにあるの読みきったら、ボクの部屋にある本も、持ってきてあげる」
「本当ですか!?楽しみにしてます!」
私たちは図書館を出てしばらく話しながら歩き、いつの間にか私の部屋の前まで来ていた。
「……ここ、だよね。アイリスの部屋」
「はい。わざわざ送ってくださって、ありがとうございます!」
「ううん、ボクが送ってあげたかっただけ、だから。……また、ね」
「はい!またよろしくお願いします!」
「なーにが「またよろしくお願いします」だよ!恋愛フラグ回避するって目的はどこ行ったの!?これじゃただ読書しに行っただけじゃん!」
相変わらず恋愛フラグを回避しきれなかった私は、ベッドに飛び込むなり枕を叩いた。
――クロームがお気に入りの本を読ませてくれたばかりか、自分の本を読ませようとしてくれていることに、生憎と私は何の疑問も抱いていなかった。
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