13 / 55
姫様毒殺事件
しおりを挟む
「……歩み寄るとか絶対無理!私ってば何言ってんの馬鹿なの!?」
姫様と花祭りの報告会を終え、自室に帰ってきた私はベッドに顔面から勢いよく倒れ込む。
「……いや待てよ、よく考えたらこれって……」
何かが引っかかる。
花祭りが終わり、姫様は完全にディラスルートに入った。
姫様がディラスルートでハッピーエンドを迎えることは目に見えている。
ディラスルート……私は、「わたくし」は……どんなエンドを迎える?
国外追放エンド……だったっけ?
「……まぁいいか、いずれ分かることだし」
自分に課されるエンドは、「わたくし」からすればバッドであろうと、「私」からしてみればハッピーエンドだ。
姫様が幸せになったということなのだから。
私はそれを、目の前で見てから、一思いに断罪されたい。
姫様の幸せな表情され見れれば、姫様が幸せになる瞬間さえ見れれば、私は何の未練もなく次の土地でやっていける。
「……だからせめて頼むよ、ディラス……結婚式には私も呼んで……姫様の幸せを目の前で…………」
私の意識は深淵に飲み込まれかけている。
ふかふかでぬくぬくのベッドに誘われるように、私は眠りに落ちた。
次の日。
「アイリス、茶会の準備をして欲しいの。できれば、昼までに……それと、給仕も。……ダメ、かしら?」
朝食の席で突然言われたそれに(しかも姫様は上目遣いという必殺技をくり出した)私は一も二もなく「もちろんです」と答えた。姫様のこんな表情を見せられて、否なんて言えるわけないだろ!まぁもちろん否と言う気はなかったのだけれど。
「姫様のためならば、わたくしは尽力を厭いません。最高に美味しい紅茶と茶菓子を用意させて頂きます」
「ありがとう。……わたし、あなたがいてくれて良かったわ。あなたの淹れる紅茶も、あなたが焼くクッキーも、何もかも全てが1番美味しいのよ。楽しみにしてるわ」
ニコリ、と目の前で見せられた姫様の笑顔に、私は昇天しかけ、しかし理性で何とか押さえつけて意識を保ち、「ありがとうございます」と満面の笑みを返した。
しかし、この時の私はあまりの多幸感で気付いていなかった。
私の――わたくしの断罪が、もう間もなく迫っているということに――。
私は姫様の言われた通り、昼までには茶会の準備は万全だった。
庭園に席を用意し、紅茶と茶菓子を用意した。
さぁ姫様、いつでもいらしてください……!
そう思いながら私は姫様が庭園に現れるのを待った。
「あ、アイリス。準備はもうやってくれたのね。ありがとう」
「当然のことをしたまで、で……」
姫様の声がする方を向いた。
そこには姫様……そして、隣にディラスがいた。
姫様の騎士なのだから当然と言えば当然なのだが、こう、引っ掛かりを覚える……デジャブを感じる。
あの姫様のドレス、ディラスの衣装。どこかで見覚えがあるような……。
「……アイリス?どうしたのかしら?」
「アイリスちゃーん?調子でも悪いの?」
ふたりして私の顔を覗き込んできた。
仮にも攻略対象サマであるディラスと、私の崇拝対象の姫様が私の顔を、同時に覗き込んできたのだ。
緊急事態発生!私の目と脳の解像度ではこのふたりを完全に捉えきれません!
「……だ、大丈夫です。さ、茶会の準備は整ってますよ。……姫様、わたくしがいていいのですか?」
ボソリと姫様に問いかければ、「いいのよ」と答えた。
「わたしはあなたに、報告しなきゃいけないことがあるの。……ディラスも、一緒に」
これはもしかして、もしかしなくとも。
「……アイリス、よく聞いて。わたしたちは――」
「待って、オレから言わせて。……アイリスちゃん、オレたち、婚約しようと思うんだ」
あの時「わたくし」に向けられていた熱っぽい視線が、姫様の方を向いていたのは知っていた。
姫様が、誰よりもディラスに熱っぽい視線を向けていたのは知っていた。
だから今更聞かされなくとも知っていたと言えば知っていた話だ。
……と内心では思っているが、表情はそうもいかないようだ。
「あ、アイリス……どうして泣いているの?」
「あー……姫様のせいじゃないですかね……」
「わたし?わたしのせいなの!?ねぇアイリス、わたしはどうしたらあなたに許して貰えるの……っ!?」
あの時のように――否、あの時とは反対の立場だが、あの時とまるっきり同じシチュエーション。思わずフフっと笑みを零す。
「わたくし……多分、嬉しくて泣いてるんです……姫様がそのように幸福感に満ち溢れた表情で、笑っていて……自分のことのように嬉しいです……っ」
待ち望んだ姫様の幸せな表情。それを目の前で見ている。
これ以上に幸せなことがあろうものなら教えて欲しい。そんなものはこの世に……あるいは、前世にもなかったのだから。
「……姫様を泣かせたりしたら、わたくし、貴方をついうっかり階段から突き落としてしまうかもしれませんの。ですから、くれぐれも姫様を悲しませることがないように……姫様を、幸せにしてください」
泣きながらも笑顔で言いきった私を褒めちぎってやりたい。よくやった、私。
――内容はともかく。
その後は私も混じえて3人で茶会をした。
しかし、幸せな時間はそう長くは続かないものだ。
「……姫様、顔色が優れないようですが」
「あれ、本当だ。めちゃくちゃ顔青い……というか白くない?」
「…………っ、」
「ちょっとディラス様、姫様の声が聞こえません。黙っててくださいませんか?……姫様、どうなさいましたか?」
「……どく、が……」
姫様は、紅茶を飲んでから急激に体調を崩し、倒れた。最後に「毒が」と呟いて。
私とディラスの迅速な対応の甲斐あって、姫様は一命を取り留めたが、大きな問題が残った。
誰が犯人かということだ。
私は毒なんて仕込んでいないし、そもそも持ってない。だが、この紅茶を用意したのは私。
まず真っ先に疑われるのは私だ。
――私は、姫様毒殺未遂の疑いで、捕縛された。
姫様と花祭りの報告会を終え、自室に帰ってきた私はベッドに顔面から勢いよく倒れ込む。
「……いや待てよ、よく考えたらこれって……」
何かが引っかかる。
花祭りが終わり、姫様は完全にディラスルートに入った。
姫様がディラスルートでハッピーエンドを迎えることは目に見えている。
ディラスルート……私は、「わたくし」は……どんなエンドを迎える?
国外追放エンド……だったっけ?
「……まぁいいか、いずれ分かることだし」
自分に課されるエンドは、「わたくし」からすればバッドであろうと、「私」からしてみればハッピーエンドだ。
姫様が幸せになったということなのだから。
私はそれを、目の前で見てから、一思いに断罪されたい。
姫様の幸せな表情され見れれば、姫様が幸せになる瞬間さえ見れれば、私は何の未練もなく次の土地でやっていける。
「……だからせめて頼むよ、ディラス……結婚式には私も呼んで……姫様の幸せを目の前で…………」
私の意識は深淵に飲み込まれかけている。
ふかふかでぬくぬくのベッドに誘われるように、私は眠りに落ちた。
次の日。
「アイリス、茶会の準備をして欲しいの。できれば、昼までに……それと、給仕も。……ダメ、かしら?」
朝食の席で突然言われたそれに(しかも姫様は上目遣いという必殺技をくり出した)私は一も二もなく「もちろんです」と答えた。姫様のこんな表情を見せられて、否なんて言えるわけないだろ!まぁもちろん否と言う気はなかったのだけれど。
「姫様のためならば、わたくしは尽力を厭いません。最高に美味しい紅茶と茶菓子を用意させて頂きます」
「ありがとう。……わたし、あなたがいてくれて良かったわ。あなたの淹れる紅茶も、あなたが焼くクッキーも、何もかも全てが1番美味しいのよ。楽しみにしてるわ」
ニコリ、と目の前で見せられた姫様の笑顔に、私は昇天しかけ、しかし理性で何とか押さえつけて意識を保ち、「ありがとうございます」と満面の笑みを返した。
しかし、この時の私はあまりの多幸感で気付いていなかった。
私の――わたくしの断罪が、もう間もなく迫っているということに――。
私は姫様の言われた通り、昼までには茶会の準備は万全だった。
庭園に席を用意し、紅茶と茶菓子を用意した。
さぁ姫様、いつでもいらしてください……!
そう思いながら私は姫様が庭園に現れるのを待った。
「あ、アイリス。準備はもうやってくれたのね。ありがとう」
「当然のことをしたまで、で……」
姫様の声がする方を向いた。
そこには姫様……そして、隣にディラスがいた。
姫様の騎士なのだから当然と言えば当然なのだが、こう、引っ掛かりを覚える……デジャブを感じる。
あの姫様のドレス、ディラスの衣装。どこかで見覚えがあるような……。
「……アイリス?どうしたのかしら?」
「アイリスちゃーん?調子でも悪いの?」
ふたりして私の顔を覗き込んできた。
仮にも攻略対象サマであるディラスと、私の崇拝対象の姫様が私の顔を、同時に覗き込んできたのだ。
緊急事態発生!私の目と脳の解像度ではこのふたりを完全に捉えきれません!
「……だ、大丈夫です。さ、茶会の準備は整ってますよ。……姫様、わたくしがいていいのですか?」
ボソリと姫様に問いかければ、「いいのよ」と答えた。
「わたしはあなたに、報告しなきゃいけないことがあるの。……ディラスも、一緒に」
これはもしかして、もしかしなくとも。
「……アイリス、よく聞いて。わたしたちは――」
「待って、オレから言わせて。……アイリスちゃん、オレたち、婚約しようと思うんだ」
あの時「わたくし」に向けられていた熱っぽい視線が、姫様の方を向いていたのは知っていた。
姫様が、誰よりもディラスに熱っぽい視線を向けていたのは知っていた。
だから今更聞かされなくとも知っていたと言えば知っていた話だ。
……と内心では思っているが、表情はそうもいかないようだ。
「あ、アイリス……どうして泣いているの?」
「あー……姫様のせいじゃないですかね……」
「わたし?わたしのせいなの!?ねぇアイリス、わたしはどうしたらあなたに許して貰えるの……っ!?」
あの時のように――否、あの時とは反対の立場だが、あの時とまるっきり同じシチュエーション。思わずフフっと笑みを零す。
「わたくし……多分、嬉しくて泣いてるんです……姫様がそのように幸福感に満ち溢れた表情で、笑っていて……自分のことのように嬉しいです……っ」
待ち望んだ姫様の幸せな表情。それを目の前で見ている。
これ以上に幸せなことがあろうものなら教えて欲しい。そんなものはこの世に……あるいは、前世にもなかったのだから。
「……姫様を泣かせたりしたら、わたくし、貴方をついうっかり階段から突き落としてしまうかもしれませんの。ですから、くれぐれも姫様を悲しませることがないように……姫様を、幸せにしてください」
泣きながらも笑顔で言いきった私を褒めちぎってやりたい。よくやった、私。
――内容はともかく。
その後は私も混じえて3人で茶会をした。
しかし、幸せな時間はそう長くは続かないものだ。
「……姫様、顔色が優れないようですが」
「あれ、本当だ。めちゃくちゃ顔青い……というか白くない?」
「…………っ、」
「ちょっとディラス様、姫様の声が聞こえません。黙っててくださいませんか?……姫様、どうなさいましたか?」
「……どく、が……」
姫様は、紅茶を飲んでから急激に体調を崩し、倒れた。最後に「毒が」と呟いて。
私とディラスの迅速な対応の甲斐あって、姫様は一命を取り留めたが、大きな問題が残った。
誰が犯人かということだ。
私は毒なんて仕込んでいないし、そもそも持ってない。だが、この紅茶を用意したのは私。
まず真っ先に疑われるのは私だ。
――私は、姫様毒殺未遂の疑いで、捕縛された。
0
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
ライバル令嬢は当て馬キャラを幸せにしたい!
粉砂糖
恋愛
わたくしの名前は東鳳音麗香。
見た目は子供、頭脳は大人の立派な転生大企業令嬢ですの。
前世で大好きだった少女漫画「双海くんに恋してる」略してふたこいの世界に転生デビューしましたの!
ヒーローはわたくしの幼馴染みであり婚約者の双海慎一。
彼の双子の弟、優二が前世の私の推しですが、優二は俗にいう当て馬キャラ。
ヒロインとの恋に破れてしまう未来、あの(見ていて)切なくて苦しかった恋を叶えてあげられるかもしれないんじゃないかしら!?
そんなわけでわたくし!ヒロインとの恋を応援して優二を脱!当て馬にしてみせますわ!
という猪突猛進転生ご令嬢のドタバタラブストーリー。
2018.12.11 少しずつ文章の改定をしています。次話更新できるよう頑張ります。
寵妃にすべてを奪われ下賜された先は毒薔薇の貴公子でしたが、何故か愛されてしまいました!
ユウ
恋愛
エリーゼは、王妃になる予定だった。
故郷を失い後ろ盾を失くし代わりに王妃として選ばれたのは後から妃候補となった侯爵令嬢だった。
聖女の資格を持ち国に貢献した暁に正妃となりエリーゼは側妃となったが夜の渡りもなく周りから冷遇される日々を送っていた。
日陰の日々を送る中、婚約者であり唯一の理解者にも忘れされる中。
長らく魔物の侵略を受けていた東の大陸を取り戻したことでとある騎士に妃を下賜することとなったのだが、選ばれたのはエリーゼだった。
下賜される相手は冷たく人をよせつけず、猛毒を持つ薔薇の貴公子と呼ばれる男だった。
用済みになったエリーゼは殺されるのかと思ったが…
「私は貴女以外に妻を持つ気はない」
愛されることはないと思っていたのに何故か甘い言葉に甘い笑顔を向けられてしまう。
その頃、すべてを手に入れた側妃から正妃となった聖女に不幸が訪れるのだった。
私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。
彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。
それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。
そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。
公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。
そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。
「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」
こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。
彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。
同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。
平民と恋に落ちたからと婚約破棄を言い渡されました。
なつめ猫
恋愛
聖女としての天啓を受けた公爵家令嬢のクララは、生まれた日に王家に嫁ぐことが決まってしまう。
そして物心がつく5歳になると同時に、両親から引き離され王都で一人、妃教育を受ける事を強要され10年以上の歳月が経過した。
そして美しく成長したクララは16才の誕生日と同時に貴族院を卒業するラインハルト王太子殿下に嫁ぐはずであったが、平民の娘に恋をした婚約者のラインハルト王太子で殿下から一方的に婚約破棄を言い渡されてしまう。
クララは動揺しつつも、婚約者であるラインハルト王太子殿下に、国王陛下が決めた事を覆すのは貴族として間違っていると諭そうとするが、ラインハルト王太子殿下の逆鱗に触れたことで貴族院から追放されてしまうのであった。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
誕生日当日、親友に裏切られて婚約破棄された勢いでヤケ酒をしましたら
Rohdea
恋愛
───酔っ払って人を踏みつけたら……いつしか恋になりました!?
政略結婚で王子を婚約者に持つ侯爵令嬢のガーネット。
十八歳の誕生日、開かれていたパーティーで親友に裏切られて冤罪を着せられてしまう。
さらにその場で王子から婚約破棄をされた挙句、その親友に王子の婚約者の座も奪われることに。
(───よくも、やってくれたわね?)
親友と婚約者に復讐を誓いながらも、嵌められた苛立ちが止まらず、
パーティーで浴びるようにヤケ酒をし続けたガーネット。
そんな中、熱を冷まそうと出た庭先で、
(邪魔よっ!)
目の前に転がっていた“邪魔な何か”を思いっきり踏みつけた。
しかし、その“邪魔な何か”は、物ではなく────……
★リクエストの多かった、~踏まれて始まる恋~
『結婚式当日、婚約者と姉に裏切られて惨めに捨てられた花嫁ですが』
こちらの話のヒーローの父と母の馴れ初め話です。
素顔の俺に推し変しろよ!
豆狸
恋愛
──突然のキスの後、彼は言った。
「裏川、いや、沙英。好きだ、結婚してくれ」
「ヤダよ」
わたしが好きなのは俳優忍野薫であって、高校の同級生だった忍野くんじゃないんだってば!
爆速勇者が幼馴染の私を束縛してきます!
白黒
ファンタジー
私はエレア・ザクセン17歳。
この平和な田舎村、サウザンド村で生まれた。いたって普通の農民の娘で性格も大人しく特に目立つタイプでは無いけど…困ったことがあった。
それはある特別な者がこの村で生まれたからだ。
そう、光の精霊に選ばれし勇者が誕生したのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる