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バタン…。
扉が閉まった。
あぁ、エマが行っちゃった。
ハリトンが玄関の扉をぼーっと見つめていると、
ドガッ!!!
後ろから衝撃が与えられた。
「ハリー、ほら早くお部屋に戻ってください。仕事溜まってるでしょ。さっさと片付けてくださいよ。私だってあなたに付き合っていられるほど暇ではないのですよ。」
「おい、ウィル!今、背中蹴ったのか?俺、お前のご主人だよな?」
「はい、そうですよ。ハリーがあまりに動かないので足の我慢がきかなかったようです。もう一度足を暴走させたくなかったら、早く部屋に戻ったらいかがですか?」
「わかったよ。戻ればいいんだろっ、戻れば!」
ウィルことウィリアムは、ハリトンと幼い頃から一緒に育ち、今では侍従としてそばにいて、やり手で働き者である。
ただ、足グセが(口も?)ハリトン限定で悪いようだ。
拗ねつつハリトンは部屋に戻った。
仕事を始めて、たった5分…
「ねぇ、ウィル。なんでエマはあんなに天使なんだろう。俺も一緒にお茶買いに行きたかった。
絶対レオのやつお茶会に参加してやがるよな!
クソッ!!俺の天使の視界に入りやがって!」
「エマ様がお美しいのは当たり前で自然の摂理のようなものですね。ハリーがお茶会に行ってもエマ様に暴言吐いて、クソほど嫌われるだけでしょう。無駄なことペラペラ言ってないで手を動かしてください。レオンハルト殿下は婚約者なのですから、あなたに文句を言われる筋合いはありませんよ。」
「うるさいなぁ、わかってるよ。
俺だってエマへの暴言は言いたくて言ってるわけじゃないんだ!
そして、レオとはいい友人だが、エマの婚約者とは断じて認めていない!!」
はぁぁぁ
ウィリアムは深いため息をつく。
(こんなのが兄でエマ様はとてもお可哀想に…。
まずはハリーが普通にエマ様と話せるようにならないとどうにもならないよな。)
「ハリー、仕事が終わったら、エマ様と普通に話せるように特訓しますよ。
だから、早く手を動かしてください。」
扉が閉まった。
あぁ、エマが行っちゃった。
ハリトンが玄関の扉をぼーっと見つめていると、
ドガッ!!!
後ろから衝撃が与えられた。
「ハリー、ほら早くお部屋に戻ってください。仕事溜まってるでしょ。さっさと片付けてくださいよ。私だってあなたに付き合っていられるほど暇ではないのですよ。」
「おい、ウィル!今、背中蹴ったのか?俺、お前のご主人だよな?」
「はい、そうですよ。ハリーがあまりに動かないので足の我慢がきかなかったようです。もう一度足を暴走させたくなかったら、早く部屋に戻ったらいかがですか?」
「わかったよ。戻ればいいんだろっ、戻れば!」
ウィルことウィリアムは、ハリトンと幼い頃から一緒に育ち、今では侍従としてそばにいて、やり手で働き者である。
ただ、足グセが(口も?)ハリトン限定で悪いようだ。
拗ねつつハリトンは部屋に戻った。
仕事を始めて、たった5分…
「ねぇ、ウィル。なんでエマはあんなに天使なんだろう。俺も一緒にお茶買いに行きたかった。
絶対レオのやつお茶会に参加してやがるよな!
クソッ!!俺の天使の視界に入りやがって!」
「エマ様がお美しいのは当たり前で自然の摂理のようなものですね。ハリーがお茶会に行ってもエマ様に暴言吐いて、クソほど嫌われるだけでしょう。無駄なことペラペラ言ってないで手を動かしてください。レオンハルト殿下は婚約者なのですから、あなたに文句を言われる筋合いはありませんよ。」
「うるさいなぁ、わかってるよ。
俺だってエマへの暴言は言いたくて言ってるわけじゃないんだ!
そして、レオとはいい友人だが、エマの婚約者とは断じて認めていない!!」
はぁぁぁ
ウィリアムは深いため息をつく。
(こんなのが兄でエマ様はとてもお可哀想に…。
まずはハリーが普通にエマ様と話せるようにならないとどうにもならないよな。)
「ハリー、仕事が終わったら、エマ様と普通に話せるように特訓しますよ。
だから、早く手を動かしてください。」
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