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一度でいいから――伊部瀬 麻理(享年25歳)

12. 麻理 4

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彼が赤ちゃんと1ヶ月検診に行くのは一週間後だとわかった。
まだ日にちがあるから、あたしは赤ちゃんの傍にいることにした。
その間に彼は、一1ヶ月検診を目処に、新居に戻ることをお義母さんに話していた。
そして平日の四日間をお義母さんとママで分担してくれないかと提案していた。
いざというときのシッターや託児所も探すつもりだと。
ただ将来のことを考えると、長期間の育休は取りたくないとも言っていた。
その代わり、週四の勤務に切り替え、できるだけ残業はなしの契約に代えてもらうとも。
お給料は下がるけれど、今は赤ちゃんの傍にいることを選んでくれた。
お義母さんは寂しそうな顔をしていたけれど、結局は折れてくれた。
そして、巧の育児ノートを作って、毎日の体温や飲んだミルクの量、離乳食になったら何を食べた、とか体調の変化を記録して三人で共有できるようにしよう、と提案してくれた。
あたしと一緒に子育てをすることが出来なかった分、ちゃんと愛情を注いで子育てをしたい、っていう光ちゃんの想いを酌んでくれたみたい。
どちらか片方の母親にだけ任せるのも負担が大きい、なら両母の手を借りようと考えてくれた。
うちのママも了解してくれたらしい。
光ちゃん、ありがとう。
積極的に子育てをしようと思ってくれたことも嬉しい。
ママの手も借りようとしてくれてることもとても嬉しい。
それに、ママもお義母さんも、あたしの代わりをしてくれて、ありがとう。
みんなに愛されて、巧くんは幸せ者だね。
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