14 / 32
十四話 美弥の作戦
しおりを挟む
「ただいま」
「誰にいってるの?」
「え? ほんまや、誰にいったんやろう」
ママとくすくす笑いながら、お家に上がる。
ママはご飯を食べてきたからハンバーグを食べなかったけれど、美弥がお手伝いしたと報告すると、褒めてくれた。
明日の朝ご飯、食パンに挟もうか、とママの分のハンバーグを二個もらってきた。
朝からハンバーガーが食べられると思うと、明日が待ち遠しい。
「宿題は終わってるんでしょう」
「お祖母ちゃんと一緒にやった」
「お風呂入れるから、寝ちゃおう」
「うん」
ママに答えながら、自室に向かった。
さっきはついルークスに声をかけてしまった。ママはルークスがいることを知らないのに。
「ルークスただいま」
ドアを開けながら、小さな声量で声をかけた。
(みやちゃん! おかえり)
ルークスはドア前で出迎えてくれた。上げた尻尾をぶんぶん振り回して喜んでくれる。
「ただいま。ただいま」
美弥も嬉しくなって、頭を、首をわしゃわしゃなでる。ママに聞こえないように声を抑えるのが大変だ。
「一人にしてごめんな」
(気にしてないよ。ネコが怖がるのはかわいそうだからね)
「ルークスは優しいなあ」
いっぱいなでなでして、最後にゆっくりと頭をなでた。
「お風呂入ってくるなあ。ルークスも入る?」
「今日は、ぼくいいよ」
「残念。また一緒に入ろうな」
「そのうちね」
すーと目をそらしたルークスの頭をもう一度なでて、美弥はパジャマを持って風呂場に向かった。
今夜も美弥とルークスは一緒のお布団に入って、ぐっすりと眠った。
ルークスは幽霊やのに、夜は寝て、昼に動くんやねえ、なんていいながら。
火曜日の朝、食パンにレタスとトマトを挟んだハンバーガーを頬張り、美味しかった、と満足して登校した。
学校ではやっぱり話すことができなくて、この日も無言のまま過ごした。
(みやちゃん、お願いがあるんだ)
帰宅後、自室で本を読んでいると、眠っていると思っていたルークスが話しかけてきた。
昨日まで読んでいた魔法使いの女の子のお話は返却して、新しく借りてきた、女の子が転生した異世界で人生をやり直すお話を読んでいた。
「お願いって、どないしたん?」
本を閉じて、ベッドに座る。ルークスも身体を起こした。
(おやつ買って欲しいんだ)
「おやつ? いいけど、ルークス食べられる?」
(わかんないけど、もしかしたみやちゃんの手からなら、たべられるかもしれない)
「試してみよっか。幽霊でも犬用がいいと思うから、買いに行こう」
(ありがとう、みやちゃん)
ルークスはベッドを降りて、嬉しそうに飛び跳ねながらくるくる回った。
美弥はショルダーバッグにお財布と子供用スマホとお家のカギを入れて、家を出た。
近くのコンビニに行き、ペットのおやつコーナーの前に立った。
ボーロ、クッキー、ジャーキー、チュール、ガム。ルークスが喜びそうなものがたくさんある。
『どれがいいかなあ?』
あれもいいこれもいい、とルークスのことを考えながら選べるのは三カ月ぶりで、すごく嬉しかった。
『ルークスが選ぶ?』
ルークスには家族が選んだものしかあげたことはなかった。となりにいるんだから、食べたい本人に選んでもらうのもいいかも。
そう思ってルークスに訊ねた。
(どれもおいしそうで、まよっちゃうね)
よだれが見えそうなくらい、ルークスは食い入るように見ている。
(きめた。ジャーキーにしょう)
『ジャーキーな』
美弥はジャーキーの袋を手に取り、レジに向かった。
この間ママからもらったお金を使ってなかったので、お釣りも戻ってきた。
『さっそく食べてみる?』
(このまますこしおさんぽしようよ)
『おさんぽ? まあ、ええけど』
先を行くルークスの、ゆらゆら揺れる尻尾を見つめながらついていく。
小学校を通り過ぎ、住宅街をとことこ歩いていくと、「ワンワン」とイヌの鳴き声が響いた。
反応した美弥が振り返ると、リードをピンと引っ張って歩いてくる茶色の柴犬がいた。
男子が一人でイヌを連れていて、力を込めて引っ張っていた。
「あ、あの子」
この間見かけたお兄ちゃんとワンコだとわかった。
美弥が待っていると、近寄ってきた柴犬が、美弥の周りを飛び跳ねながらくるくると回る。
「ヤマト、やめろ」
強い口調で男子がとめても、柴犬は興奮しているのか、くるくるをやめない。
「ごめんなさい」
イヌに合わせてくるくるしている男子が謝ってくる。
美弥が座り込み、イヌの頭と同じ高さになると、柴犬はやっと回転をやめた。
「こんにちは。かわいいなあ。ヤマトくんっていうんや」
美弥が手の甲を柴犬に向けると、丸い顔を近づけて、くんくん匂いをかいでいる。
「犬、大丈夫?」
お兄ちゃんが気づかって訊いてくれた。
「うん、平気。もっと大きいワンコ飼ってたから。触ってもいい?」
「いいよ」
下からゆっくりと手をのばして、胸をそっとさわる。
嫌がってなさそうなので、首筋や背中をなでた。
「いい子やなぁ」
「いつもは人見知りするんだけど、今日はどうしたんだろう」
「人苦手なん? あたしには来てくれるんや。あ!」
美弥はポケットに入れていたジャーキーを取り出した。
「これ持ってたからかな?」
とたんにヤマトがクウーンと甘い声をだした。
「ごめんなさい。ワンちゃんの前で出したらあかん」
慌ててポケットに戻そうとして、入らなくて道路にぽてっと落下した。
ヤマトくんが袋に顔を近づける。かまれてしまう前に取り上げた。
「お兄ちゃん、ごめんね」
「いや。こいつジャーキー好きだから」
「嫌いなワンコさんはおらんよ。よかったら、ひとつだけあげてもいい?」
「ああ、うん。いいの?」
「うん」
飼い主さんから許可をもらったので、美弥は袋を破いて、細長いジャーキーを一本取り出した。
「お手はできるん?」
「できるよ」
お兄ちゃんが頷いたので、「お手」といってみると、ヤマトは右の前脚を上げ、美弥の左手に乗せた。
「上手やなあ」
褒めながらジャーキーををあげると、ぱくぱくと食いついた。
「かわいいなあ」
柴犬にデレっとしていると、
(みやちゃん)
ルークスが呼びかけてきた。
ルークスが嫌がるかも、と思ったけれど、そうで)はなかった。
(みやちゃん、お兄ちゃんとお話しようよ)
と急かしてくる。
美弥が無言でヤマトくんをなでまわしていると、お兄ちゃんから話しかけてくれた。
「犬好きなの?」
「うん。この間まで飼ってたんやけど、お空に還かえってしもてん」
「あ、悪い。思い出させた?」
「大丈夫。寂しいけど、寂しくないねん」
お兄ちゃんが首を傾げた。
死んだはずのルークスが、幽霊になってきたなんて、お兄ちゃんに話せない。
どうやって言い訳しようかと考え、スマホを取り出した。
「ここにルークスの写真いっぱいあるねん。あたしの宝物。見てたら寂しくなって泣きたくなるけど、でも楽しいねん」
「写真見せてよ」
「いいよ。バーニーズマウンテンドッグのルークスっていうねん」
美弥はお兄ちゃんにスマホを渡した。その間、お座りして待っているヤマトくんをなでていた。
(みやちゃん、ヤマトのきぼうをつたえてあげてよ)
『ちょっと待って。突然いうてもびっくりしはるやん』
「かわいいね」
「ありがとう。そうやろ。もふもふしてて気持ちいいねん」
「名前もかっこいい」
「光って意味らしい。ラテン語? やったかなあ。パパがつけてん」
「へえ。そうなんだ」
「お兄ちゃん、ヤマトくんとまた遊ばしてもらってもいい? すごい楽しかった」
「ああ、うん。会えれば」
「ありがとう。あたしの名前、東美弥っていいます。四年生です」
「六年の石原大志。こいつはヤマト」
「遊ばせてくれてありがとう」
「こっちこそ、人に慣れさせたいと思ってたから。ありがとう」
「じゃあ、またね」
「うん、また」
「ヤマトくん、バイバイ。また遊ぼうな」
美弥はヤマトくんに手を振ると、お兄ちゃんとお別れした。
(みやちゃん、どうしていってくれないの?)
ついてくるルークスは、少し怒っているようだった。
『ちょっとずつ仲良くしようと思ってるの。今日は浩ちゃんもおらんかったし』
(ヤマト、すごくふあんになっているんだよ。はやくなかよなってほしいんだよ)
『明日、また散歩に行こう。きっかけ見つけたら、お話しするから』
(ぜったいだよ)
『そのままにはせえへんから』
ルークスはせかしてきたけれど、美弥は、少しでも仲良くなってから話をしようと考えていた。
ちなみに、買ったジャーキーをルークスにあげてみたけれど、やっぱり食べられなかった。
「誰にいってるの?」
「え? ほんまや、誰にいったんやろう」
ママとくすくす笑いながら、お家に上がる。
ママはご飯を食べてきたからハンバーグを食べなかったけれど、美弥がお手伝いしたと報告すると、褒めてくれた。
明日の朝ご飯、食パンに挟もうか、とママの分のハンバーグを二個もらってきた。
朝からハンバーガーが食べられると思うと、明日が待ち遠しい。
「宿題は終わってるんでしょう」
「お祖母ちゃんと一緒にやった」
「お風呂入れるから、寝ちゃおう」
「うん」
ママに答えながら、自室に向かった。
さっきはついルークスに声をかけてしまった。ママはルークスがいることを知らないのに。
「ルークスただいま」
ドアを開けながら、小さな声量で声をかけた。
(みやちゃん! おかえり)
ルークスはドア前で出迎えてくれた。上げた尻尾をぶんぶん振り回して喜んでくれる。
「ただいま。ただいま」
美弥も嬉しくなって、頭を、首をわしゃわしゃなでる。ママに聞こえないように声を抑えるのが大変だ。
「一人にしてごめんな」
(気にしてないよ。ネコが怖がるのはかわいそうだからね)
「ルークスは優しいなあ」
いっぱいなでなでして、最後にゆっくりと頭をなでた。
「お風呂入ってくるなあ。ルークスも入る?」
「今日は、ぼくいいよ」
「残念。また一緒に入ろうな」
「そのうちね」
すーと目をそらしたルークスの頭をもう一度なでて、美弥はパジャマを持って風呂場に向かった。
今夜も美弥とルークスは一緒のお布団に入って、ぐっすりと眠った。
ルークスは幽霊やのに、夜は寝て、昼に動くんやねえ、なんていいながら。
火曜日の朝、食パンにレタスとトマトを挟んだハンバーガーを頬張り、美味しかった、と満足して登校した。
学校ではやっぱり話すことができなくて、この日も無言のまま過ごした。
(みやちゃん、お願いがあるんだ)
帰宅後、自室で本を読んでいると、眠っていると思っていたルークスが話しかけてきた。
昨日まで読んでいた魔法使いの女の子のお話は返却して、新しく借りてきた、女の子が転生した異世界で人生をやり直すお話を読んでいた。
「お願いって、どないしたん?」
本を閉じて、ベッドに座る。ルークスも身体を起こした。
(おやつ買って欲しいんだ)
「おやつ? いいけど、ルークス食べられる?」
(わかんないけど、もしかしたみやちゃんの手からなら、たべられるかもしれない)
「試してみよっか。幽霊でも犬用がいいと思うから、買いに行こう」
(ありがとう、みやちゃん)
ルークスはベッドを降りて、嬉しそうに飛び跳ねながらくるくる回った。
美弥はショルダーバッグにお財布と子供用スマホとお家のカギを入れて、家を出た。
近くのコンビニに行き、ペットのおやつコーナーの前に立った。
ボーロ、クッキー、ジャーキー、チュール、ガム。ルークスが喜びそうなものがたくさんある。
『どれがいいかなあ?』
あれもいいこれもいい、とルークスのことを考えながら選べるのは三カ月ぶりで、すごく嬉しかった。
『ルークスが選ぶ?』
ルークスには家族が選んだものしかあげたことはなかった。となりにいるんだから、食べたい本人に選んでもらうのもいいかも。
そう思ってルークスに訊ねた。
(どれもおいしそうで、まよっちゃうね)
よだれが見えそうなくらい、ルークスは食い入るように見ている。
(きめた。ジャーキーにしょう)
『ジャーキーな』
美弥はジャーキーの袋を手に取り、レジに向かった。
この間ママからもらったお金を使ってなかったので、お釣りも戻ってきた。
『さっそく食べてみる?』
(このまますこしおさんぽしようよ)
『おさんぽ? まあ、ええけど』
先を行くルークスの、ゆらゆら揺れる尻尾を見つめながらついていく。
小学校を通り過ぎ、住宅街をとことこ歩いていくと、「ワンワン」とイヌの鳴き声が響いた。
反応した美弥が振り返ると、リードをピンと引っ張って歩いてくる茶色の柴犬がいた。
男子が一人でイヌを連れていて、力を込めて引っ張っていた。
「あ、あの子」
この間見かけたお兄ちゃんとワンコだとわかった。
美弥が待っていると、近寄ってきた柴犬が、美弥の周りを飛び跳ねながらくるくると回る。
「ヤマト、やめろ」
強い口調で男子がとめても、柴犬は興奮しているのか、くるくるをやめない。
「ごめんなさい」
イヌに合わせてくるくるしている男子が謝ってくる。
美弥が座り込み、イヌの頭と同じ高さになると、柴犬はやっと回転をやめた。
「こんにちは。かわいいなあ。ヤマトくんっていうんや」
美弥が手の甲を柴犬に向けると、丸い顔を近づけて、くんくん匂いをかいでいる。
「犬、大丈夫?」
お兄ちゃんが気づかって訊いてくれた。
「うん、平気。もっと大きいワンコ飼ってたから。触ってもいい?」
「いいよ」
下からゆっくりと手をのばして、胸をそっとさわる。
嫌がってなさそうなので、首筋や背中をなでた。
「いい子やなぁ」
「いつもは人見知りするんだけど、今日はどうしたんだろう」
「人苦手なん? あたしには来てくれるんや。あ!」
美弥はポケットに入れていたジャーキーを取り出した。
「これ持ってたからかな?」
とたんにヤマトがクウーンと甘い声をだした。
「ごめんなさい。ワンちゃんの前で出したらあかん」
慌ててポケットに戻そうとして、入らなくて道路にぽてっと落下した。
ヤマトくんが袋に顔を近づける。かまれてしまう前に取り上げた。
「お兄ちゃん、ごめんね」
「いや。こいつジャーキー好きだから」
「嫌いなワンコさんはおらんよ。よかったら、ひとつだけあげてもいい?」
「ああ、うん。いいの?」
「うん」
飼い主さんから許可をもらったので、美弥は袋を破いて、細長いジャーキーを一本取り出した。
「お手はできるん?」
「できるよ」
お兄ちゃんが頷いたので、「お手」といってみると、ヤマトは右の前脚を上げ、美弥の左手に乗せた。
「上手やなあ」
褒めながらジャーキーををあげると、ぱくぱくと食いついた。
「かわいいなあ」
柴犬にデレっとしていると、
(みやちゃん)
ルークスが呼びかけてきた。
ルークスが嫌がるかも、と思ったけれど、そうで)はなかった。
(みやちゃん、お兄ちゃんとお話しようよ)
と急かしてくる。
美弥が無言でヤマトくんをなでまわしていると、お兄ちゃんから話しかけてくれた。
「犬好きなの?」
「うん。この間まで飼ってたんやけど、お空に還かえってしもてん」
「あ、悪い。思い出させた?」
「大丈夫。寂しいけど、寂しくないねん」
お兄ちゃんが首を傾げた。
死んだはずのルークスが、幽霊になってきたなんて、お兄ちゃんに話せない。
どうやって言い訳しようかと考え、スマホを取り出した。
「ここにルークスの写真いっぱいあるねん。あたしの宝物。見てたら寂しくなって泣きたくなるけど、でも楽しいねん」
「写真見せてよ」
「いいよ。バーニーズマウンテンドッグのルークスっていうねん」
美弥はお兄ちゃんにスマホを渡した。その間、お座りして待っているヤマトくんをなでていた。
(みやちゃん、ヤマトのきぼうをつたえてあげてよ)
『ちょっと待って。突然いうてもびっくりしはるやん』
「かわいいね」
「ありがとう。そうやろ。もふもふしてて気持ちいいねん」
「名前もかっこいい」
「光って意味らしい。ラテン語? やったかなあ。パパがつけてん」
「へえ。そうなんだ」
「お兄ちゃん、ヤマトくんとまた遊ばしてもらってもいい? すごい楽しかった」
「ああ、うん。会えれば」
「ありがとう。あたしの名前、東美弥っていいます。四年生です」
「六年の石原大志。こいつはヤマト」
「遊ばせてくれてありがとう」
「こっちこそ、人に慣れさせたいと思ってたから。ありがとう」
「じゃあ、またね」
「うん、また」
「ヤマトくん、バイバイ。また遊ぼうな」
美弥はヤマトくんに手を振ると、お兄ちゃんとお別れした。
(みやちゃん、どうしていってくれないの?)
ついてくるルークスは、少し怒っているようだった。
『ちょっとずつ仲良くしようと思ってるの。今日は浩ちゃんもおらんかったし』
(ヤマト、すごくふあんになっているんだよ。はやくなかよなってほしいんだよ)
『明日、また散歩に行こう。きっかけ見つけたら、お話しするから』
(ぜったいだよ)
『そのままにはせえへんから』
ルークスはせかしてきたけれど、美弥は、少しでも仲良くなってから話をしようと考えていた。
ちなみに、買ったジャーキーをルークスにあげてみたけれど、やっぱり食べられなかった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
太郎ちゃん
ドスケベニート
児童書・童話
きれいな石ころを拾った太郎ちゃん。
それをお母さんに届けるために帰路を急ぐ。
しかし、立ちはだかる困難に苦戦を強いられる太郎ちゃん。
太郎ちゃんは無事お家へ帰ることはできるのか!?
何気ない日常に潜む危険に奮闘する、涙と愛のドタバタコメディー。
理想の王妃様
青空一夏
児童書・童話
公爵令嬢イライザはフィリップ第一王子とうまれたときから婚約している。
王子は幼いときから、面倒なことはイザベルにやらせていた。
王になっても、それは変わらず‥‥側妃とわがまま遊び放題!
で、そんな二人がどーなったか?
ざまぁ?ありです。
お気楽にお読みください。
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
YouTuber犬『みたらし』の日常
雪月風花
児童書・童話
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
飼い主のパパさんは、YouTubeで一発当てることを夢見て、先月仕事を辞めた。
まぁいい。
オレには関係ない。
エサさえ貰えればそれでいい。
これは、そんなオレの話だ。
本作は、他小説投稿サイト『小説家になろう』『カクヨム』さんでも投稿している、いわゆる多重投稿作品となっております。
無断転載作品ではありませんので、ご注意ください。
お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる