【遺稿】ティッシュの花

春先に父が突然亡くなった。私と父の関係は最悪だった。だから私は寂しくも悲しくもなかった。その父の遺品を整理していた時に見つけた古いスマホ。小説投稿サイトのアプリに父が書いたであろう短編小説を見つけた。何も遺してくれなかった父が遺した小説「ティッシュの花」。その貧乏くさいタイトルに嫌悪感を抱きながらも、私は何故かその話に引き込まれていく。

家族がバラバラになり、仕事にもとん挫した娘が、生きることに迷う最中に出会った父の遺稿。そして、その遺稿を読んだことをきっかけに変わり始める娘の今を描く。
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