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第2章 陰謀の影
2-2 選択
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「あの、タオルを取ってもらってもいいか?」
バーテンダーがシャワーのお湯を止めながら監視員に頼んだ。
「ああ」
と言ってその依頼に応じている自分に、監視員は思わず苦笑した。監視員をはじめてから随分になるがこんなことをしたのは初めてだ。命じられるのが心地いいなんてことも。
タオルを渡そうとして手を伸ばす。
「ありがとう」
と受け取るバーテンダーの裸の胸が視界に入った。甘い劣情が押し寄せてくる。監視員が視線をそのまま向けていることが苦しくなって顔を振った、その瞬間。真下から強烈なアッパーカットを食らって宙に浮いた。無警戒だった。飛びかけた意識で暴漢の顔を確認する。こいつ、客の一人だ。名前は......。監視員の意識が飛んだ。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「姫様、ご無事でしょうか?」
客に紛れ込んでいた暴漢は【ボクサー】と呼ばれる王女の元従者だった。六人目の客である。
「まあ、まあかな。その姫様はやめて。姫はもう死んだことになっているのだから」
「その情報操作がア国に見破られたのです。このオークション、誰が落札しても姫様はあの蛇王子のところに連れ去られる段取りになっているのです」
「この監視員はそこまで知っていたのかな。そんな風には見えなかったけど」
「まあ、いずれにしても黒幕は組織でしょう。あの主催者がどこまで知っているのかが微妙ですが」
監視員も主催者も恐らく全てを知ってはいまい。情報は必要最低限にしか示さない。それが組織のやり方だ。
「いずれにせよ。ぼくが蛇王子のところに行くのを阻止する為にお父様が仕掛けたことを、こんな裏の手で元の木阿弥にされちゃたまらない」
「勿論です。その為に私がここに来たのですから」
「頼もしいじゃないか、策はあるんだろうな」
ボクサーはポカンとした顔をしている。
「まさか......ないのか?」
ボクサーは申し訳なさそうに頭をかく。マジか。策もなしに監視員を殴り倒してどうするつもりだ。休憩時間の終わりが残り2分になっていた。
「とにかくこの監視員を縛っておくとして、バーに戻ろう」
「はい。しかし、姫様。バーに行くなら何かお召し物を着ていただけませんか。いきなり素っ裸でどうもどうもという雰囲気ではありませんから」
ボクサーの進言を受けて、バーテンは選り取り見取り用意された衣装からシンプルな男装ものを選んだ。はじめに着ていたバーテンの出で立ちとほぼ同じである。
「ああ、服装も元の木阿弥ですね」
ボクサーは苦笑した。
「時間だ。いこう」
バーテンとボクサーはバーに向かった。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「遅いな」
主催者が店長に声を掛けた。休憩時間が終了して1分を過ぎていた。組織の監視員は時間には厳格である。時間より早く来ることも遅れることもない。それが休憩時間明けのタイムアウトに遅れるとは。何かあったか。
即座に店長はバックヤードに足を向けたが、丁度そのタイミングでバタンと扉が開いてバーテンが出てきた。いつものバーの仕事着と変わらない格好。店長も普段の営業の一コマを見ているような気になった。
「監視員はどうしたんだ?」
店長が尋ねる。「さあ」バーテンは答えた。闇オークションの秩序である監視員が再開時間に遅れることなどかつてないことだ。主催者も客も俄かに色めきだった。
その時だ。
ダンダンダンダンダンダン
と、閉められた店のドアを激しく叩く音が響いた。店長が対応に向かう。更にドアを叩く音が続く。
「どうしましたか?」
「開けてくれ、頼む」
失格になったヘソマニアの声だ。
「失格者を会場に戻すわけにはいかないんだ。悪いが今日はもう帰ってくれよ」
「店長か?俺だって帰れるならそうしたいが、とても無事に外に出られる状態じゃないんだ。詳しい話をさせてくれ。頼むから開けてくれよ」
ヘソマニアのただならぬ異様な様子に、店長は扉を半分開けた。
「おお、すまないな、店長。ここは完全に封鎖されているぞ」
「封鎖だって?」
「ああ。地上へのエレベータも階段もメチャメチャいかつい奴らが検問を作っている。人っ子一人通さないつもりだ。隠れてしばらく様子を見ていたんだが、外からも誰も通さないつもりらしい」
「一体誰ががそんなマネを?」
「組織の手のものだろうな。さっきの話と関係ありだろう。その後中の方はどうなってるんだ?」
中でも組織の監視員が休憩から戻らない異常な事態が発生したところだった。上も下も、か。王女、か。これはもしかすると、もしかするな。
「分かった、とにかく中に入って詳しく外の様子を教えてくれ」
店長はヘソマニアを会場に連れて戻ると、主催者に事情を伝えた。
「どういうことだ?」「何が起こっているんだ?」
オークション会場にざわめきが起こる。そこにボクサーが監視員を連れて現れた。
「皆さん、このオークションは組織に仕組まれた茶番なんです。組織は今日の商品を客に払い下げる気は毛頭ありません。なぜならば......」
「この商品がリサ王女だから、か」
ボクサーの話をタマネギが続けた。やはり。そういうカラクリか。
「リサ王女だって?何言ってるんだ、リサ王女は事故で死んだはずだろう」
ハサミ屋が反論したが、会場の他の客たちは皆、この異常事態に理由があるとすれば、ア国絡みだろうと直感していた。
「つまり組織はこのバーテンダーが王女だってことを分かっていたってことか。となれば売り先はア国。そりゃあいい商売に違いねえ」
そう言うとタマネギは監視員の襟元を掴んで詰問した。
「あんたはこの茶番を知っていたのか?」
監視員は、ボクサーのアッパーカットを打撃の瞬間に自ら飛ぶことでダメージを逃したものの、まだフラフラした頭で答える。
「資料には王女の可能性6割と記載されていた。実物を見て可能性9割と組織に報告したが、この会場の封鎖のことは聞いていない」
「なるほどな。その報告をキーに作戦敢行ということか」
タマネギがうなずく。ここでボクサーが自らの素性を明かした。
「私はかつてリサ王女の従者だった者です。王女をア国に奪われてはならない。これは国王の意思です。このオークションは非合法ではありますが、誰も介入出来ない組織のルールに則ったものです。王女をア国に奪うには絶好の隠れ蓑になる。このオークションで誰が落札したとしても、その事実だけを残して王女を奪い去れば、王女の存在は跡形もなく消え去る。それが組織とア国との密約です」
「落札者はどうなる?」
信号機が聞いた。
「消される、か」
タマネギの言葉にボクサーがうなづく。
「冗談じゃねえ、何だってこんなオークションに呼びやがったんだ。俺は帰るぞ」
ミサイルが席を立つ。それを制して信号機が諫めた。
「落ち着け。もはやオークションが終わるまで外に出られないことは3番が見てきた通りだ。つまり、このお嬢ちゃんを連れて帰る落札者からお嬢ちゃんを奪い、その落札者を消すところまでが上にいる組織の連中の仕事ってことだろう」
「どうやらそういうことみたいだな」
タマネギが同意する。
「だったら、どうするんだよ?」
ミサイルが喚く。
「選択肢は二つだ。このままオークションで落札者を決めてお嬢ちゃんにア国に行ってもらうか、ま、その場合その落札者は多分死ぬことになるだろう。それとも、全員でお嬢ちゃんを守るか、だ」
信号機が答える。しばらくの沈黙の後、ハサミ屋が口を開いた。
「でも、仮にここからうまいこと脱出出来たとしても......」
「ま、これから一生組織に怯えながら生きていくことになりそうだな」
タマネギが苦笑交じりに言うと、皆の口元も緩んだ。ハハハ、という笑い声も出た。
「そんなことには絶対にさせません」
追い詰められた皆の精神状態を心配したボクサーが言った。すると信号機が、穏やかな声でこう言った。
「いいんだよ、ぼうや。ここに来ている奴らは、そんなやわなタマじゃねえよ。むしろ、みんなちょっとワクワクモードなんじゃねえか」
「違いねえ」
タマネギが言うと、改めて笑いが起こる。決してヤケクソとか諦めの笑いではない。そう。まるで遠足の前日のような表情に見えた。
こいつらは一体なんなんだ?監視員は、彼らを追い詰めている組織の人間である自分に対して何ら責めを問わず、むしろこの緊迫した状況を楽しんでいるかのような客たちに驚愕していた。組織の恐ろしさは自分が一番知っている。なのに。こいつらなら本当に何とかしてしまうのかも知れない、などと、根拠のない希望が胸の底から湧きあがっ来ることに、監視員は戸惑っていた。
(続く)
バーテンダーがシャワーのお湯を止めながら監視員に頼んだ。
「ああ」
と言ってその依頼に応じている自分に、監視員は思わず苦笑した。監視員をはじめてから随分になるがこんなことをしたのは初めてだ。命じられるのが心地いいなんてことも。
タオルを渡そうとして手を伸ばす。
「ありがとう」
と受け取るバーテンダーの裸の胸が視界に入った。甘い劣情が押し寄せてくる。監視員が視線をそのまま向けていることが苦しくなって顔を振った、その瞬間。真下から強烈なアッパーカットを食らって宙に浮いた。無警戒だった。飛びかけた意識で暴漢の顔を確認する。こいつ、客の一人だ。名前は......。監視員の意識が飛んだ。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「姫様、ご無事でしょうか?」
客に紛れ込んでいた暴漢は【ボクサー】と呼ばれる王女の元従者だった。六人目の客である。
「まあ、まあかな。その姫様はやめて。姫はもう死んだことになっているのだから」
「その情報操作がア国に見破られたのです。このオークション、誰が落札しても姫様はあの蛇王子のところに連れ去られる段取りになっているのです」
「この監視員はそこまで知っていたのかな。そんな風には見えなかったけど」
「まあ、いずれにしても黒幕は組織でしょう。あの主催者がどこまで知っているのかが微妙ですが」
監視員も主催者も恐らく全てを知ってはいまい。情報は必要最低限にしか示さない。それが組織のやり方だ。
「いずれにせよ。ぼくが蛇王子のところに行くのを阻止する為にお父様が仕掛けたことを、こんな裏の手で元の木阿弥にされちゃたまらない」
「勿論です。その為に私がここに来たのですから」
「頼もしいじゃないか、策はあるんだろうな」
ボクサーはポカンとした顔をしている。
「まさか......ないのか?」
ボクサーは申し訳なさそうに頭をかく。マジか。策もなしに監視員を殴り倒してどうするつもりだ。休憩時間の終わりが残り2分になっていた。
「とにかくこの監視員を縛っておくとして、バーに戻ろう」
「はい。しかし、姫様。バーに行くなら何かお召し物を着ていただけませんか。いきなり素っ裸でどうもどうもという雰囲気ではありませんから」
ボクサーの進言を受けて、バーテンは選り取り見取り用意された衣装からシンプルな男装ものを選んだ。はじめに着ていたバーテンの出で立ちとほぼ同じである。
「ああ、服装も元の木阿弥ですね」
ボクサーは苦笑した。
「時間だ。いこう」
バーテンとボクサーはバーに向かった。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「遅いな」
主催者が店長に声を掛けた。休憩時間が終了して1分を過ぎていた。組織の監視員は時間には厳格である。時間より早く来ることも遅れることもない。それが休憩時間明けのタイムアウトに遅れるとは。何かあったか。
即座に店長はバックヤードに足を向けたが、丁度そのタイミングでバタンと扉が開いてバーテンが出てきた。いつものバーの仕事着と変わらない格好。店長も普段の営業の一コマを見ているような気になった。
「監視員はどうしたんだ?」
店長が尋ねる。「さあ」バーテンは答えた。闇オークションの秩序である監視員が再開時間に遅れることなどかつてないことだ。主催者も客も俄かに色めきだった。
その時だ。
ダンダンダンダンダンダン
と、閉められた店のドアを激しく叩く音が響いた。店長が対応に向かう。更にドアを叩く音が続く。
「どうしましたか?」
「開けてくれ、頼む」
失格になったヘソマニアの声だ。
「失格者を会場に戻すわけにはいかないんだ。悪いが今日はもう帰ってくれよ」
「店長か?俺だって帰れるならそうしたいが、とても無事に外に出られる状態じゃないんだ。詳しい話をさせてくれ。頼むから開けてくれよ」
ヘソマニアのただならぬ異様な様子に、店長は扉を半分開けた。
「おお、すまないな、店長。ここは完全に封鎖されているぞ」
「封鎖だって?」
「ああ。地上へのエレベータも階段もメチャメチャいかつい奴らが検問を作っている。人っ子一人通さないつもりだ。隠れてしばらく様子を見ていたんだが、外からも誰も通さないつもりらしい」
「一体誰ががそんなマネを?」
「組織の手のものだろうな。さっきの話と関係ありだろう。その後中の方はどうなってるんだ?」
中でも組織の監視員が休憩から戻らない異常な事態が発生したところだった。上も下も、か。王女、か。これはもしかすると、もしかするな。
「分かった、とにかく中に入って詳しく外の様子を教えてくれ」
店長はヘソマニアを会場に連れて戻ると、主催者に事情を伝えた。
「どういうことだ?」「何が起こっているんだ?」
オークション会場にざわめきが起こる。そこにボクサーが監視員を連れて現れた。
「皆さん、このオークションは組織に仕組まれた茶番なんです。組織は今日の商品を客に払い下げる気は毛頭ありません。なぜならば......」
「この商品がリサ王女だから、か」
ボクサーの話をタマネギが続けた。やはり。そういうカラクリか。
「リサ王女だって?何言ってるんだ、リサ王女は事故で死んだはずだろう」
ハサミ屋が反論したが、会場の他の客たちは皆、この異常事態に理由があるとすれば、ア国絡みだろうと直感していた。
「つまり組織はこのバーテンダーが王女だってことを分かっていたってことか。となれば売り先はア国。そりゃあいい商売に違いねえ」
そう言うとタマネギは監視員の襟元を掴んで詰問した。
「あんたはこの茶番を知っていたのか?」
監視員は、ボクサーのアッパーカットを打撃の瞬間に自ら飛ぶことでダメージを逃したものの、まだフラフラした頭で答える。
「資料には王女の可能性6割と記載されていた。実物を見て可能性9割と組織に報告したが、この会場の封鎖のことは聞いていない」
「なるほどな。その報告をキーに作戦敢行ということか」
タマネギがうなずく。ここでボクサーが自らの素性を明かした。
「私はかつてリサ王女の従者だった者です。王女をア国に奪われてはならない。これは国王の意思です。このオークションは非合法ではありますが、誰も介入出来ない組織のルールに則ったものです。王女をア国に奪うには絶好の隠れ蓑になる。このオークションで誰が落札したとしても、その事実だけを残して王女を奪い去れば、王女の存在は跡形もなく消え去る。それが組織とア国との密約です」
「落札者はどうなる?」
信号機が聞いた。
「消される、か」
タマネギの言葉にボクサーがうなづく。
「冗談じゃねえ、何だってこんなオークションに呼びやがったんだ。俺は帰るぞ」
ミサイルが席を立つ。それを制して信号機が諫めた。
「落ち着け。もはやオークションが終わるまで外に出られないことは3番が見てきた通りだ。つまり、このお嬢ちゃんを連れて帰る落札者からお嬢ちゃんを奪い、その落札者を消すところまでが上にいる組織の連中の仕事ってことだろう」
「どうやらそういうことみたいだな」
タマネギが同意する。
「だったら、どうするんだよ?」
ミサイルが喚く。
「選択肢は二つだ。このままオークションで落札者を決めてお嬢ちゃんにア国に行ってもらうか、ま、その場合その落札者は多分死ぬことになるだろう。それとも、全員でお嬢ちゃんを守るか、だ」
信号機が答える。しばらくの沈黙の後、ハサミ屋が口を開いた。
「でも、仮にここからうまいこと脱出出来たとしても......」
「ま、これから一生組織に怯えながら生きていくことになりそうだな」
タマネギが苦笑交じりに言うと、皆の口元も緩んだ。ハハハ、という笑い声も出た。
「そんなことには絶対にさせません」
追い詰められた皆の精神状態を心配したボクサーが言った。すると信号機が、穏やかな声でこう言った。
「いいんだよ、ぼうや。ここに来ている奴らは、そんなやわなタマじゃねえよ。むしろ、みんなちょっとワクワクモードなんじゃねえか」
「違いねえ」
タマネギが言うと、改めて笑いが起こる。決してヤケクソとか諦めの笑いではない。そう。まるで遠足の前日のような表情に見えた。
こいつらは一体なんなんだ?監視員は、彼らを追い詰めている組織の人間である自分に対して何ら責めを問わず、むしろこの緊迫した状況を楽しんでいるかのような客たちに驚愕していた。組織の恐ろしさは自分が一番知っている。なのに。こいつらなら本当に何とかしてしまうのかも知れない、などと、根拠のない希望が胸の底から湧きあがっ来ることに、監視員は戸惑っていた。
(続く)
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