【R18】女騎士ゆきの憂鬱

牧村燈

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第6章 女騎士の決戦前夜

6-2 宙吊り

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「ナマ、よくやったぞ。よし、よし、お前にも後でたっぷりご褒美をやろう。こいつは随分評判の女らしいからな。邪魔が入る前にたっぷり楽しませてもらうことにしよう」

 島風は陸上選手たちに指示を出し、ステージの上に用意されている様々な拘束具の中から、アン王女が拘束されていた天井から吊るす形を選んだ。

「こいつの攻撃力がどんなものかは知らないが、宙吊りなら力は入るまい」

 ゆきは両手を拘束され、万歳の形でステージ中央に吊るされた。アン王女よりも高く吊るされ、かかとが浮いている。これでは飛ぶことも、蹴りを繰り出すことも不可能だ。

 身体を吊られた痛みに、ゆきは意識を取り戻した。

「おや、お目覚めかな、女騎士殿。こうも簡単にお前が手に入るとは思わなかったよ。この女を助けに来たようだが、そいつに裏切られちゃあしょうがねえだろうがな。残念だがこいつはもう俺たちの言いなりだからな。お前もこの女と同じように性奴隷にしてやろう。俺たちには国も王家も関係ねえ。好きなことをただ好きなようにやるだけだ」

 島風が言った。

「くだらねえな。ただ傍若無人に好き放題に振る舞って、力任せに女を凌辱して、精子をばら撒くことに一体どんな意味があるというのだ。何をされたところで、貴様らの奴隷になど金輪際なるものか」

 拘束されようと、どれほどの辱めを受けようとも、決して折れない心こそがゆきの真骨頂だ。

「まあ、いいだろう。お前と生き方の議論をするつもりなど毛頭ない。いつまでそんな偉そうなことを言っていられるか楽しみだよ」

 変態コスプレチームは、踊り子を失い残り9人だ。このチームの特色は、戦闘でも女を嬲るにおいても、いずれもチームプレーを重視する。

 早速三人がかりでゆきの防具や着衣を脱がしていくが、その流れるような手際の良さは驚くほどだった。着衣をの紐や布は、それぞれが持つ刃物で容赦なく切られて衣服はたちまち布切れに姿を変えて床に舞落ちていった。

 あっというまに下着だけにされたゆきは、抗うことも息をつく間さえも許されることなく、鋭いナイフで肩紐を切られ、胸の谷間を繋ぐレースに押し当てた刃先は、まるでレースを溶かすようにその締め付けを解き放った。開放されたゆきの白く豊満な胸の先端には、薄紅色の乳首が咲いていた。

 間髪を入れず、ゆきの飾り気のない白いパンティの両サイドにナイフが差し込まれる。何の抵抗もなくスウと切り裂かれたパンティが、H型の布になって床にハラハラ落ちた。遂に隠すものの消失してしまった股間に、ジャクソンに剃られ無毛にされた恥丘が露わになった。

「おおおお」

 コスプレチームの何人かから思わずため息が漏れた。

 全裸にされたゆきを真っ先に襲ったのはナマだった。折角全裸にしたばかりだったが、ナマは布でゆきの胸と腰を覆い、その敏感な部分をギュッと締め付けた。さらしによる快楽地獄へ導こうというのだろう。

「2年前の続きが、やっとできるわねお姉さん」

「ナ、ナマ。やめて、あ、あっ、う、う…」

 ゆきはナマの術の前に、早くもみだらな喘ぎ声を漏らし始めた。

「それにしてもこいつ、何ちゅう身体をしてやがるんだ」

「おお、まったくだ、エロ過ぎる」

 セイバーやメイド服らが口にする通り、快感に打ち震えるゆきの身体は、この世のものとは思えないほどに美しく妖艶で、更に肝心なところをナマのさらしがギリギリで見え隠れさせるチラリズムが猛烈にエロチックを演出していた。ナマも含めた10人全員がゆきの艶めかしい肢体に釘付けだった。

 ゆきは、踵が浮いた拘束状態で、ナマの快楽拷問をまともに受ける荒行に晒されていた。激しく腰をくねらせ、さらしに擦られる乳首もクリトリスも、既にこれ以上ないほどに膨張し、ナマの意のままに動く布の刺激に悶えていたが、布の中に匿われたそれらの恥部は、変態コスプレチームの好奇の目に触れることだけはかろうじて凌いでいた。

 ナマの刺激は飽くまでも優しくソフトで、決して乱暴に乳首を摘まみ上げたり、力任せにクリトリスを捩じるようなことはしないが、間断なく続く微細な刺激は、時に強く、時に弱く、ゆきの快感を昂ぶりをコントロールする。もはやいかせるいかせないも、ゆきの性感はナマの手の内にあった。

「うううっ、あ、あああっ、あ、お、お、おねがい、あ、ああああっ」

 ゆきの切ない喘ぎ声が一段高くなると、ナマは刺激のボリュームを一つまみ落し、乳首から乳輪、クリトリスから膣口へと、刺激のポイントを移動した。変幻自在に布を操り、性感のすべてを掌握する快楽拷問は、拷問を受ける者を性奴隷と化す媚薬にも、狂い殺す毒薬にもなる恐ろしい術である。と同時に相応の時間を要する拷問でもある。絶頂直前のギリギリで焦らされるゆきも生殺しだったが、さらしで見たいところを隠された上に、艶めかしい声を聴かされ続ける変態コスプレチームも同様に生殺しだった。

「ナマあああああー、なあ、もう辛抱たまらねえよぉ」

 我慢が利かなくなった陸上選手が、バニーガールのナマの腰に右手を回し腹部から胸へと左手を伸ばした。

「こ、こら、や、やめろよ。集中出来ないじゃないか」

 ナマは身体をくねらせて逃れようとするが、陸上選手に続いてメイドも太ももに絡みついてきた。ナマの集中が途切れてしまうと、ゆきの拷問も当然ストップする。身に着けているだけでも快感を生み出すナマのさらしの中で、ゆきはチリチリと続く布の愛撫に耐えていた。

「頃合いだろう。その邪魔なものを取ってしまえ」

 島風の命令に、スク水とネズミ(女)が待ってましたとばかりにゆきの元に走った。二人の男によってたちまち白い布は取り払われ、両手を天に突き上げたゆきは、どこを隠すことも叶わずに、生まれたままの姿を改めて変態コスプレチームの前にさらけ出した。

 全裸で生き恥を晒す一方、ナマの快楽拷問から逃れたゆきは、その元凶のさらしを外されたことによって、身体の平穏を取り戻していた。著しく体力を奪われはしたが、この体勢で何が出来るかを考える余裕がある自分を頼りに、精一杯の抵抗のシミュレーションをはじめていた。ナマに3人の男が張り付いている。残りは6人。セーラー服は最初から元気がないようなので、問題外と踏めば残りは5人か。マラダイ王子と互角のオーラを見せた島風以外とならば、この状態でも何とかなると思いながら、島風に通用しない以上、勝負に出るのは無謀だった。

 やおら男たちの手が、待ち望んだゆきの身体にまとわりついてくる。ゆきの鍛えあげられたしなやかな筋肉と、静脈の見える透き通った白い肌の柔らかな触感が、男たちの触角に贅沢な施しを与えた。

「すげえーーー、なんだあこれは」「おおお、おおおっ」「うぉーーーー」

 男たちの口から出てくる言葉は、感嘆詞ばかりだ。6人の男たちの12の手が、59本の指がゆきの身体を余すところなく覆い尽くしている。耳の穴にも、口にも唇をこじ開けて指先が突っ込まれた。乳房は原型をとどめないほどに歪められ、乳首もちぎれんばかりにひねりつぶされる。尻の割れ目を無理に広げてアナルに指を突っ込もうとする者、陰毛を引っ張り、クリトリスを押し潰し、陰唇を大きく左右に広げて膣の中の肉ひだまで観察しようとする者もいた。

 ゆきは、自らの身体の肉という肉、穴という穴に降りかかる洪水のような刺激を、激しい嵐の風雨の中に身を晒しているような感覚として捉えていた。今はただチャンスを待つしかない。なされるがままに、打たれるがままに、嵐が通り過ぎるのをゆきはじっと待っていた。

(続く)
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