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皇女との邂逅の章

137.止まらない欲望※

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 オリハルコンは二つしか無い。そのうちの一つはもちろん未来の為の剣を作る。

 そしてもう一つも、既に何を作るかは決めてある。なので自分の武器をオリハルコン製には出来ないが、愛莉の持つ円月輪は魔力操作で高速回転させて攻撃するので、今の所は鋼鉄製の武器で何とかなっている。

 
「鋼鉄よりも固い金属の武器ってありますか?」


 だがこの先、もっと防御力の高いモンスターが現れたら、鋼鉄製の円月輪では歯が立たなくなるかもしれない。なので、オリハルコンとまでは言わないが、鋼鉄よりも固い金属で円月輪を作りたい。その為に武器屋へと足を運んだのだ。


「鋼鉄よりも固い金属か……ちょっと待ってな」


 一度店の奥へ姿を消す武器屋の店主。だがすぐに一本の黒い剣を持って戻って来た。


「これは魔銀っていう金属の剣だ」
「魔銀……?」


 聞いた事の無い金属だ。だが銀と聞くと、どうしても柔らかいイメージが先行する。


「ああ。何でも純度の高い銀と、ナントカっていう魔物の魔石を混ぜ合わせると、鋼鉄の何倍も固い銀が出来るらしい。それが魔銀だ」


 本来柔らかい筈の銀に、何かのモンスターの魔石を混ぜ合わせる。つまり化学反応を起こして固くなるという事らしい。
 いや、ファンタジー溢れるこの世界では、化学反応ではなく魔法反応、或いは魔力反応とでも言った方がしっくり来る。


「そうなんだ……持ってみていいですか?」
「おう、もちろんだ」


 実際に魔銀製の剣を持って見る愛莉。そしていつものように鑑定をしてみる。


『魔銀製の剣』


 それは分かっている。なので説明文をじっと見つめる。


ーー魔銀で作られた一般的な剣。魔銀とは、高純度の銀にジャイアント・ジーの魔石を混ぜ合わせる事で物質が変化して出来た金属。一般的な鋼鉄の約七倍の強度をほこる。


 ヒクヒクと頬が引き攣る愛莉。まさかジャイアント・ジーの魔石が使われていたとは夢にも思っていなかった。もしかしてこの金属が黒いのも…………


「ん?どうした変な顔して。美人が台無しだぜ?」
「いえ……ちょっと気分が……」


 使われているのはあくまで魔石であり、ジーの身体の何処かが使われている訳では無い。とは言え、この世で一番苦手な生物の魔石を混ぜた金属など、嫌悪感しか湧かない。


「出来れば……他の金属がいいんですけど……」
「何だ、魔銀に何かあるのか?」
「いえ……生理的に受け付けないだけです……」


 愛莉の言葉に首を傾げながら、魔銀の剣を持って再び奥へと消える。そして次に持って来たのは、白い剣身の剣だった。ミスリルは透き通った白だったが、これは光沢のある白である。


「これはガルム鉄製の剣だ。ほれ、持ってみな」


 店主に剣を手渡される愛莉。再び鑑定を始める。


『ガルム鉄製の剣
ーーガルム鉄で作られた一般的な剣。ガルム鉄とは、純鉄にガルムの魔石を混ぜ合わせる事で物質変化して出来た金属。鋼鉄の三倍の強度』


「鋼鉄の三倍……」
「何か言ったか?」
「いえ……」


 強度だけで選ぶなら、当然先ほどの魔銀製のを選ぶべきだろう。でもあれは無理だ。あれで作った円月輪など、常にジーの姿を思い出してしまうではないか。


「これ買います。おいくらですか?」
「そうか。ってこれ、クローバーの剣士の嬢ちゃんが使うのか?」
「えっと……まあ予備で」
「ははは、流石は一流の冒険者だな!そいつの値段は大銀貨二枚だ。ちょっと値は張るが、丈夫でいい剣だぜ」

 
 大銀貨二枚を支払う愛莉。そのまま魔法鞄マジックバッグに収納しようとした所で、そう言えば今日はエストの引っ越し用に未来とサフィーに魔法鞄を貸していたのだと思い出す。


「それにしてもよ……初めて会った時はまだDランクだったよな?あれからそんなに経ってねえのにもうAランクって……嬢ちゃん達何者だ?」
「え?みんな普通の可愛い女子ですよ」


 可愛いが、全員普通ではない。上手く話を流されたと、店主はポリポリと頭を掻いた。



■■■



 ベッドに横たえられた水色の髪の美少女は、スースーと寝息を立てて深く眠っている。
 そんな少女の現在の状態は、服を脱がされて水色の下着に包まれただけの状態。しかも両腕はベッドの支柱に革製の紐で縛られていて、たとえ目を覚したとしても身動きが出来ない。


「はぁはぁはぁ……」


 そんな下着姿の少女を見つめながら、異常に興奮しているのは金髪の青年。
 ついに、ついに恋い焦がれた少女をこの手に。ついに彼女をーーーーーリーシャを抱く瞬間がやって来たのだと、興奮で目が血走る金髪の青年カロン。

 もう全てが終わったと思った。もう一生リーシャを抱く機会は訪れないのだと、深く落胆した。
 だがやはり諦めきれない。いずれ誰か他の男に奪われるくらいなら、いっそ自分が。せめてリーシャの処女だけでも自分が。
 振り向いて貰えないのなら、拒絶されるのなら、もう犯してしまえばいい。そんな考えに至ったカロンは、魔道具の店でうってつけな商品を見つける。


『眠りの銅針』


 本来は対モンスター用の戦闘道具。モンスターに打ち込めば、モンスターの種類にもよるが短時間眠らせる事が出来る。
 そしてこれを人間に使用した場合、半日は深く眠り落ちて、大抵の事では目を覚まさない。

 有り金を叩いて迷わず購入したカロンは、機会を覗った。常にサフィーや他のメンバーと行動を共にするリーシャだから、根気よく毎日粘ろうと思っていた矢先、珍しく単独行動を始めたのだ。
 こんな千載一遇の機会は、もうやって来ないかもしれない。今日実行しなければ、次はいつになるか分からない。


(焦るな……ここは人の目がある)


 大通りを歩くリーシャは時折、道行く人々に声を掛けられている。本人は少し困った顔をしているので、知り合いでは無いらしい。


(軽々しくリーシャに話しかけるな一般人。殺すぞ)


 もはや完全に人格が崩壊しているカロン。何が良くて何が悪いのか、何が正義で何が悪なのか、そんな判断も出来ない。
 あるのは、自分の欲求を満たしたいとの思いだけ。リーシャと無理やりにでも繋がりたいという欲望だけ。

 しばらく尾行を続けていたカロン。リーシャは装飾品店へと入り、やがて箱を持って出て来た。おそらく誰かへの贈り物だろうが、そんな事はどうでも良かった。
 そして何の神の悪戯か、リーシャが人気の無い路地へと入って行った。その瞬間、カロンは口角を釣り上げる。
 こんな偶然、そうそうある事ではない。これはきっと神の意思だ。神がリーシャと繋がる事を望んでくれているのだ。

 そんな自分勝手な思考を浮かべながら、そっとリーシャの背後に近づくカロン。そしてリーシャの首に『眠りの銅針』を打ち込んだ。その瞬間、リーシャは力無く地面に倒れる。
 あとは自分の着ていたフード付きの外套をリーシャに着せ、背中におぶって自分の部屋へと連れてゆく。そして部屋に到着するなり服を脱がせ、両腕をベッドの支柱に縛り付けた。これで万が一目を覚ましても逃げられない。


「はぁはぁはぁ……リーシャ……」


 恐る恐る、リーシャのブラジャーに手を伸ばす。そして背中に手を回し、震える手でホックを外す。すると、ブラジャーには何の抵抗も無くなり、簡単に脱がす事が出来た。現れたのは、白くて綺麗なリーシャの双丘。


「はぁはぁはぁ!何て綺麗なんだ……!」


 肌は白くきめ細やかで瑞々しく、胸の大きさも張りも申し分ない。
 乳房の頂点に鎮座する透き通った紅色の蕾は、まるで宝石のように美しかった。そしてその美しさに誘われるように、カロンは蕾に舌を這わせた。


「ん………」


 ピクッと反応するリーシャ。感じている、深く眠っているのに身体はしっかり反応している。それがカロンの興奮を増長させる。


「気持ちいいのかいリーシャ?僕の愛撫は気持ちいいのかい?」


 柔らかな胸を揉みしだきながら、薄紅色の乳首を吸ったり舐めたりするカロン。


「ん………ん……あ……」


 その度にリーシャの口から甘い声が漏れる。自分の愛撫で愛しのリーシャが喘ぎ声を上げているその事実に、カロンの陰茎ペニスは痛いほど反応する。


「はぁはぁはぁ!」


 一度胸の愛撫を止めて、服を脱ぎ始めるカロン。シャツを脱ぐと鍛えられた上半身が剥き出しになる。
 そのままズボンを脱ぎ、最後に下着をずり降ろすと、限界を超えて膨張した陰茎ペニスが現れた。
 今までの人生で、これほど興奮した事は無い。自分の陰茎ペニスが、こんなに硬く膨張した事も無い。


「もう……我慢出来ない!」


 ついにリーシャの身体を守っていた最後の布、ショーツに手を掛けるカロン。そのまま足元まで降ろし、足首から抜き取る。カロンの視界に、生まれたままの姿で眠るリーシャの姿が映り込んだ。
 ふっくらとした恥丘に生えた、リーシャの薄い陰毛を見たカロンの興奮は限界を迎えた。


「はぁはぁはぁ……リーシャ……やっと君と……」


 チラリとリーシャの顔を見ると、柔らかそうな桃色の唇が半開きになっている。
 まだ唇を奪ってないが、それは後のお楽しみだ。リーシャに挿入しながら、上の口も下の口も両方同時に犯す。

 そしてカロンはリーシャの細くて柔らかい太ももに手を掛けるとーーーーー






 ーーそのまま左右に開いた。
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