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駆け出し冒険者の章
28.ステータス
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昨日に続き今日もグリーグの森、通称『巨木の森』に足を踏み入れた未来達少女四人のパーティ”クローバー”。リーシャとサフィーは毎日この森に薬草採取に来ているので日課になっているが、未来と愛莉にとっては二回目。そして何より、元の世界からこの異世界へと転移した最初の森である。
「今日もお願いねコンちゃん」
リーシャがいつものように自身の召喚獣である”三眼狐”を召喚する。この三眼狐に周囲を警戒させる事によって、ワイルドウルフなどのモンスターから不意打ちを受ける事なく、いつも安全に薬草採取をする事が出来ていた。だが、今日リーシャが三眼狐に出した指示はいつもとは違う。
「コンちゃんがワイルドウルフを探してくれるわ。わたし達は先に進みながらコンちゃんの報告を待ちましょう」
ワイルドウルフを避けるのではなく、見つけたら撃退しながら奥へと進む作戦。せっかく魔法鞄が手に入ったのだ、ワイルドウルフの素材を確保しながら奥へ進み、そして召喚獣を探す。
「うー、早くわたしの魔法が通用するようになったのか試してみたいわ!」
「あたしも愛莉に新しい剣作って貰ったから斬れ味試してみたい!」
昨日までワイルドウルフにビクビクしていた四人だが、レベルが上がり強くなった事で既にワイルドウルフは格下の相手との認識になっていた。とは言え、遠距離から一方的に攻撃して倒すのと、近距離で剣を振るって倒すのとでは、襲い掛かる恐怖心は別次元だ。それでも、未来は積極的に接近戦を試そうとしている。
「ミクは凄いわ……初めての接近戦なんて物凄く怖い筈なのに……」
「うん。未来は昔から一度楽しいって感じると、怖いのを忘れちゃうから」
好奇心が恐怖心を凌駕する。それが日下未来という少女の本質だ。恐怖心を好奇心に変え、緊張を集中力に変える。幼い頃から男子でさえ敵わなかった天性の運動神経と勝負強さ、そして何処までもポジティブな強い心。日下未来が生まれ持った天性の才能は、異世界に来ても輝き続けている。
「コンちゃんから連絡があったわ。行きましょうみんな」
リーシャの召喚獣からワイルドウルフ発見の報告を受け、皆は足早に移動する。昨日と同じように五十メートルほど先に、ワイルドウルフが歩き回っていた。
「何かこうして見ると、全然怖くないね」
「そ、それはミクが強いからよ。わたしはまだ少し怖いわ」
未来とサフィーが打ち合わせをする。今のところ攻撃手段はこの二人しか持ち合わせていないので、どう戦うかは二人に委ねて愛莉とリーシャは事の成り行きを見守る。
「あれ?でも一度くらい愛莉の錬金した石刀でダメージ与えないと、愛莉に経験値入らないのかな?」
「あー、いいよ別に。もうワイルドウルフよりレベル高いから経験値もあまり貰えないっぽいし」
そんな会話をする未来と愛莉だが、二人は失念していた。未来が装備している剣は愛莉が錬金術で作ったものだ。なので、未来がその剣で戦う限り愛莉にも経験値が入るのだという事を。
「じゃあ行くわよ!ミク、手筈通りにね!」
「まっかせて!」
サフィーが手のひらに魔力を込める。撃ち放つのは、昨日ワイルドウルフにダメージを与えられなかった魔法。
「水刃!」
水が刃となって遠くに居るワイルドウルフ目掛けて飛んでゆく。ワイルドウルフは全く気付いていないが、自分の近くまで魔法が迫った時になってようやく気付いたのか、顔を上げる。しかし躱すまでは至らずに、ワイルドウルフの右目に命中する。
「ガァァァァーーーーッ!!」
堪らずに咆哮を上げるワイルドウルフ。その目は抉られ、大量の血が流れている。
「き、効いたわ!」
「ナイスだよサフィー!」
思わず興奮するサフィーをその場に残し、未来はすっかりコツを掴んだ短距離転移でワイルドウルフの眼前に転移する。いきなり現れた未来に腕を振り上げるワイルドウルフだが、未来が剣を振るう方が圧倒的に早かった。
「やあっ!」
ザシュッと、ワイルドウルフの左目が未来の剣戟で斬り付けられ、ワイルドウルフは両目ともに視力を失う。それを確認した未来が再び剣を振るうが、暴れたワイルドウルフの前脚が未来に襲い掛かって来た。
「うわっ!?」
持ち前の反射神経で何とか躱す未来。その瞬間ーーー
ーー回避のレベルが上がりました。
「およ?今ので回避のレベル上がるの?」
ふと考え込む未来。昨日は近距離戦闘などしなかったので、当然相手の攻撃を躱す事も無かった。先ほど、スライム相手に近距離戦闘を初めて行ったが、あれは襲って来ない相手を一方的に斬りつけていたに過ぎない。
しかし今は、近距離で攻撃して来る相手が目の前に居る。しかも相手は両目が潰れて正確な攻撃など出来ない。
「もしかして回避のレベル上げるチャンスじゃない!?」
という考えに至った未来は、ワイルドウルフへの攻撃を止めて回避に専念する事にした。スキルのレベルを上げておいて悪い事など一つも無い。チャンスがあればどんどん上げるべきだと、自分に言い聞かせる。
「んー、何故ミクはワイルドウルフに攻撃しないのかしらぁ?」
「ほんと。さっきから攻撃を躱してばっかり」
リーシャとサフィーは不思議そうに首を傾げるが、愛莉には未来の意図が一瞬で理解出来た。
「未来は【回避】のパッシブスキル持ってるから、経験値稼いでるんじゃないかな」
「あら、そうなのね。でも……あんな巨体の前に一人で立って攻撃を避けるなんて……怖くないのかしら?」
「全くよ。当たったら痛いだけじゃ済まないかもしれないのに!」
当たったら痛いだけでは済まない。愛莉自身そう思うのだが、何故かその言葉に強い違和感を感じた。
昨日初めてワイルドウルフを見た時は、あまりの恐怖に全身が粟立った。あんな化物に襲われたら大怪我どころか、こんな華奢な女子高生など一撃で肉はひしゃげ、痛いと感じる間もなく死に至るだろうと。
それは勘違いでは無く事実だった。昨日の時点では確実にそうだったのだ。ではそれが何故、今はそう思わないのか。
(レベルが上がったから。やっぱり、鑑定眼では見えない攻撃力とか防御力とか、そういうステータスも存在して、それはレベルが上がれば当然のように上がっていく………)
その考えを裏付けたのはサフィーの魔法。昨日はワイルドウルフに対してノーダメージだった魔法が、今日はワイルドウルフの目を潰すほどのダメージを与えた。
サフィー自身【魔力上昇】というパッシブスキルを持っているが、そのスキルのレベル自体は上がっていない。なのに魔法の威力が飛躍的に上がったのは、基本となる魔力というステータスが、レベルアップと同時に上がっている事を証明している。
そして先ほどの未来とサフィーの会話。未来はワイルドウルフを全然怖くないと言い、サフィーはまだ少し怖いと言った。それは即ち、全体的なステータスが未来の方が高いのだと愛莉は結論付ける。防御力、攻撃力、或いは回避能力などの値が、おそらく未来は高いのだ。
そして未来は既に本能的に悟っている。もはやワイルドウルフは自分の敵ではないと。遠距離攻撃でも近距離攻撃でも倒せる自信が、未来にはあるのだ。だからこそ恐怖も感じない。
ーー回避のレベルが上がりました。
「よし、これで回避レベル四になったし、そろそろいいかな!」
満を持してワイルドの喉元に剣戟を叩き込む未来。一撃加えた所でワイルドウルフの前脚が飛んで来たので回避。更に二度、三度と斬りつけると、ワイルドウルフは断末魔を上げて地面に転がった。
その光景を引き攣った顔で眺めるサフィーと、驚きの表情を浮かべて眺めるリーシャ、そして微笑みながら見つめる愛莉。
ーー日下未来のレベルが上がりました。
ーー望月愛莉のレベルが上がりました。
ーー望月愛莉はパッシブスキル【魔力操作】を会得しました。
ーーリーシャのレベルが上がりました。
ーーサフィーのレベルが上がりました。
全員のレベルがまた一つ上がった瞬間だった。
「今日もお願いねコンちゃん」
リーシャがいつものように自身の召喚獣である”三眼狐”を召喚する。この三眼狐に周囲を警戒させる事によって、ワイルドウルフなどのモンスターから不意打ちを受ける事なく、いつも安全に薬草採取をする事が出来ていた。だが、今日リーシャが三眼狐に出した指示はいつもとは違う。
「コンちゃんがワイルドウルフを探してくれるわ。わたし達は先に進みながらコンちゃんの報告を待ちましょう」
ワイルドウルフを避けるのではなく、見つけたら撃退しながら奥へと進む作戦。せっかく魔法鞄が手に入ったのだ、ワイルドウルフの素材を確保しながら奥へ進み、そして召喚獣を探す。
「うー、早くわたしの魔法が通用するようになったのか試してみたいわ!」
「あたしも愛莉に新しい剣作って貰ったから斬れ味試してみたい!」
昨日までワイルドウルフにビクビクしていた四人だが、レベルが上がり強くなった事で既にワイルドウルフは格下の相手との認識になっていた。とは言え、遠距離から一方的に攻撃して倒すのと、近距離で剣を振るって倒すのとでは、襲い掛かる恐怖心は別次元だ。それでも、未来は積極的に接近戦を試そうとしている。
「ミクは凄いわ……初めての接近戦なんて物凄く怖い筈なのに……」
「うん。未来は昔から一度楽しいって感じると、怖いのを忘れちゃうから」
好奇心が恐怖心を凌駕する。それが日下未来という少女の本質だ。恐怖心を好奇心に変え、緊張を集中力に変える。幼い頃から男子でさえ敵わなかった天性の運動神経と勝負強さ、そして何処までもポジティブな強い心。日下未来が生まれ持った天性の才能は、異世界に来ても輝き続けている。
「コンちゃんから連絡があったわ。行きましょうみんな」
リーシャの召喚獣からワイルドウルフ発見の報告を受け、皆は足早に移動する。昨日と同じように五十メートルほど先に、ワイルドウルフが歩き回っていた。
「何かこうして見ると、全然怖くないね」
「そ、それはミクが強いからよ。わたしはまだ少し怖いわ」
未来とサフィーが打ち合わせをする。今のところ攻撃手段はこの二人しか持ち合わせていないので、どう戦うかは二人に委ねて愛莉とリーシャは事の成り行きを見守る。
「あれ?でも一度くらい愛莉の錬金した石刀でダメージ与えないと、愛莉に経験値入らないのかな?」
「あー、いいよ別に。もうワイルドウルフよりレベル高いから経験値もあまり貰えないっぽいし」
そんな会話をする未来と愛莉だが、二人は失念していた。未来が装備している剣は愛莉が錬金術で作ったものだ。なので、未来がその剣で戦う限り愛莉にも経験値が入るのだという事を。
「じゃあ行くわよ!ミク、手筈通りにね!」
「まっかせて!」
サフィーが手のひらに魔力を込める。撃ち放つのは、昨日ワイルドウルフにダメージを与えられなかった魔法。
「水刃!」
水が刃となって遠くに居るワイルドウルフ目掛けて飛んでゆく。ワイルドウルフは全く気付いていないが、自分の近くまで魔法が迫った時になってようやく気付いたのか、顔を上げる。しかし躱すまでは至らずに、ワイルドウルフの右目に命中する。
「ガァァァァーーーーッ!!」
堪らずに咆哮を上げるワイルドウルフ。その目は抉られ、大量の血が流れている。
「き、効いたわ!」
「ナイスだよサフィー!」
思わず興奮するサフィーをその場に残し、未来はすっかりコツを掴んだ短距離転移でワイルドウルフの眼前に転移する。いきなり現れた未来に腕を振り上げるワイルドウルフだが、未来が剣を振るう方が圧倒的に早かった。
「やあっ!」
ザシュッと、ワイルドウルフの左目が未来の剣戟で斬り付けられ、ワイルドウルフは両目ともに視力を失う。それを確認した未来が再び剣を振るうが、暴れたワイルドウルフの前脚が未来に襲い掛かって来た。
「うわっ!?」
持ち前の反射神経で何とか躱す未来。その瞬間ーーー
ーー回避のレベルが上がりました。
「およ?今ので回避のレベル上がるの?」
ふと考え込む未来。昨日は近距離戦闘などしなかったので、当然相手の攻撃を躱す事も無かった。先ほど、スライム相手に近距離戦闘を初めて行ったが、あれは襲って来ない相手を一方的に斬りつけていたに過ぎない。
しかし今は、近距離で攻撃して来る相手が目の前に居る。しかも相手は両目が潰れて正確な攻撃など出来ない。
「もしかして回避のレベル上げるチャンスじゃない!?」
という考えに至った未来は、ワイルドウルフへの攻撃を止めて回避に専念する事にした。スキルのレベルを上げておいて悪い事など一つも無い。チャンスがあればどんどん上げるべきだと、自分に言い聞かせる。
「んー、何故ミクはワイルドウルフに攻撃しないのかしらぁ?」
「ほんと。さっきから攻撃を躱してばっかり」
リーシャとサフィーは不思議そうに首を傾げるが、愛莉には未来の意図が一瞬で理解出来た。
「未来は【回避】のパッシブスキル持ってるから、経験値稼いでるんじゃないかな」
「あら、そうなのね。でも……あんな巨体の前に一人で立って攻撃を避けるなんて……怖くないのかしら?」
「全くよ。当たったら痛いだけじゃ済まないかもしれないのに!」
当たったら痛いだけでは済まない。愛莉自身そう思うのだが、何故かその言葉に強い違和感を感じた。
昨日初めてワイルドウルフを見た時は、あまりの恐怖に全身が粟立った。あんな化物に襲われたら大怪我どころか、こんな華奢な女子高生など一撃で肉はひしゃげ、痛いと感じる間もなく死に至るだろうと。
それは勘違いでは無く事実だった。昨日の時点では確実にそうだったのだ。ではそれが何故、今はそう思わないのか。
(レベルが上がったから。やっぱり、鑑定眼では見えない攻撃力とか防御力とか、そういうステータスも存在して、それはレベルが上がれば当然のように上がっていく………)
その考えを裏付けたのはサフィーの魔法。昨日はワイルドウルフに対してノーダメージだった魔法が、今日はワイルドウルフの目を潰すほどのダメージを与えた。
サフィー自身【魔力上昇】というパッシブスキルを持っているが、そのスキルのレベル自体は上がっていない。なのに魔法の威力が飛躍的に上がったのは、基本となる魔力というステータスが、レベルアップと同時に上がっている事を証明している。
そして先ほどの未来とサフィーの会話。未来はワイルドウルフを全然怖くないと言い、サフィーはまだ少し怖いと言った。それは即ち、全体的なステータスが未来の方が高いのだと愛莉は結論付ける。防御力、攻撃力、或いは回避能力などの値が、おそらく未来は高いのだ。
そして未来は既に本能的に悟っている。もはやワイルドウルフは自分の敵ではないと。遠距離攻撃でも近距離攻撃でも倒せる自信が、未来にはあるのだ。だからこそ恐怖も感じない。
ーー回避のレベルが上がりました。
「よし、これで回避レベル四になったし、そろそろいいかな!」
満を持してワイルドの喉元に剣戟を叩き込む未来。一撃加えた所でワイルドウルフの前脚が飛んで来たので回避。更に二度、三度と斬りつけると、ワイルドウルフは断末魔を上げて地面に転がった。
その光景を引き攣った顔で眺めるサフィーと、驚きの表情を浮かべて眺めるリーシャ、そして微笑みながら見つめる愛莉。
ーー日下未来のレベルが上がりました。
ーー望月愛莉のレベルが上がりました。
ーー望月愛莉はパッシブスキル【魔力操作】を会得しました。
ーーリーシャのレベルが上がりました。
ーーサフィーのレベルが上がりました。
全員のレベルがまた一つ上がった瞬間だった。
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