170 / 191
剣士の章
158.衝突
しおりを挟む
これは一体どういう事なの?
この遠征の目標は魔王を倒す事。その為に、魔王を倒す為に今までどんなに辛い目に合っても頑張って来られた。
だって……魔王を倒したその先にはアルトが待っているから。
魔王を倒せば、アルトの元に帰れるから。魔王を倒せば、全てが元通りになるから。魔王を倒せば、もう勇者の傍になんて居なくて済むから。
アルトの元に帰り、アルトにいっぱい抱かれて、アルトの子供を産んで、アルトと共に幸せな生活を送る。
そこにはフィリアも居て、アルトとの間に出来た子供をフィリアと一緒に育てて、フィリアも子供が欲しいだろうからアルトに作って貰って、わたしとアルトとの子供をフィリアと一緒に育て、アルトとフィリアとの子供をわたしとフィリアで育てる。
わたしとフィリアが毎日アルトの相手をして、アルトが疲れている日はわたしとフィリアが癒やしてあげて、アルトが寝てしまったらフィリアと身体を重ねて、時には三人で身体を重ねて、そうやって幸せに過ごして行ける。そうなる未来を毎日毎日毎日毎日夢見ながら、わたしは辛い訓練も、辛い夜伽にも耐えて来た。我慢して来た。毎日アルトの姿を探しては見つけられなくて、悲しいけどそれも我慢して毎日頑張って来た。
それなのに、これは一体どういう事なの?何故、王都に居る筈のアルトが此処に居るの?もちろんアルトに会えて嬉しいけど、魔王って何?どういう事?
「アルト……アルト………」
みんなアルトは王都に居るって言ってた。レグレスさんもレックさんもサリーさんもノエルちゃんも、アルトは王都に居るって言ってた。
何故此処に居るの?もしかして……わたしに会いに来てくれたの?でもそれなら………魔王って何?どういう事なの?
何故アルトが魔王なの?アルトは人族だよ?魔王の筈無いし、魔王になれる訳無いよね?
あ、そっか。アルト騙されてるんだよ。誰なの、アルトが魔王だなんて言ったのは。
そう言えばさっきまでアルトの隣に居た可愛い娘………凄い魔力だった。本当はあの娘が魔王なんだよね?
アルトはあの娘に騙されてるんだよね?本当はあの娘が魔王なのに、アルトが魔王って事にされてるんだよね?
酷いよね。アルト、わたし許せないよ。だって、アルトが魔王の筈なんて無いのに。優しいアルトを騙して魔王を演じさせるなんて………こんなの酷すぎるよね。
待っててアルト。わたしが助けてあげるから。わたしの大事なアルトを今すぐ助けるから。だから、勇者になんて負けないでね。その人ね………わたしに酷い事をいっぱいしたの。
アルトにあげる筈だった色んな大事なものをね……全部奪っていったの。酷いよね……何でこんな事するんだろう………
わたしはただ、アルトと一緒に居たいだけなのに。そんな小さな幸せを願っていただけなのに。
だから許せない。アルトを騙して魔王を演じさせてるその娘も、わたしから全てを奪った勇者も、絶対許せない。
待っててアルト。今からわたしがアルトを助けるからーーーーー
■■■
愛しいアルトが勇者と激しい戦いを繰り広げていても、大切な幼馴染の二人が剣聖、聖女と戦っていても、リティアはそちらには目もくれずにセリナだけを見ていた。
(あれがセリナさん……実際に見ると更に綺麗な人………)
あのアルトが恋い焦がれた少女。アルトの記憶でその姿は何度も見たが、こうして実際に見るのはもちろん初めて。記憶の映像で見たセリナよりも更に綺麗で、リティアは驚きを隠せない。
そんなセリナはずっとアルトだけを見つめていたが、ふとこちらに視線を送って来た。目が合うリティアとセリナ。セリナは何処かぼんやりとした目をしていたが、それが突然何かしらの決意の篭った瞳へと変わる。
(セリナさん……?)
心なしか睨まれている気がする。少しだけ眉が釣り上がったのでそう思うも、元々の顔立ちが優しい顔立ちなので、睨まれているというよりは少し怒っている、そんな印象を覚えた。
此処からでは聞こえないが、口は何かしらの言葉を発しているのか定期的に動いている。きっと何やら独り言を呟いているのだろう。
(どうしたんだろう……何かするつもり……?)
勇者一行が一斉に動き出した後も、一人でその場に立ち尽くしていたセリナ。信じられない者でも見るような表情でずっとアルトを見つめていたが、今は何故か細い眉を少し釣り上げてこちらを見ている。
何か、彼女の気に障るような事をしただろうか?そう思ったが、すぐにその考えを否定する。
違う、そもそもアルトと一緒に居る時点で、セリナには許せないのだろう。自分がアルトの隣に居られないのに、何故貴女がアルトの隣に居るの?そう思っているのだろうとリティアは察する。
(ごめんなさい……でもアルトはわたしにとっても………)
初めて誰かを好きになったからこそ、セリナの気持ちが分かる。もし自分がセリナの立場だったとしたら、アルトの隣に居る誰かに対して良い感情は抱かないかもしれない。それはアルトに対する愛が深ければ深いほどそう思うだろう。
つまりそんな感情を抱いているセリナは、やはり今でもアルトを深く愛しているのだ。だからこそそんな表情を浮かべてこちらを見ている。
(戦うしか……ないのかな……)
セリナの実力は分からないが、少なくとも弱くは無いだろう。だからこちらも手加減など出来ないかもしれない。
(わたし……貴女を救いたいの………)
そんなリティアの心の声は当然セリナには届かない。そしてセリナは突然両手を上げ、全身の魔力を解き放った。その魔力は青い空に飲まれてゆき、次の瞬間には空一面を黒い雲が覆う。
「セリナ!?まさかそんな大魔法を使うつもりなのですか!?」
聖女フィリアが驚愕の表情を浮かべて叫んだ。しかしその声はセリナの耳には入っていない。
「嘘………空から物凄い魔力を感じる……」
リティアが見つめるその先で、黒い雲は次第に地鳴りのような音を響かせ、波のような形のその波間からは、幾つもの光が発生したり消えたりを繰り返している。
「エルマーちゃん……これって……」
サージャと剣を交えていたミミリが、異変を察してエルマーの元へと戻る。
「雷雲……これは広範囲殲滅魔法……?こんな魔法を行使したら……」
尋常では無い被害が出る。防御魔法を使えない者は黒焦げになるだろう。そんな雰囲気を察してか、兵士や冒険者達からも不安そうな声が上がる。
「おいこれ……大丈夫なのか?」
「あ、ああ……あれが一斉に落ちたら……」
「まさか賢者様に限ってそんな事は……」
自分達の信じている賢者セリナが、まさか自分達にまで被害を及ぼすような事をする筈がない、そう信じたいが不安をぬぐい去れない兵士達。
「ねえレック……これヤバくない……?」
「ああ……嫌な予感しかしないな……」
「セリナちゃん………」
経験値があるだけに、これがどれほど危険な魔法なのかを悟るレック達を含めた冒険者達。当然、魔族の皆にも不安は広がってゆく。そんな中ーーーーー
「エルマーッ!!障壁で自分とミミリを守って!!」
リティアが叫んだ。これから襲い掛かるセリナの魔法に対して、自分達の身を守ってとそう叫ぶ。
「リティアちゃんも早く来て!!ミミリとエルマーちゃんの所に早く!!」
「大丈夫!何とかしてみるから!でも最悪の場合は自分達だけでも守ってーーっ!!」
そう叫び、セリナ同様両手を上げて魔力を込める。セリナの魔法に対して何かをするつもりだが、セリナの方は魔法の準備が整っている。
(待っててねアルト。わたしがアルトを助けるから)
アルトがリティアに操られていると思い込んでいるセリナは、リティアを倒す事しか頭に無い。これから撃ち出す魔法がいかに危険か、周りにどれだけの被害をもたらすのかなど、全く考えが及んでいない。リティア一人倒すのに選択して良い魔法ではない。
それもこれも、セリナの心が壊れてしまっている為。普段は普通に見えていても、何かのきっかけで周りが見えなくなってしまう。少し考えれば分かるような事でも、その考えが及ばなくなってしまう。だからセリナは一切の躊躇なく魔法を撃ち放った。
「万雷神槌!!」
その瞬間、無数の落雷が辺り一帯に降り注ぐ。まるで神が天地創造を行うかのように大規模な雷が、光の柱となって地上に居る全てを消し去る為に降り注ぐ。誰もがその光景を呆然と見つめ、もはや抗う事も出来ない事を悟り、ただただその場に立ち尽くした。
そんな万雷を見つめながら、黒髪の美少女は自身の扱える最強の氷系魔法を頭上に解き放つ。決して誰にも被害が及ばないように。セリナを大量虐殺者にしない為に。
「絶対零度!!」
リティアの解き放った魔法により、頭上広範囲に絶対零度の空気の壁が作り出される。高温を纏う無数の落雷が冷たい空気の壁に衝突し、頭上には消滅する落雷と蒸発する冷たい空気の壁で、白い蒸気が濛々と立ち昇る。
「うぅ………」
「か、神よ……」
轟く雷鳴と衝撃音、辺りを眩しく照らす無数の雷光に、地上の者達は生きた心地がせずに神に祈っていたーーーーー
この遠征の目標は魔王を倒す事。その為に、魔王を倒す為に今までどんなに辛い目に合っても頑張って来られた。
だって……魔王を倒したその先にはアルトが待っているから。
魔王を倒せば、アルトの元に帰れるから。魔王を倒せば、全てが元通りになるから。魔王を倒せば、もう勇者の傍になんて居なくて済むから。
アルトの元に帰り、アルトにいっぱい抱かれて、アルトの子供を産んで、アルトと共に幸せな生活を送る。
そこにはフィリアも居て、アルトとの間に出来た子供をフィリアと一緒に育てて、フィリアも子供が欲しいだろうからアルトに作って貰って、わたしとアルトとの子供をフィリアと一緒に育て、アルトとフィリアとの子供をわたしとフィリアで育てる。
わたしとフィリアが毎日アルトの相手をして、アルトが疲れている日はわたしとフィリアが癒やしてあげて、アルトが寝てしまったらフィリアと身体を重ねて、時には三人で身体を重ねて、そうやって幸せに過ごして行ける。そうなる未来を毎日毎日毎日毎日夢見ながら、わたしは辛い訓練も、辛い夜伽にも耐えて来た。我慢して来た。毎日アルトの姿を探しては見つけられなくて、悲しいけどそれも我慢して毎日頑張って来た。
それなのに、これは一体どういう事なの?何故、王都に居る筈のアルトが此処に居るの?もちろんアルトに会えて嬉しいけど、魔王って何?どういう事?
「アルト……アルト………」
みんなアルトは王都に居るって言ってた。レグレスさんもレックさんもサリーさんもノエルちゃんも、アルトは王都に居るって言ってた。
何故此処に居るの?もしかして……わたしに会いに来てくれたの?でもそれなら………魔王って何?どういう事なの?
何故アルトが魔王なの?アルトは人族だよ?魔王の筈無いし、魔王になれる訳無いよね?
あ、そっか。アルト騙されてるんだよ。誰なの、アルトが魔王だなんて言ったのは。
そう言えばさっきまでアルトの隣に居た可愛い娘………凄い魔力だった。本当はあの娘が魔王なんだよね?
アルトはあの娘に騙されてるんだよね?本当はあの娘が魔王なのに、アルトが魔王って事にされてるんだよね?
酷いよね。アルト、わたし許せないよ。だって、アルトが魔王の筈なんて無いのに。優しいアルトを騙して魔王を演じさせるなんて………こんなの酷すぎるよね。
待っててアルト。わたしが助けてあげるから。わたしの大事なアルトを今すぐ助けるから。だから、勇者になんて負けないでね。その人ね………わたしに酷い事をいっぱいしたの。
アルトにあげる筈だった色んな大事なものをね……全部奪っていったの。酷いよね……何でこんな事するんだろう………
わたしはただ、アルトと一緒に居たいだけなのに。そんな小さな幸せを願っていただけなのに。
だから許せない。アルトを騙して魔王を演じさせてるその娘も、わたしから全てを奪った勇者も、絶対許せない。
待っててアルト。今からわたしがアルトを助けるからーーーーー
■■■
愛しいアルトが勇者と激しい戦いを繰り広げていても、大切な幼馴染の二人が剣聖、聖女と戦っていても、リティアはそちらには目もくれずにセリナだけを見ていた。
(あれがセリナさん……実際に見ると更に綺麗な人………)
あのアルトが恋い焦がれた少女。アルトの記憶でその姿は何度も見たが、こうして実際に見るのはもちろん初めて。記憶の映像で見たセリナよりも更に綺麗で、リティアは驚きを隠せない。
そんなセリナはずっとアルトだけを見つめていたが、ふとこちらに視線を送って来た。目が合うリティアとセリナ。セリナは何処かぼんやりとした目をしていたが、それが突然何かしらの決意の篭った瞳へと変わる。
(セリナさん……?)
心なしか睨まれている気がする。少しだけ眉が釣り上がったのでそう思うも、元々の顔立ちが優しい顔立ちなので、睨まれているというよりは少し怒っている、そんな印象を覚えた。
此処からでは聞こえないが、口は何かしらの言葉を発しているのか定期的に動いている。きっと何やら独り言を呟いているのだろう。
(どうしたんだろう……何かするつもり……?)
勇者一行が一斉に動き出した後も、一人でその場に立ち尽くしていたセリナ。信じられない者でも見るような表情でずっとアルトを見つめていたが、今は何故か細い眉を少し釣り上げてこちらを見ている。
何か、彼女の気に障るような事をしただろうか?そう思ったが、すぐにその考えを否定する。
違う、そもそもアルトと一緒に居る時点で、セリナには許せないのだろう。自分がアルトの隣に居られないのに、何故貴女がアルトの隣に居るの?そう思っているのだろうとリティアは察する。
(ごめんなさい……でもアルトはわたしにとっても………)
初めて誰かを好きになったからこそ、セリナの気持ちが分かる。もし自分がセリナの立場だったとしたら、アルトの隣に居る誰かに対して良い感情は抱かないかもしれない。それはアルトに対する愛が深ければ深いほどそう思うだろう。
つまりそんな感情を抱いているセリナは、やはり今でもアルトを深く愛しているのだ。だからこそそんな表情を浮かべてこちらを見ている。
(戦うしか……ないのかな……)
セリナの実力は分からないが、少なくとも弱くは無いだろう。だからこちらも手加減など出来ないかもしれない。
(わたし……貴女を救いたいの………)
そんなリティアの心の声は当然セリナには届かない。そしてセリナは突然両手を上げ、全身の魔力を解き放った。その魔力は青い空に飲まれてゆき、次の瞬間には空一面を黒い雲が覆う。
「セリナ!?まさかそんな大魔法を使うつもりなのですか!?」
聖女フィリアが驚愕の表情を浮かべて叫んだ。しかしその声はセリナの耳には入っていない。
「嘘………空から物凄い魔力を感じる……」
リティアが見つめるその先で、黒い雲は次第に地鳴りのような音を響かせ、波のような形のその波間からは、幾つもの光が発生したり消えたりを繰り返している。
「エルマーちゃん……これって……」
サージャと剣を交えていたミミリが、異変を察してエルマーの元へと戻る。
「雷雲……これは広範囲殲滅魔法……?こんな魔法を行使したら……」
尋常では無い被害が出る。防御魔法を使えない者は黒焦げになるだろう。そんな雰囲気を察してか、兵士や冒険者達からも不安そうな声が上がる。
「おいこれ……大丈夫なのか?」
「あ、ああ……あれが一斉に落ちたら……」
「まさか賢者様に限ってそんな事は……」
自分達の信じている賢者セリナが、まさか自分達にまで被害を及ぼすような事をする筈がない、そう信じたいが不安をぬぐい去れない兵士達。
「ねえレック……これヤバくない……?」
「ああ……嫌な予感しかしないな……」
「セリナちゃん………」
経験値があるだけに、これがどれほど危険な魔法なのかを悟るレック達を含めた冒険者達。当然、魔族の皆にも不安は広がってゆく。そんな中ーーーーー
「エルマーッ!!障壁で自分とミミリを守って!!」
リティアが叫んだ。これから襲い掛かるセリナの魔法に対して、自分達の身を守ってとそう叫ぶ。
「リティアちゃんも早く来て!!ミミリとエルマーちゃんの所に早く!!」
「大丈夫!何とかしてみるから!でも最悪の場合は自分達だけでも守ってーーっ!!」
そう叫び、セリナ同様両手を上げて魔力を込める。セリナの魔法に対して何かをするつもりだが、セリナの方は魔法の準備が整っている。
(待っててねアルト。わたしがアルトを助けるから)
アルトがリティアに操られていると思い込んでいるセリナは、リティアを倒す事しか頭に無い。これから撃ち出す魔法がいかに危険か、周りにどれだけの被害をもたらすのかなど、全く考えが及んでいない。リティア一人倒すのに選択して良い魔法ではない。
それもこれも、セリナの心が壊れてしまっている為。普段は普通に見えていても、何かのきっかけで周りが見えなくなってしまう。少し考えれば分かるような事でも、その考えが及ばなくなってしまう。だからセリナは一切の躊躇なく魔法を撃ち放った。
「万雷神槌!!」
その瞬間、無数の落雷が辺り一帯に降り注ぐ。まるで神が天地創造を行うかのように大規模な雷が、光の柱となって地上に居る全てを消し去る為に降り注ぐ。誰もがその光景を呆然と見つめ、もはや抗う事も出来ない事を悟り、ただただその場に立ち尽くした。
そんな万雷を見つめながら、黒髪の美少女は自身の扱える最強の氷系魔法を頭上に解き放つ。決して誰にも被害が及ばないように。セリナを大量虐殺者にしない為に。
「絶対零度!!」
リティアの解き放った魔法により、頭上広範囲に絶対零度の空気の壁が作り出される。高温を纏う無数の落雷が冷たい空気の壁に衝突し、頭上には消滅する落雷と蒸発する冷たい空気の壁で、白い蒸気が濛々と立ち昇る。
「うぅ………」
「か、神よ……」
轟く雷鳴と衝撃音、辺りを眩しく照らす無数の雷光に、地上の者達は生きた心地がせずに神に祈っていたーーーーー
0
お気に入りに追加
831
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
追放された最強剣士〜役立たずと追放された雑用係は最強の美少女達と一緒に再スタートします。奴隷としてならパーティに戻してやる?お断りです〜
妄想屋さん
ファンタジー
「出ていけ!お前はもうここにいる資格はない!」
有名パーティで奴隷のようにこき使われていた主人公(アーリス)は、ある日あらぬ誤解を受けてパーティを追放されてしまう。
寒空の中、途方に暮れていたアーリスだったかが、剣士育成学校に所属していた時の同級生であり、現在、騎士団で最強ランクの実力を持つ(エルミス)と再開する。
エルミスは自信を無くしてしまったアーリスをなんとか立ち直らせようと決闘を申し込み、わざと負けようとしていたのだが――
「早くなってるし、威力も上がってるけど、その動きはもう、初めて君と剣を混じえた時に学習済みだ!」
アーリスはエルミスの予想を遥かに超える天才だった。
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
4月3日
1章、2章のタイトルを変更致しました。
[完結:1話 1分読書]幼馴染を勇者に寝取られた不遇職の躍進
無責任
ファンタジー
<毎日更新 1分読書> 愛する幼馴染を失った不遇職の少年の物語
ユキムラは神託により不遇職となってしまう。
愛するエリスは、聖女となり、勇者のもとに行く事に・・・。
引き裂かれた関係をもがき苦しむ少年、少女の物語である。
アルファポリス版は、各ページに人物紹介などはありません。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
この物語の世界は、15歳が成年となる世界観の為、現実の日本社会とは異なる部分もあります。
継母の心得
トール
恋愛
【本編第一部完結済、2023/10〜第二部スタート ☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定☆】
※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロ重い、が苦手の方にもお読みいただけます。
山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。
治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。
不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!?
前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった!
突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。
オタクの知識を使って、子育て頑張ります!!
子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です!
番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。
妻を寝取ったパーティーメンバーに刺殺された俺はもう死にたくない。〜二度目の俺。最悪から最高の人生へ〜
橋本 悠
ファンタジー
両親の死、いじめ、NTRなどありとあらゆる`最悪`を経験し、終いにはパーティーメンバーに刺殺された俺は、異世界転生に成功した……と思いきや。
もしかして……また俺かよ!!
人生の最悪を賭けた二周目の俺が始まる……ってもうあんな最悪見たくない!!!
さいっっっっこうの人生送ってやるよ!!
──────
こちらの作品はカクヨム様でも連載させていただいております。
先取り更新はカクヨム様でございます。是非こちらもよろしくお願いします!
最難関ダンジョンで裏切られ切り捨てられたが、スキル【神眼】によってすべてを視ることが出来るようになった冒険者はざまぁする
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【第15回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作】
僕のスキル【神眼】は隠しアイテムや隠し通路、隠しトラップを見破る力がある。
そんな元奴隷の僕をレオナルドたちは冒険者仲間に迎え入れてくれた。
でもダンジョン内でピンチになった時、彼らは僕を追放した。
死に追いやられた僕は世界樹の精に出会い、【神眼】のスキルを極限まで高めてもらう。
そして三年の修行を経て、僕は世界最強へと至るのだった。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる